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ご挨拶

2006/01/01
皆さん、良い年を迎えられたと思います。今年もよろしくお願いします。
 
2006 我々の願い、世界の願い。 ボルチモア美術館所蔵の絵画より。

5歳になったアシモ

2005/12/20
アシモ歩き
 
人間の歩き方を見ると、年齢、性別などによる違い以外に、民族や、社会的なグループの違いなどによっても異なっているのは面白い。
 
アシモが発表されたとき、歌舞伎の女形の歩きにそっくりだと思った、今回の、走りを見ると日本の女性の小走りに似ていると思う。
 
本田は日本女性の歩き方をモデルにしたのだろうか。そうでなく科学的に研究した結果だとすれば、日本の女子マラソンが強いのはうなずける。
 
 

ジャーナリズムは裁判官のまねをする必要は無い

2005/12/15
今回の耐震設計偽装問題関連のニュースを見るたびに疑問を感ずる。
 
国会で姉歯証人が、「専門家ならばこの設計仕様を見れば誰でもおかしいと分かるはずだ」,「
このようなことは私一人で出来ることではありません」と証言した。
 
この二つの証言は、本人に言わせるまでも無く、事件が発覚した段階でメディアが疑いを持ち、専門家や業界に取材すべきことではなかったか。
画期的な新技術、特殊な鋼材やコンクリートを用いない限り、通常の30、40%も基本的な建築材料が少なくてすむはずが無い。建築専門家でなくても常識のあるものが少し考えれば思い当たることである。もしそれが本当なら、その技術開発の成果こそニュースになるべきである。
 
しかしメディアが、この常識で分かる状況を、取材により裏づけを取って告発した内容の記事を殆ど見受けなかった。ジャーナリズムは、取材により状況証拠を探し社会に提示し、不正の疑いを社会に知らせることに価値があると思う。一部の関与した業界から、証拠の無いことを報道したら訴訟するとか、もっと悪意のある、暴力的な脅しの可能性を考えて無難な報道にしているのであろうか。
 
検事や裁判官は、現行法を扱う技術者としての制約を受けるが、ジャーナリズムは法律の不都合を議論するための資料を社会に提供する役目があるのではないかと考える。
 
勝手に改変出来るソフトを国のお墨付きとして認可する神経も分からない。そのような重要なソフトならば、高速通信の手段が実用化している現在、国の管理下にあるサーバーでシステムを管理すれば、改変できないばかりか入力されたデータを記録保存することも出来る。何千ページものプリントされた書類を、役所の一級建築士がペラペラめくる審査など無駄の骨頂であることは誰にも分かっていることではなかろうか。

無知か思考停止か 

2005/12/13
また東証システムの事故
 
現代では、すべての社会機構はコンピュータシステムによって運営されているといっても過言ではない。コンピューターソフトは、従来人間がやっていた部長から一般社員までのすべての事務処理能力を要求される。人間の組織の場合には、誤りを正したり、能力不足の職員をベテランが教育したりして試行錯誤で成り立っているのに対し、コンピュータソフトの場合は、あらかじめすべての起りうる可能性に対し対処できるよう構築されるもので、ソフトウェアーは予算を惜しまず注ぎ込んだ最高の知的財産であるべきである。このことを現在の管理職のトップは理解していないとしか考えられない事件が多発している。
 
その表れとして、電力会社や、JR新幹線のような科学技術系の幹部を擁する組織では立派に運用されていると思う。
 
問題は、科学技術と無縁と思っている管理職で占められている組織の運営が、現実にはコンピュータシステムに依存している組織を牛耳っていることにあると思う。
 
たとえば、都市銀行の頭取が、コンピュータシステムが長時間停止しても、記者会見で堂々と「お客様にはご迷惑をおかけしません」と言たり、東証の幹部が運営の不具合を下請けの富士通のせいにするなど管理能力の無いことを露呈している。
 
最近報道されていることだが、建築確認用の国公認の構造設計ソフトが勝手に改変出来たという。このようなソフトを公認する役人は、思考停止のロボットなのか。
 
このような事件が起きると、日本の社会機構は性善説で成り立っているというが、現実は、個人が全く信用されない社会組織である、役所に何か申請する場合、些細なことまで証明書が要求され、公共の交通機関では厳重な改札のチェックと車内検察まであってまるで乗客はドロボー扱いである。個人が信用され、自己申告が認められている欧米で生活した人なら、誰もが不快に感ずる社会制度である。

ニュートンとアインシュタインの宇宙コンテスト

2005/12/04
11月、英王立協会(Royal Society)で行われたアインシュタイン年の行事。
 
”一般人の人気投票では両者互角”。 正確には「人類への貢献度」を評価する投票であるが、アインシュタインの親しみある風貌が得票を助けたか? ちなみに、王立協会会員の科学者は62%がニュートンに投票している。
 
「科学への貢献度」では、科学者の86%、一般人が62%、ニュートンに投票した。
論理的には意味不明なこのコンテストにRoyalの科学者345人が投票に参加したということは興味深い。
300年前にニュートンの業績がなければ、現在でも人類の文化に「物理学」が無いとは限らないが、100年ほど遅れたかもしれないと考えると、アインシュタインの相対性理論はまだ生まれていないかもしれない。このように考えるとニュートンの86%は少ないように思われる。
 
一般人グループの場合、教育程度が発表されていないので分からないが、初等教育ではアインシュタインの教材は少ないと思われるが、アインシュタインに40%近くの得票があったのは興味がある。
 
日本で行った場合、アインシュタインは原爆との連想から一般人の「人類への貢献度」の評価はもっと低いのでは。
 
Dec.5.修正

内部告発者は日陰者扱いか

2005/12/02
テレビで社会的な不正行為を報道するとき、告発者の顔や、声、背景の画像まで隠しての画面が目に余る。誰とも分からない首から下の画像だけの報道が何の意味を持つか、テレビ局は、”やらせ”を絶対にしないとの前提が無ければまったく無意味である。あるいは、ニュースソースの秘匿義務があるからという理由を持ち出すかもしれないが、証言者が顔を出して証言してくれる了解を取り付けるのがジャーナリズムの仕事である。
 
これでは、社会的な犯罪の告発者は「裏切り者」か、社会の「不満分子」といった取り扱いと同じではないか。このような社会的に正義の行動をした人たちを積極的に評価し、守り、事件後も継続的に取材活動をすることこそジャーナリズムの価値であろう。
 
ニュースメディアは検事でもなければ裁判官でもない、ニュース価値のある時間的制約の中で、誰でもがおかしいと思う事実を、責任を明確にして報道することに価値がある。
 
2年ほど前に、NHKの医療問題の告発番組で、東大の医局員の覆面告発場面があった。上記のような理由を挙げて、どのような意味があるのかを番組担当者にメールしたところ、「価値がある」との趣旨だけの返事が無記名で返されてきた。
 
覆面の告発画像からは、一般の視聴者には特定できないが、当事者である組織には服装や体格からでも見当が付かない筈が無く、かえって告発者が不利な取り扱いを受けることは目に見えている。メディアとしては無責任な行為である。
 
今回の、耐震構造偽装問題でも、殆どの報道が覆面証言で埋め尽くされている。
 

高齢者は最も安全ドライバー、 アメリカの場合

2005/11/30

高齢者ドライバーの死亡事故の統計 アメリカの場合

 

NHTSAs National Center for Statistics and Analysis 2004によると先のブログでの私の結論よりさらに高齢者は安全ドライバーのようだ。(Figure2Figure4 オリジナルグラフ)。

 

おもしろいのは、高齢者の酔っ払いドライバーが他の世代に比べて極端に少ないことも分かった。

このデータベースでは、死亡原因を分類し、高齢者が(70歳以上の場合)、事故に巻き込まれた場合、ドライバーの場合、同乗者の場合、歩行者の場合に分けて分析している。いずれの場合にも1994年に比べて2004年ではわずかながら減少している。

また、高齢者と若年者の2台の車の衝突の場合、高齢者の死亡率は若年の2倍程度あるという。

 我々日本の高齢者もアメリカに近づくのでは

 
 

自動車事故死者の統計 世代別国際比較

2005/11/29

WHO(世界保健機関)データによる自動車交通事故死者の考察

 

ここ数年、ヨーロッパの幾つかの国々で自動車を運転してみて、いろいろ感ずることがあった。それを調べようと、統計データを探したところWHOのデータが見つかった。

このデータは、車による道路交通の死者の集計であって、事故を起こした運転者の統計ではない。また、男女に分けて集計しているが、ここでは男性について表示した。

その結果は、国によってかなり異なった傾向が見え興味深い。

その様子を図1のグラフに示す。

事故の総死者数を国別に見ると、人口10万人当たり年間10人程度の国と20人前後の国に分かれる。

交通事故死の少ないグループは明らかに北西ヨーロッパの国々であり、日本はそれと同程度である。

アメリカが多いのは、個人の自動車の年間走行距離が他の諸国に比べ非常に大きいからではないだろうか。あとでデータベースを探して調べてみたい。

また、南ヨーロッパ諸国の事故死者数の多いのは自分の運転経験からも理解できる。

 

図2は、世代別事故死者数を見るために、若年世代(1524)、壮年世代(4554)、高齢世代(75歳以上)のグループに分けたグラフである。欧米諸国は、壮年世代の事故死が一番少なく、若年世代と高齢世代とはほぼ同じである。日本と韓国は例外で、高齢者の死者数が非常に多い、また、事故死の少ない年齢が、日本;3544、韓国;2534 と欧米に比べ若い世代に偏っている。 

また、事故死者の最も多い若年層と高齢者層との比較を見ると、日本、韓国を除いて欧米諸国ではほぼ同数である。
日本と韓国は、高齢者の死者がすべての世代の中で一番多い。ただ死者の数では日本は欧米とほぼ変わりないといえる。図3

車社会の歴史が浅い日本や韓国では75歳以上の高齢者が車交通に順応し切れていないのではないだろうか。

北西ヨーロッパと日本の世代別死者数のパターンを比べてみよう。日本はいずれ近いうちに北西ヨーロッパ形に仲間入りするのではないだろうか。図4

 
 
 
 

高齢運転者は本当に危険か

2005/11/27

高高齢運転者は本当に危険か?

道路交通事故が原因での死亡者数の各国比較

運転可能年齢を若年層(15-29)、壮年層、高齢者層(60歳以上)いずれも男性について、人口10万人中の死者数で表したデータベースによる。

 

国名               若年層       壮年層(4559)          高齢者層

フランス           35.9               18.0                     19.3

ドイツ              27.1               12.1                     12.2

イタリー           33.7               13.5                     17.3

スペイン           34.9               24.7                     26.7

イギリス           15.1                 9.4                     10.0

アメリカ           34.5                22.0                     27.5

        壮年層(3044)

日本                 16.6                   8.9                     24.6

韓国                 26.4                  29.7                    86.9

中国                 31.9                  29.2                    42.9

ブラジル          44.3                   53.2                    63.4

 

最も顕著な特徴は、車社会先進国の欧米では死者の最低年齢層が4559才で高齢者層の死者数がわずかに多い程度に対し若年層の死者数が際立って多い。一方、日本を含めアジア、中南米の各国は高齢者層の死者数が圧倒的に多い。

 

このデータベースは、運転者が起こした死傷者数ではないので推測であるが、車社会先進国では若年層が圧倒的に事故死者が多い。また、事故の最も少ない年齢帯は、先進国では4559才に対し、後進国では3044才であり、事故原因を加齢に原因すると見るのは間違いであろう。

日本などで高齢者層に最も死者数が多いが、これは、車社会になってからの歴史が浅く高齢者が車交通に対応しきれていないのが原因と思われる。

 

日本もやがて欧米式に中・高齢者層の事故率が低下すると見られ、最近、高齢者の運転人口が増えたために事故が目立つようになっただけで、高齢者層の運転を禁止するようなことになれば。やがて、欧米式になったとき、若年層の運転も禁止しなければならなくなる。

 

交通問題に関しては、データに基づく科学的研究が大切であろう。

Source: WHO mortality database as of August 2003.

9:50 訂正

14:30  年齢別グラフを追加した。 日本、韓国以外では、75歳以上でも若年層と同じくらいの事故率である。

Nov29  グラフ訂正

 

高脂血症治療の食事指導の疑問

2005/11/23
日ごろから疑問に思っていた日本における高脂血症の食事療法について、先ほど読んだメール「日経BP社MedWave:AHA2005ダイレクト11.18」は印象に残った。
 
「海外に比べ生活習慣、イベント発症リスク、医療環境の異なる日本において、あえて積極的な脂質低下療法を行うまでも無く、メバロチンの心血管系疾患に対する1次予防効果が得られることが明らかになった」。これは、大規模試験の統計結果である。
 
欧米での食生活を体験したり、レストランの料理などと比べると、日本の、特に高齢者の日常摂っている食事は、食事の量、質、アルコール飲料の摂取習慣、どれをとっても高脂血症の食事療法が必要になるとは思われない。かえって栄養失調のリスクの方があるような気がする。これが自分の実感である。
 
このメールの末尾の、「今後の日本での高脂血症治療に衝撃を与えるであろうエビデンスである」山科真、医学ライターのコメントはちょっと説明不足の観があるが、遠まわしに、欧米の論文一辺倒の治療法に疑問を投げかけているのかも?。医者の指導を無視してはいけないが、自分の体は自分で守る姿勢が必要であろう。