COVID-19 東京都の例
厚生労働省による感染統計の集計停止により2023/5/8日より全国の感染統計分析は中止せざるを得なくなった。
代わりに東京都福祉保健局の定点観測のデータを見つけた。週当たり・定点当たりの平均値がグラフで公表されている。

東京都福祉保健局
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/info/monitoring.html
一見、第9次感染爆発の始まりように見えるが、点線(5月8日)以降の観測のデータについてはそれ以前とで集計の統計条件が継続されているか検討が必要であろう。
これを証拠に、一部の専門家の発言やメディアの記事では次期パンデミックの予測がちらほら、8回起ったことは9回目がある(2度あることは3度ある)の諺程度、残念ながら当たる確率は大きいがこれを予測とは言わない。
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COVID-19 地域行政区別の感染者集計時系列の相互相関
各行政区毎に集計された感染確認者の時系列推移について、日ずらし相互相関係数を求め比較した。
ここでは、最北端の北海道、最南端の沖縄、人口交流の多い東京と大阪の5地区を基準地域として、全国47地域との日ずらし相互相関係数の最大値を比べてみた。
相互相関係数が大きいほど両地域の感染時系列の相似形が大きいことを示し、この時の日差は感染の伝搬経路を示すと推定される。しかし、行政区毎の日ごと人口交流数が分からなれば感染の伝搬速度は求めれれない。
日本の47地方行政区には北東の北海道を1として南西方向に沖縄まで順次コード番号が割り振られている。地図参照。したがって、行政区域間の相互距離を概観するための便法として、このコード差を用いてみた。
下のグラフは、5地区の基準地域に対するコード差と相関係数の関係を重ねて表示したものである。

最も顕著な違いは、北海道の場合で、他の地域との相関が悪い。他の地域との人口交流が少ないこともあるが、感染に関与した変異株が異なっているとも見られる。
他の国内全域は東京や大阪との相関関係が大きく、相関係数0.95以が90%以上を示し、殆どの地域が東京、大阪より遅れて感染推移が移っていることから人口交流の大きい東京、大阪が感染の発生源であることが推定される。

以上の様に、日本の感染は全国での一様性が大きく、北海道、沖縄を除く全地域では特徴が見られない。