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血圧の日内変化を統計的に意味のある診療情報として得るには、私のABPMで得られた2年半余りのデータから

2018/06/24

下のグラフは、2015年10月より2018年6月の期間に得たABPM血圧測定結果を日内時刻系列に重ねてプロットしたものである。このグラフでは、血圧測定は毎正時と30分毎に設定しているが、カフを巻きつけた上腕の運動中等で測定エラーが出た場合数分後に自動で再測定をする、また必要に応じ手動計測など定時以外の記録も含まれたものである。

深夜時間帯と昼間活動時間帯での血圧変動の度数分布を取ったものが下のグラフである。

血圧区間を5mmHg毎に分けた場合で、時間帯は深夜が0時から6時未満、昼間活動時間帯を8時より18時までとした場合で時間帯別の総測定回数が両時間帯で等しくなるよう換算した度数分布である。

収縮期血圧分布の分布形状は昼夜ほぼ変わらず夜間は低い方に移動しているように見える。拡張期の血圧分布は異なり、深夜は低い方に広がっている傾向が見られる。

この統計的データから昼夜の平均血圧の違いを正しく識別するために必要な血圧測定回数を推定してみたのが下表である。

計算方法は、ExcelのCONFIDENCE.NORM関数を用い昼夜平均差と等しくなる95%信頼度が得られる測定回数を求めてみた。

昼夜の平均血圧差の少ない傾向の私の場合、この結果は、少なくともABPMでの30分測定間隔で2日間装着したデータの平均値でなければ意味のある診断情報とは言えないこととなる。

 

24時間自由行動下血圧モニター(ABPM)2年半余りの記録から 私の場合

2018/06/22

24時間自由行動下血圧モニター(Contec ABPM50)を用いた血圧・脈拍データ監視を始めてから2年半余りとなった。この測定器はカフ・オシロメトリック法によるものである。

データ取得設定は、原則として30分間隔とし、異常を感じたときは手動で随時測定した。自由行動下の測定ではカフを巻いた上腕の運動中などにより計測に失敗することが多く、その場合は数分後に再測定を自動的に行う様設定されている。このようにして得られたデータは測定日時と共にコンピュータに収録できるものである。

下のグラフは2015年10月記録を始めてからの血圧の時系列プロットである。データの欠落はコンピュータへの収録失敗やカフの故障、旅行中などによるものである。

総平均収縮期血圧は125mmHg、拡張期血圧70mmHgであり。線形回帰直線ではこの2年半余り血圧の平均に傾向がなかったことが分かる。最近変更されたアメリカの高血圧基準をクリアーしている。

平均の周りの個々のデータの分散は下のグラフで見るように、正規分布をしていると判断できる。

脈拍数のヒストグラムは下のグラフの様で、上側に伸びた分布は、生活中稀な心身興奮時の上昇によるものが関係しているとみられる。脈拍数120と140拍/分付近に見られる微増は心房細動を起こした時のものである。

毎回の血圧測定の時間間隔と測定前後の血圧値の差の絶対値平均を見たものが下のグラフである。30分以内ではあまり傾向がみられないことが分かる。

1時間以内の測定間隔データについての血圧変動指数(ARV)を下記の式で求めた場合、

Bkは第k番目の血圧測定値、Wkは前後の測定時間間隔.

ARVの年平均に際立った変化は認められないと判断できる。

この血圧変動が正常であるかどうかを直接比べる文献は見当たらないが、下のグラフにヨーロパで行われた研究のグラフから見る限り特に異常な値ではないようだ。

How Many Measurements Are Needed to Estimate Blood Pressure Variability Without Loss of Prognostic Information?

American Journal of Hypertension、2014 Jan;27(1):46-55

このグラフからは72回以上の測定回数が安定した結果であることを示している。

高血圧治療ガイドライン2014、日本高血圧学会編によると、診療室血圧値、24時間自由行動下血圧(ABPM)、家庭血圧でその値に差があることは知られている。特に診療室血圧と家庭血圧の間に差がある場合、家庭血圧による診断を優先するよう推奨している。

数時間以内では、時間間隔に関係なく毎回の血圧測定値は異なり、その偏差値は大きい。家庭血圧測定の指針第2版、日本高血圧学会編では家庭血圧朝晩2ポイント測定、1か月で60ポイントの血圧情報を診断基準に推奨している。

私の統計量から求めた95%信頼区間は下記のグラフのように推測され、68回の平均値に対する信頼区間は収縮期で±2mmHg、拡張期で±1.5mmHgと高精度で評価されることが分かる。(ExcelのCONFIDENCE.NORM関数より)。

診療室の1回の測定値の信頼度は±16mmHg程度とみられ、1ヶ月毎の診療室血圧測定値による診断がいかに不正確かが分かる。

私の場合、血圧降下剤を処方されていて、この期間中服用薬の変更もあったがその効果がはっきり表れているとは言えない。

日米どちらのガイドラインでも私の血圧は正常値であるが、これらのガイドラインの適用年齢区分が表示されていないので不安ではある。

血圧の変動性は 血圧の高低とは関係なく心臓血管転帰を予測するものであるが、臨床現場では一般的に評価されていない。 アメリカ心臓学会のレビューペーパーより

2018/06/11

血圧(BP)は、行動的、感情的、および環境的要因ならびに内因性心血管制御によって影響される、動的生理学的パラメータです。

24時間血圧モニタリング(ABPM)を使用した研究では、血圧変動(BPV)の初期増加は、心血管イベント/合併症の独立した予測因子であるという証拠を提供しました。

血圧変動の予測能力を向上させる目的で実変動指数(ARV)指数が提案されています。

ここでBPkは測定時系列第k番目の血圧測定値、Nは測定値総数

結論として、現在のエビデンスは、血圧変動の臨床的価値を研究するための有用なアプローチであることを示唆しています。

しかし、現在ARVが24時間BPVの信頼性と再現性のある評価のための最適指標として受け入れられたとしても、方法論的標準化はそれを臨床実践に組み込むための最初のステップに過ぎ増ません。異常なBPVの潜在的な診断閾値を定義するためには、さらなる調査が必要です。

以上は、極端に短縮したこの論文の大綱として私なりに試みたものです。

ここでしかし、私が強調したいのはこのレビュー論文の基礎となる既知の論文調査の作業手順です。自然科学や医学論文では以下のような骨の折れる作業の上で独自の研究結果を提示しなければ価値が認められません。

ただし、このレビューではその具体的な手順をブロック図で表示していたので参照してみました。これは一般的には表示の義務はなく、論理の内容と関連させた参考文献のリストを付記するのが普通です。

このように、学会誌など評価の確定した必須の既知の論文を精査した上で書かれたものが学術論文として認められるものです。

補足

一般的に行われている、2週間あるいは月ごとに診療室で測定される血圧で診断され薬を処方される医療現場の現状は矛盾に満ちたものといえないだろうか?

血圧変動評価の重要性 24時間定時間隔血圧測定(ABPM)で得られた平均変動(ARV)と死亡リスクとの関係

2018/06/07

2週間あるいは1か月毎に診療室で測られる血圧値で判断される血液循環診断は十分であろうか?

How Many Measurements Are Needed to Estimate Blood Pressure Variability Without Loss of Prognostic Information?

American Journal of Hypertension、2014 Jan;27(1):46-55.

予後情報の見落としのない血圧変動の推定に必要な測定回数は?

血圧は短時間でも変動をするものである。診療における予後の推定情報を失うことなく血圧(BP)の短時間実変動(ARV)の平均値を得るに必要な血圧測定回数は80回程度で十分との結論を参照して。

私は、2015年10月以降ABPMによる24時間30分毎の血圧測定を続けている。そこで、この論文に記載されている血圧変動の指標(ARV)と10年後の予後リスクグラフを用いて私の最近のARV値から予後リスクをあてはめてみた。私の最近の血圧・脈拍数時系列と服用薬状況。

ABPMでは定時間隔の測定に設定していても通常の生活活動中に行われるため測定に失敗することが多く再測定になる場合や機器を外すこともあり、測定間隔は変動する。これを軽減するために次式でARVを表す。Wk はk番目とk-1番目の血圧測定時間間隔

私の最近のARV値(1時間以上の長時間間隔データは除外)。長年服用を続けた降圧剤ブロプレス服用中と中止後は下記のようである。

この値を用いてこの論文のリスク推定グラフに書き込んで見た。この程度の差は誤差の範囲内のおそれが考えられるが。

この論文のサンプルは、ヨーロッパ人1254名、主な履歴;43.5%女性、45.4%高血圧、33,7%降圧剤服用中、平均年齢56.6±SD10.4歳。

死亡リスク

心血管系リスク

統計の母集団が私と違い過ぎるので上記グラフの書き込みは一つの遊び程度と見る方が良いと思われるが、今後10年後の死亡率は9~10%程度、心血管系リスクは8~10%程度といったところか。

それよりも、血圧降下剤ブロプレスを中止してから6週間余り、もう少し様子をみる必要があるが今のところリスクが1%ほど少なくなったと見られる。また以後突発性心房細動も起こっていない。

10年余り処方され服用を続けたブロプレス、最近では降圧効果が見られないばかりか副作用のおそれも考えられる。まだ結論には早いが!

いずれにしても、現在の血圧の平均値はアメリカの新しい血圧のガイドラインで見ると正常値である。これは高齢者の私にとって下げすぎのようにも思われる。

 

世界に誇れる日本の公衆健康の成果そして安全社会 高所得国際社会の国々と比較して。日本と無関係な目的で作成された国際比較資料より

2018/05/23

素晴らしい日本を証明する根拠。日本と無関係な目的で作成されたアメリカの国際比較資料より。

OECDの健康統計を資料とした世界の高GDP12ヶ国間での比較レポートによる日本の順位。

https://www.healthsystemtracker.org/chart-collection/know-social-determinants-health-u-s-comparable-countries/#item-start

① 日本の総健康消費量(GDP比)上位2位(4階級中)、社会支出総額(GDP比)5位(8階級中)

② 日本の平均年齢 高齢1位(11階級中)、高齢化率1位(12ヶ国中)

③ 日本の平均寿命 長い方から1位(12ヶ国中)

④ 日本の社会保険率; 100%

⑤ 日本の一人当たりのタバコ消費量順位 3位(12ヶ国中)

⑥ 日本の 肺、気管および気管支がんにより失われた年数;  障害調整・生存年数(DALY)*、21ヶ国中最も短い

⑦ 日本は肥満の有病率が最も少ない (9ヶ国中)

⑧ 日本の 成人の運動不足の生活態度、18歳以上の成人における身体活動不足等による、障害調整・生存年数(DALY)*; 悪いほうから2位(12ヶ国中)

⑨ 血管疾患により失われた 障害調整・生存年数(DALY)*; 日本は最短(12ヶ国中)

⑩ 飲酒による 障害調整・生存年数(DALY)*; 日本は最短(12ヶ国中)

⑪ 飲酒による肝臓がん、肝硬変の疾患の障害調整・生存年数(DALY)*; 日本は最短(12ヶ国中)

⑫ 疾病の環境負荷による障害調整・生存年数(DALY)*;日本は最短

⑬ 日本は、偶発的中毒事件よる障害調整・生存年数(DALY)*;は高い方から三位(10階級中)

⑭ 自動車事故による障害調整・生存年数(DALY)*;日本は12ヶ国中最小である。

⑮ 銃器による障害調整・生存年数(DALY)*;日本は12ヶ国中最小である

*(DALY)障害調整生存年数 Disability Adjusted Life Years : 「早死することによって失われた年数(DLL)と障害を有することによって失われた年数(YLD)の合計」。細田満和子

http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n327/n327013.html

総括

全15項目中日本が最も良いほうからの順位は12ヶ国中、一位11項目、二位が1項目、三位が2項目ただし喫煙量⑤が多い方から3位であるにもかかわらず⑥の肺がんなど呼吸器病でのDALYは最小となっている、 最悪からの順位2位が1項目のみ⑧。こんな奇跡ともいえる最優秀社会であることを証明している。

日本のメディアが取るも足りない証拠の分からない事では日本を「よいしょ」しているのに比べ、こんな明確な事実の報道を無視している理由が分からない。

蛇足:

日本の敗戦による壊滅状態から立ち上がって70年余りで達成した成果。最近目立ってきた既得権を獲得した政・財界の権益確保勢力により再び没落の道に進む兆候を懸念するのは思い過ごしであろうか。

最近問題になっている証拠となるデータベースを勝手に改ざん破棄する日本の官庁機構、まさかWHO報告もでっち上げとは思いたくないが。統計の根拠は検証可能だろうか?

ピース(Rosa Peace) その名は第2次世界大戦の終了を記念して命名されたものという (ウィキペディア)

2018/05/15

つる性Peace

木立性Peace

我が家の庭で。今年も咲き誇っている。

高齢歩行者の自動車との衝突による死亡事故リスクは衝突速度45km/hで非高齢者層の7倍にもなる 衝突速度60km/h では高齢歩行者は90% 以上の死亡事リスクがある ロンドンの場合

2018/05/10

高齢歩行者の歩行中自動車との正面衝突による死亡事故リスクの大きさ。

下のグラフは、近似式による高齢者層と一般年齢層との歩行中事故死者率を描いたものである。歩行中に自動車の正面衝突による死亡率は速度が上がるごとに上昇するが高齢者層のリスクは、衝突速度45km/hの時非高齢者の7倍にもなる。これをピークに80km/h以上に向かってこの比率1に近づく。この衝突速度の領域では非高齢者の死亡率も高くなり両年齢層とも生存者がなくなるからである。

持いた計算式

下のグラフはこの論文に記載されたデーターベースのロジスティック回帰との状況である。

下図は、車同士の正面衝突時の速度変化(Delta-v)と運転者の死亡リスクの関係を計算したものである。高齢歩行者がほぼ100%死亡する40mph(64km/h)の時運転者の死亡リスク(全年齢)は20%程度であることがわかる。

高齢者は自動車乗車中でも脆弱性のため、非高齢者より死亡リスクが大きいことは分かっているがこの論文ではデータがない。他の論文では2倍程度と見られ歩行中のリスクは運転中の2~3倍程度にはなろう。

https://nacto.org/docs/usdg/relationship_between_speed_risk_fatal_injury_pedestrians_and_car_occupants_richards.pdf

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