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公共交通機関分担率の大きい国ほど高齢者の交通事故死亡率が高い

2020/01/18

先のブログ記事と裏返しになるが、公共交通機関(鉄道、バス、コーチ)の交通利用分担率が大きい国ほど総合で高齢高齢交通事故死亡者率が高い。

上のグラフは主な国について,公共交通機関の走行距離分担率を降順に並べそれに対応する高齢者の総交通死亡率をプロットしたものである。

日本はこれらの国々に比べて、公共交通機関利用が飛びぬけて多い。高齢者の交通事故死は他の国々の線形近似線と比べ飛びぬけて多いとは言えないが、死亡者が多いことは確かである。

一般に思い込まれている認知バイアス、「高齢者の公共交通機関利用はより安全である」は間違いであるかもしれないことを暗示する。というのは、どこの国でも道路歩行や自転車利用の正確なデータベースが不十分で、安全政策が遅れていると思われる。公共交通機関の利用には、歩行や自転車乗用が伴うことの事実に注目すべきである。

特に、日本では、高齢者の歩行者や自転車利用が多いのに、それらの道路の安全インフラに関して責任を持つ省庁がなく、運転手だけを悪者にすれば安全が保たれるといった根拠の無い政策がこの結果を生んでいるのではないだろうか?

乗用車交通移動率の大きい国ほど高齢者交通事故死者が少ない

2020/01/17

西ヨーロッパ諸国では、公共交通機関(鉄道、バス、コーチ)に比べ、乗用車利用分担率が大きい国の方がすべての交通状態での合計高齢者事故死亡者率が小さい。(ITFデータベースより。)

https://stats.oecd.org/

下のグラフは、乗用車分担率%を昇順に並べそれに対応する高齢者事故死亡者数(人口10万人当たり)とそれぞれの線形近似直線を示したものである。

西ヨーロッパおよびイギリスでは乗用車利用分担率は80%から86%とわずかな違いである。しかし高齢者の死亡数は最低のイギリスから最高のベルギーまで約2倍の開きが見られ、乗用車利用分担率とは逆相関といえよう。日本は、乗用車の利用率がこれらの国々と比べ63%と少なく公共交通依存度が大きい。高齢者死亡率が多い様子が見られる。

もし、仮に日本の乗用車利用構分担率が西ヨーロパの80%台になれば高齢者死亡数は減少し、国状の似通ったイギリスと同等になれば半減する可能性も見えてくる(グラフの縦線バー)。

これは、公共交通システムが悪いというのではなく、高齢者の身体的脆弱性のため交通事故に遭遇した場合、死亡や再起不能の重傷事故になりやすく、その程度は無防備な道路歩行や自転車乗用中では乗用車乗車中に比べ格段に大きく、公共の交通機関(タクシーを除く)では旅行の目的を果たすには必ずそれが伴うためである。

決まった路線を走る公共交通機関は、それにアクセスするための交通手段も含めた総合の道路暴露量の見積もりが必要であることを示している。

交通安全を実現するためには、歩行や自転車の安全を守るインフラの改善が最も効果のあることであり、乗用車や運転者を悪者にすることでは達成できないことだけははっきりしている。ロンドンでの歩行者安全施設が参考になろう。

誤解の無いために。蛇足ですが、私は上記15ヶ国中11ケ国で運転経験がり、実感を持っての感想です。

主要先進国の乗用車交通と公共交通機関利用の移動距離占有率 事故死者との関係

2020/01/15

下の表は、OECDの道路交通事故データーベースIRTADより、各国の、鉄道、バス、乗用車交通の移動距離単位の(Passenger-Kilometers)で表した交通占有率%と形態別事故死者数との関係を集約したものである。値は各国とも1990年から直近までの平均値で表した。

後述するように、韓国、日本、オーストラリア、アメリカは他の西ヨーロッパ諸国と異なる形態が見えるので背景色を変えて表示した。

下のグラフはこの表を対数表示で示したものである。乗用車交通距離占有率を昇順に並べ描いたもので、西ヨーロッパ各国では、国状により、公共交通機関と乗用車交通にわずかな違いが見られるが基本的なベースラインに大きな差異が見られない。

この結果から、下のグラフ群は、西ヨーロッパ諸国の、乗用車、バス、鉄道利用の3形態について、事故死亡数との相関を示したものである。

第一列目から乗用車利用、バス利用、および鉄道利用率に対するそれぞれの形態での事故死亡数と、歩行中、高齢者の死亡数の相関図である。

結果は、どの事故死亡形態でも、乗用車の場合では、利用率が多い国ほど事故死亡率は少なくなる逆相関を示し、バス利用では、利用率が高くなるほど事故死亡率も多くなる正相関を示している。鉄道に関しては殆ど相関は見られない。

その結果、乗用車利用の割合が大きい国ほど総事故死亡率が低くなる傾向が見られる。自動車乗車中が最も安全な交通手段といえる。

一般に信じられていることに反し、公共交通機関利用構成率が大きい国ほど事故死者数が大きくなる。この理由は、路線公共交通機関では、移動目的を満たすには歩行、あるいは自転車交通が伴い、公共交通機関単独では完結しない。言い換えれば、バスや電車乗用だけでは交通目的を達成できない。このことから、公共交通機関利用分析では、歩行や自転車による路上暴露もあわせての総合的なデータベースが必要であるという結論になる。

一般に乗用車走行距離が延びると死亡事故率は減少の傾向があるが“low-mileage bias”、下図のように日本は乗用車走行距離分担率が極端に小さい割に乗車中事故死者率は世界一小さく特異な優秀さであると見える。これも特筆すべき事実である。

以上、この分析は、多様な因子を持つデータを強引に少数の変数に分けて考察したもので、科学的な正確さを主張するものではない。ただ言葉の上の「わかりやすさ」を基準とする「認知バイアス」が正しくないことが多いことの一例を示そうとするもので、正しい分析には事実に基づいた多様なデータベースの構築が必要である。

 交通形態別死亡事故の安全性順位 日本とOECD加盟主要国との比較  

2020/01/12

1990年から2014年までのOECDに報告された世界主要国の交通事故死者率 (人口10万人当たり) を交通形態別に最も安全な方からの順位に並べ図表にしてみた。

乗用車事故死者率の安全順位。日本はすべての年度において安全順位第一位を実現している。

総ての交通形態での総合道路交通事故死者率の安全順位。日本は第4位から9位に分布し、順位平均は6位。

道路歩行中事故死者率の安全順位。日本は、第18位から22位に分布し、順位平均は21位。先進国中最底辺、また年次トレンドもアメリカとともに降下傾向に。

自転車乗用中の事故死者率の安全順位。第19位から24位に分布し、順位平均は21位。自転車王国といわれる?デンマーク・オランダより少しましか?

25歳以上64歳までの道路交通事故死者率の安全順位。第1位から7位に分布し、順位平均は5位。

65歳以上の道路交通事故死者率の安全順位。日本は、第16位から22位に分布し、順位平均は21位。アメリカを除く先進国中最下位であるといってもよいだろう。

登録自動車一万台当たりの死亡事故率の安全順位。第1位から8位に分布し、順位平均は4位。ただし、理由は不明だが2005年頃から日本、オーストラリア、アメリカなど下降の傾向が見えること。

以上の傾向から、

日本の安全順位が高いのは、乗用車乗用中、総合交通安全性特に25歳から64歳年齢層。自動車登録台数当たりの事故率。

安全順位の低いのは、歩行中、自転車乗用中、65歳以上で、いずれも20位又はそれ以下である。

各国の総合順位は以下のようになった。7位までが北西ヨーロッパ諸国及びイギリス、日本は先進国グループの間で中位に位置しているといえるだろう。

日本の交通事故の最大の弱点は歩行中と自転車乗用中、そして65歳以上の高齢者、いわゆる交通弱者であるといえる。高齢者の死亡件数が多いのは歩行および自転車の利用中で、これは事故件数が多いばかりでなく、事故に遭遇した場合、身体の脆弱性のため、死亡を含む回復困難な重大な死傷事故になりやすいことである。この事実に道路管理者は関心をはらうべきである。

高齢者でも、乗用車乗用中では身体の脆弱効果がかなり保護されるため統計上少なくなる。北欧の国々の総合の安全順位が高いのは、道路歩行や自転車の交通が気象条件や人口密度希薄なため困難で、乗用車利用の比率が大きいからといえるのではないかと思われるが、その証拠となるデータベースが見つからない。

世界一安全運転の国日本 これを日本人に知られたくないのか? 警察庁もメディアも OECDに警察庁が報告したと見られるデータから 

2020/01/11

1990年より2014年まで世界一を守り続けた稀な国日本。この情報、日本で知られていない不思議。

日本は世界に誇るべき乗用車死亡事故の少ない 世界一稀な国である

2019/12/24

OECD国際交通安全データおよび分析グループ(IRTAD)「あなたの国を比較する」交通安全 ページより。  https://www.itf-oecd.org/node/19552

乗用車乗車中の事故年間死亡者数の年次トレンド国際比較。即死者および30日以内死者の合計値。人口10万人当たりの死亡数で比べた少ない方からの順位。

Passenger cars, per 100k pop.
Any person killed immediately or dying within 30 days as a result of an injury accident, excluding suicides, per 100 000 population.

認知症を差別する組織 警察庁 認知バイアス 高齢者の人権差別に無頓着なメディア   まだ成熟した社会には程遠い

2020/01/10

https://www.ninchisho-forum.com/eyes/machinaga_061.html?k=atoz_10

これを読んでの私の感想。

「親切」は時として上から目線の行為。共通意識、相互関係のない一方的な行為。医療関係では今、医療を与える側と受ける側ではない関係、 患者との意思交流の重要性がいわれている。

高齢化時代、あなたを含めみんなが例外なく高齢化し、そうなっても社会の構成員には変わりないはず。

行政に、人権や尊厳を無視され、生活に踏み込まれ、指示され、ある時は子ども扱いにされることが社会福祉であろうか。

あなた自身も例外なく、そんな扱いをうける様になることを思ったことがありますか?

若者と戦争

2020/01/09

選抜徴兵登録。同制度への登録は、18~25歳までのアメリカ人男性全員に義務付けられている。大学進学のため連邦政府奨学金を受けるのにも選抜徴兵登録が必須なので、「FAFSA(連邦学資援助無料申し込みの略称)」もソーシャルネットワークでトレンド入りしている。

今から50数年前1967年、私はアメリカのアイダホ州立大学物理学科の大学院に大気光研究と大学院生の研究指導とを合わせて出張していた。私の担当学生はマスターコース、ドクターコースそれぞれ1名で、彼らは、20代前半ですでに結婚子持ちであった。それは、上記の徴兵制度に登録する必要があったからである、当時、大学や大学院在学中は徴兵免除であったが、学部卒業や大学院入学の切れ目などには徴兵される危険性があった、ただ、結婚して子供があれば徴兵されない可能性があったからである。

彼ら二人とは今でも付き合いがるが、どちらも、最初の結婚は離婚、その内の一人は再婚落ち着いた家庭を持っているが、もう一人は、カトリックのため再婚できず、子供を引き取りパートナーと生活していた。

世界的に大学紛争が起こり、1970年に入ってベトナム戦争激化、それに加え、この年代の学生は徴兵猶予が難しくなり不安の日々を過ごすことになった。ちょうどこのころの世代、二人の大統領経験者、息子のジョージ・ブッシュは親父(州知事)の威光で州兵に登録、ビル・クリントンはカナダかに留学徴兵回避していたと聞く。もっとも、学力優秀で大学院に間違いなく登録出来、アメリカにとって重要な才能の持ち主と評価されれば徴兵を免れることが出来た。

1970年後半から10年間ほど、ベトナム敗戦の後遺症、引き上げた帰還兵、石油クライシス、希望の無いアメリカ社会の荒廃世代であった。

私は日本に帰って大学の教員を続けていたが、夏休みを利用して隔年毎にニューヨーク州立大学に出張し、2000年頃までのアメリカの社会変化を見てきた。

若者を戦争に送り出す、政権のトップにとっては格好良いことかもしれないが、これは、社会の荒廃を招く罪深いことを痛感する。

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