セカンド人生・・ 和製英語がゲームで世界語になった
2007/05/30
セカンド人生に生きる地球物理学者のつぶやき
「セカンド人生に生きる・・・」と言うタイトルは居心地が悪くなった。
これでは、ゲームの中のバーチャル地球物理学者のつぶやきと限定されてしまいそうである。過去に読んでいただいた方で、このブログの内容はそれと大差ないではないかと言われるかもしれないが、当初、日本人にだけ通じる和製英語で、言葉の適用範囲が少ない気安さがあってこのタイトルを選んだが、この言葉が世界中で登録数が7百万にもなるゲームに命名されてしまった今、ゲームと紛らわしい、このタイトルはやめなければと思う。 http://www.secondlife.com/
昨夜から何か良いタイトルは無いかと考えたが思いつかない。
現在研究から離れた、もと地球物理学の研究者が、気ままに感じたことを日記風に、しかし、これを読んでいただける人が少しでもあることを期待して続けて行きたいブログ、そのような内容をあらわす言葉はないものか。
研究から退いた地球物理学者のつぶやきとでもしようか。
終末期事前医療指示書 国立長寿医療センターの例
2007/05/25
5月23日の日経メディカルオンラインの記事に
「長寿医療センターが終末期の事前指示書作成」と題して、同病院が患者本人の希望を書面に残しておく取り組みを始めたとの記事を見た。
記事には患者が回答する調査票も添付されている。基本的な希望内容の項目を見ると、一般の患者にとっては少し詳しすぎる感が無いでもない、意思表示をするだけの医学的判断力の無い質問項目が含まれているように思うが、ソーシャルワーカーが面接して説明し、回答は本人の正常な意思であることを確認して始めて病院が受諾するシステムであるとのことである。
この取り組みを中心となって進めた、三浦久幸氏の「患者本人の意思を尊重できる仕組みを目指す」との談話が写真入で紹介されていると同時に、「日本では、患者本人に判断力が保たれていても、家族と医師だけで終末期の方針が決められているケースがいまだに多い・・・・・」の注釈が付いている。驚くべき現状である。
そう云われてみると、医療現場では、悪意ではなく親切心との勘違いと思われる場合が多いが、高齢の患者に対する人格的な尊厳を傷つけるような対応をしている場合を見かける。これは、単に病気を治す医療から脱却し切れていないことを示すものと考えられる。
最も悪いのは、昨年、岐阜県の県立病院と県との間で起った事件のように、患者の実情も知らない監督官庁の役人が、自分たちのリスクを避けるために、「時期早尚」といった理由にもならない一言で、患者の意思が反故にされてしまうことである。このことについては 1月9日のブログ(健康)に書いた。
この指示書に、法律的な意味はありませんと書いてあるように、このような重要な問題に法律が役に立たないのが最大の原因である。
おそらく、三浦久幸氏は、厚生労働省の研究班の主任研究者をされていることから、外国で既に行われている、この種の法律的に有効な制度を参考資料として研究もされていると思うが。日本でその方向の制度作りに進めないのはどうしてだろうか?
農山村留学100万人 文化大革命?
2007/05/20
1960年代の話ではない、安倍自民党の公約のニュース。
否応無しに、中国の紅衛兵時代(1966-1977)の下放(知識青年を強制的に農村に追いやった)を連想するのは自分だけか。
まさか歴史認識の結果、中国の40年前の体制を再評価したのではないだろう。歴史認識の欠如から来た発想のように思われる。
憲法改正論の多くの意見を見ても、敗戦時小学校高学年・中学生であった70歳代の者が憲法9条の放棄には否定論者が多い事実を現役の人たちはどう理解しているのだろうか。
アメリカでも、ベトナム戦争末期の徴兵からあの手この手で逃れたジョージブッシュ、ビル・クリントン世代の人たちが主導権を握って再びイラク戦争に陥っている。
歴史認識に学ばない政治家の横行が、日本とアメリカの同盟関係を強固にしているのかと言いたくもなる。年寄りの単なるぼやきだろうかか?
タミフルと異常行動、医師間の情報共有不足
2007/05/15
インフルエンザ治療薬「タミフル」について、厚生労働省・安全対策調査会の作業部会は14日、タミフル以外のインフルエンザ治療に使われた薬でも異常行動の報告があったことを確認したとの報道を見た。
4月11日のブログに書いたように、事件は、タミフル以外の要因である可能性も容易に推察出来る。
今回の部会では複合要因を検討するようだが、自然科学の研究常識としては当たり前のことである。医学、薬学でこのような事件がニュースになるのは、医師間に情報の共有志向が無く、厚生労働省にも科学的なデータの集積システムが構築されていないことの現われのように思われる。事件がメディアに現れて初めて、医師の報告が急増することも不思議な話である。
なお、アメリカの FDAでは、昨年の12月12日付で、日本からの情報として、主に子供の自殺など、異常行動が報告されているので、タミフルとの関連は分からないが、服用後の監視をするよう注意情報を出していた。 タミフル(薬品名:Oseltamivir、ブランド名:Tamiflu) http://www.fda.gov/cder/drug/InfoSheets/patient/oseltamivir_phosphatePIS.htm
タミフルではないが、ある治験中の医薬品の医師からの安全性情報の報告件数について、外国の事例と比べてみよう。
2007年3月の1ヶ月間について製薬会社に報告されたものの件数を見てみると。
日本 0件
アメリカ 2件
ドイツ 3件
カナダ 1件
イスラエル 1件
インド 1件
諸外国に比べ、日本でのこの医薬品の処方例が極端に少ないとは思えないことから、この場合の事例数は少ないが、先の4月のブログに例として取り上げたデータと考え合わせると、やはり日本の医師に情報の共有意識が欠如している表れのように見えるがどうだろう。厚生労働省もこのような事実を放任しているのも不思議である。
南極キングジョージ島の映像を見て
2007/04/28
先ほど、テレビ番組 「世界不思議発見」 で十数年ぶりに南極半島の先端に位置するサウスシェトランド諸島のキングジョージ島の映像を見た。
この島には、1990年8月と1994年12月の2回滞在した、8月は南極では冬期40日程、12月は夏で10日程、それぞれ韓国のキングセジョン基地に滞在した。
この島には、チリ空軍の空港があり、冬季でもC130輸送機が運行されている。
テレビでは、観光ツアーのクルーズ船に便乗した取材のようであったが、ヘリコプターから見た各国研究基地の映像を懐かしく見ることが出来た。
これらは夏の光景であったので、1990年当時の雪原滑走路の空港と、ヘリコプターからの写真を探しコピーしてみた。
JR福知山線事故 あれから2年
2007/04/24
多人数輸送機関の事故、JR福知山線脱線事故について思う。
今日のニュースで、いまだに国土交通省の事故調査委員会の最終報告がなされていないとのこと。
地上で起った事故であり、火災にもなっていない、証拠の保全が完璧と思われるこの事故の原因調査がいまだに出ないことを不思議に思う。無為に時間をかけても「慎重」の一言で逃げられるお役所仕事なのだろうか。監督官庁の事故調査は何のためにするのか、同様の事故が2度と起らないために、事故の原因になった可能性を探求することであり、時間をかければ調査期間中に同様の事故が起らないとも限らない。検察や裁判のように起ってしまった事件に対する責任を摘発することではない。
ちょうど、事故が起った直後、工学部の基礎力学の講義に関連して教材として使おうと、事故を起こした車両と同じ型の、大きさや重量、ブレーキ性能など、公表されているはずのデータを問い合わせたら、「監督官庁の事故調査中などで予断を許す情報には答えられない」との返事が来た。公表されている車両のデータを問い合わせただけなのに、なんと無能で思考停止のマニュアル人間の回答であろうか。この点を指摘したら、さすが1ヶ月ほどして謝りのメールが来たが、責任者の名前や問い合わせに対する回答は一切無く、なぜそのような内容のメールの返信までに1ヶ月を要したかも理解できない。
昨日テレビで、ニューヨーク地下鉄の運用システム構築のドキュメントを見た、印象的であったのは、その関係者の最大誇りは、2001年9月11日テロでグランド0の地下を走っている地下鉄の施設の崩壊前に乗客の避難と列車の停止に成功したことである、と胸を張って答えているシーンであった。貿易センタービルの崩壊の衝撃で完全に破壊された駅施設の映像を見て、災害を防ぐには的確で時期を失しない有効な予測システムがいかにに必要かを実感した。日本の大都会の交通システムにも、そのような総合管制システムがあるかを知らないが、あったとしても一般に知らされていないように思う。
ドイツ国鉄の高速鉄道の事故、オーストラリアの列車事故、多くの航空機事故。必ずしも正確なドキュメント映画とは思わないが、背景となっている社会組織、被害関係者の人間模様などを考えさせる映画や本を幾つか見た記憶がある。なぜ日本では作られないのであろうか、そのような映画は日本の観客に興味が無く、営業的に成り立たないのか、組織のガードが固くデータの取材が出来ないのか、被害者がプライバシーを語りたがらないのか、原因は不明だが、重要な人間社会のテーマではなかろうか。
日本のJR新幹線の無事故記録は輝かしい誇りであり、原子力関連施設で見られるように、営業管理部門などからの、非科学的な運行の圧力に屈しないことが重要であろう。
エアラインの評価
2007/04/21
まもなく5月の連休が始まり日本人の国外脱出が始まるが、日本の場合、殆ど航空機を利用することになる。
コマーシャルエアラインの安全性が高まり、事故の心配からエアラインを選ぶ人は少なくなったと思う。
国際的にみたエアラインの評価はどんなものであろうか。
最近、三つの資料からエアラインの評価を見る機会があった。
最も大きな特徴は、乗客の評価の高いエアラインは、アジア系で独占されているということである。
SKYTRAX 世界最大の顧客のアンケート調査組織による評価
Asiana Airlines 韓国
Malaysia Airlines マレーシア
Qatar Airways カタール
Singapore Airlines シンガポール
Cathay PacificAirways 香港
OAG (Official Airline Guide) インターネットが普及していない以前から、データーベース通信で世界を網羅した航空情報提供をしている組織
2006年度の最優秀に選ばれたエアラインは : Cathay Pacific
1982 年以降最多、6回の優秀賞を受けたエアラインは : Singapore Airlines
週間東洋経済
会社の時価総額順位一位 Singapore Airlines
評価上位の航空会社の共通点を見ると、シンガポールや香港のように自国民の人口が少ないなどの理由で外国人乗客に依存し、国際的な競争的立場で営業している会社ということができないだろうか。自国民で十分乗客が確保出来、政府出資などの保護を受けている政府系エアラインは上位に選らばれていないようだ。
たとえば、韓国のアシアナや日本のANAが大韓航空や日本航空より上位にランクされているのもその証拠であろう。
接客ビジネスにおいて、政府系の場合、組織中心の運営で、顧客を自分のシステムに従わせようとすることが評価を低くしている原因であろう。その意味で、独占企業であるJRはその最たるものである。
日本の航空会社、大手のホテル、レストランなど実質的な顧客サービスの職業的な研究と、訓練をすべきだと感ずることが多い。言葉使いや、笑顔、頭を下げることがサービスと勘違いしているように見受けられる。
itoya さんのweb Aurora Fan を見て
2007/04/18
itoya さんの訪問を受けて。
オーロラに魅せられたといっても良いと思われる ikeya さんのウェブ
を見て驚いた。
2005年から、世界のオーロラ名所と言われている5箇所を訪れ、すべての場所で撮影に成功する幸運に恵まれた方。
旅行経験は豊富な人のようだが。短期間に極地の冬を何箇所も旅行するのはエネルギーがいると思う。
極寒の夜間の撮影、よほどの情熱が無ければ出来ないことと感心した。
ここでちょっといたずら。 ikeya さんの映像を拝借して映像の3原色の配分を変え、オーロラの主な発光原因を考慮して、下から、窒素分子の暗赤色、酸素原子の緑色、同じく酸素原子の赤色が見えるように編集して見た。
カメラの分光特性と、画像処理のフィルターの特性が異なるので、忠実な再現は不可能で、不自然に強調された画像になったが、人間の目の特性として、弱い光の時の色の見え方と、強い光の場合は異なり、光が弱い場合は青白く見える。また3色が交じり合っても白く見えるので、オーロラが、赤く見えたり、緑が交じり合ったりする光景は、肉眼ではオーロラの明るさが強い時に限る。また、一般にオーロラは動きが激しいので露光時間の長いカメラで撮ると、パターンや色が交じり合いはっきりしないことにもなる。
オーロラの感激は、空いっぱいに覆いかぶさるように乱舞する輝きが現れたときで、残念ながら、視野の狭いカメラでは表現しきれないと思う。それが itoya さんを、何度も現地に出かける動機となっているのではなかろうか。
実験画像
生まれてきた子供の人権に無配慮な判決
2007/04/12
また起った個人の尊厳と人権に介入する国家権力。
向井夫妻の間に生まれた子供に対し、日本の民法は夫妻の子供としての登録を認めないと言う最高裁の判決。この事例は、タレント夫妻の場合であり。メディアが注目するこの種のニュースバリューのある提訴に最高裁が迅速な対応をしたというのは無名人のやっかみであろうか。
裁判は、現在ある法律に合致するかしないかの判断をする裁判官(法運営の技術者)が下した結論でいいのだろうか。
事務手続きを受け付ける役所の窓口は、法規に無いことは出来ないので裁判所に判断を求めるのは当然であるが、最高裁判所に期待されるのは、単なる法技術の運用ではなく、法律を越えたグローバルな総合判断であろう。それにより、社会に議論を巻き起こす問題提起であっても良いと思う。
向井さんの子供たちが就学年齢に達するまでには、戸籍上親子の登録が出来るよう法改正はされると思うが、前にも書いたように、この問題も戸籍制度の上のことであり、戸籍制度の存続が必要かどうかも含めて見直しが必要ではないだろうか。
次元の異なる話であるが。民主主義の発達した欧米諸国に住んだり、旅行して感ずることで、日本の社会組織と異なる経験の一つに、欧米では、組織の中で地位の高い人ほどその人個人の判断による裁量権が大きいと言うことがあると思う。
具体的には、日本では、役所や、警察など、申請をしたり、相談をした場合、組織内で地位の低い窓口の人も、専門職や管理職の人の応対もほぼ同じ、マニュアル的な通り一遍の返事の場合が多いように思う。
欧米では、地位の高い人ほど、自分の判断で裁量権が行使できることを誇りにしているようで、多少のリスクはあっても便宜を図る傾向があり、その恩恵を受けた経験を幾度もしている。
これはいいこととか悪いことかは別として、マニュアル人間ばかりの思考放棄の社会は、文化的に未成熟であることに気付くべきであろう。
医薬品の副作用と医療
2007/04/11
タミフル服用後の異常行動について、厚生労働省はティーンエイジャーに事実上の使用禁止に踏み切った。
マスメディアは、勝ち誇ったように、遅きに失したと言わんばかりの雰囲気で報道したが、それは正しいだろうか。
ある医師の意見では、急に39~40度の高熱を発したとき、脳の働きが一時的に麻痺し、それが異常行動に繋がる可能性が考えられる、たまたまタミフルを服用した事例だけが目立っただけではないか。所が、医学的にタミフルを服用するまでの病歴を調べる統計的データは報告されていないとのことであった。
医薬品の治験時の副作用報告の事例は、殆どアメリカのデータに依存しているのが現状のようで、タミフルは、全世界の使用量の80%以上が日本で使われていたとの情報があり、外国での副作用情報が少ないのも科学的な判断を難しくしている。
以下は、ほんの一例だが、信じられない状況が日本の医療の現状のようだ。
ある、治験中の関節リュウマチの治療薬について、製薬会社の報告から、1995年以降に報告された医師からの事例数を見ると。
事象名 累積報告件数
外国 日本
死亡 543 1
肺炎 320 2
敗血症 321 0
心筋梗塞 196 0
外国の内訳は、はアメリカが圧倒的に多く、2006年11月からの1ヶ月間の報告数133例について見ると、アメリカが103、アメリカを除く欧米が26、その他の国が4例となっている。
これは、特定の薬品の一例であるが、他の医薬品でも殆ど圧倒的に欧米での事例に依存しているようだ。
どうしてこのような結果になるのか、親しい医師に聞いてみると、製薬会社が薬に記載している副作用の注意書を守るだけで、副作用報告など面倒なことは殆どの医師はしない、たとえ治験中でも市販されている以上、副作用の疑いを報告しなくても医師の責任になるような心配は無いとのこと。
このような現状では、厚生労働省が言うように、あまり外国で使われていないタミフルの事故の事例は殆ど無いとの説明は理解できる。
考えさせられる問題ではある。