下の3Dグラフは地域別感染確認者の経過を表したものである。感染者数は各地域ごとの住民数10万人当たりのものである。
日本各地の感染者集計数の日系列は似たような経過辿り、短期間に同期して増減を繰り返していることが分かる。

下表は、東京の推移曲線と各地との日ずらし相互相関係数の最大値とその日差を示したものである。
東京と大阪では殆ど差異が無いことを示している。(右側の表の第1列と2列)また、沖縄と島根は相関係数が低く異なった感染経過を辿っているように見える。全地域の66%は1週間以内に感染が伝搬し2週間で全国に広がっている。

日本のCOVID-19 感染者の医療データの集計は全国47行政区単位で行われ、厚生労働省のデータベースはその報告に基づいて集計された値である。
COVID-19 嬉しい予想外れ
COVID-19 日本の3年間を振り返って 感染確認者数推移の指数関数近似
COVID-19 第2次感染拡大期から8次迄の 感染者と死亡者推移の相互相関と死亡率
厚労省の感染者データベースでは、それぞれ該当する日の集計値に過ぎない。感染者についての個人追跡情報は公表されていない。したがって感染時から死亡に至る日数はそれぞれの配列の日ずらし相互相関係数日差の最大値から統計的な得るしか方法はない。
また、日毎の集計値は週日や年末年始、夏の盆休暇等集計の依存性が強い。この社会的同期依存性を軽減するためにこの分析では3週間移動平均系列を用いた。
下のグラフは、3週間移動平均グラフで、感染確認数と志望者推移の間には明らかな相関が見られる。

日差を求めるためにこの配列の日ずらし相互相関係数を求め、その最大値の日数を死亡遅れとした。その様子を下図に示す。
また、死亡系列をこの日数だけ進めて重ねた様子を下段のグラフに示す。

死亡者は感染確認から15日遅れて死亡したと見て統計的死亡率を求めたのが下のグラフである。

顕著に見られる特徴は、2022年1月を境にして全く違う様相を示している。2022年よりオミクロンが主力となり感染者数が増大したために死亡率の統計的精度が良くなったことが一つの原因であろうが詳しくは分からない。
COVID-19 第8次感染増大の終息と指数関数近似
日本全国も東京もCOV-19の第8次感染増大期は脱出したとみられる。
今回の増大の頂点が、年末年始の長期休日の期間に当たり感染検査や集計業務の異常により日毎に発表される計数は統計的な基礎が異なり、週間再生産率にに大きな乱れが見られた。下のグラフの55日~70日目がその期間に当たる。

休暇の影響は1週間移動平均でも見られ、これを除くため日毎感染確認者数集計値の3週間移動平均推移と上記のグラフから求めた再生産率計数の指数近似定数を参考にして下の表の様に指数関数近似の定数を仮定した。

この結果を全国と東京の推移をグラフに示した。


感染確認者集計数の3週間移動平均推移と指数近似曲線とはかなり良い一致と見られないだろうか?
幸いにも、最近の終息は予測よりかなり早く進行しているように見える。