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丘の頂上手前の上り坂に追い越し禁止表示がない危険な道路。

2009/08/03

先日親族の通夜に出て深夜山中の道路を通り帰宅した。その時の体験であるが、片側一車線の対向道路、丘に向かって上り坂のセンターラインが追い越し規制でなく、普通の白の鎖線マークで引かれていた。

昼間ならば先が見えるので、上り坂の頂上手前に差し掛かった時、向こう側が下り坂になっていて対向車両が見えない状況であるとの判断ががつき追い越しはしないが、夜間ではそれがわからない、追い越し規制は、そのような先の見通しが出来ない危険を知らせるための表示であるはずである。田舎の道路は土地感のある人しか利用してはいけないとでも言うのであろうか。

道路標識は運転者に対する安全情報であるはずである。上記のような場合、常識では、センターラインは二重に引かれていて、上り坂車線側は黄色線で追い越し禁止、下り側は白色鎖線の追い越し可能標識であるはずと思うが、道路管理者の見解を聞きたい。

モザイクやぼかし 多すぎないか 耕論(Opinion)朝日新聞

2009/07/26

7月26日の記事、論者3名、聞き手,刀祢館正明を読んで。2名の論者は否定的な常識論であるのに対し、毎日放送のディレクター里見繁氏は、云い訳的事例を出しての肯定論に終始しているように見られる。賛否両論を載せなければならないので肯定論者の記名記事を書いてくれる人を探したかも知れないが。いまさらながらマスメディアの責任と知性の低さを実感した。

私は、このような事態に関し、2003年、「NHKニュースの中での証言者の取り扱いについてと題し」コールセンター宛てに質問メールを出した。 内容は、「2月1日19時のニュースにおける東大医学部の研究費不正経理実情解説の中で大学院生の顔が見えない映像で、しかも醜悪な音声に変換した場面がありました、このことについて質問します」と前置きして質問状を3月1日に送りました、質問内容は回答しやすい様箇条書きにしました。要点は、証言者が特定できないように加工した画像と音声がニュースの情報として何の意味があるかというものでした。

この質問の回答を郵送で3月10日に受け取りました。私の質問項目には直接答えず、大学院生が不利益を被らないように配慮した、こういったインタービューも意義がある、と云った一方的な主張だけのものでした。ただ一つ具体的な回答は、私が「外国のニュースメディアではモザイクがかかった証言場面を見たことがない」と書いたのに対し、NHKでは「インタビューの人の顔にモザイクをかけたことはありません」こんなくだらない言葉尻を取り上げてさも私の誤りのように指摘する。首から上を画面からはずすのとモザイクをかけるのと本質的にどこが違うのか、あまりにも認識力の欠如に驚いた。おまけにこの手紙文書は白紙にプリントされ、文末にNHK視聴者コールセンターの記入はあったが、文責者の名前も署名もありません。もちろん、NHKの業務としての手紙の認識があれば、NHK公認のレターペーパーにプリントされ筆者の署名があるのが手紙の常識と思うがどうだろう。私のメールアドレスを書かせながら何のためにメールではなく郵送にしたのだろう、筆者の署名があるならば理由が分かるが、公人としての常識がないとしか云いようがない。以上の欠陥を指摘をしてコールセンターに再度メールを送ってからは以後、私の投書は完全に無視されました。

2004年3月にあるドキュメンタリー番組宛てに同様の趣旨の意見を再度送ったところ、番組担当者から電話で質問の内容には触れず、「意義がるから放映した」と云う主張だけのものでした。この時もやはり「BBCやアメリカのメジャーの放送で見たことがない」と書いたのに対し自分は見たことがあるという、絶対に無いかどうかを議論しているのでなく私の実感を添えただけなのに、ことさらにこのところだけ取り上げ反論する動機が理解できない。外国に事例があれば良いと云う認識だろうか、また、電話で言ってくるのも記録を残さないためだろうか。

以後、6年余り経ってやっとこの問題が認識され始めたと云うのだろうかのだろうか。改めて2004年最後に送った質問の文章を下記にコピーしよう。

NHK総合に送った意見 2004/3/8

「報道番組における覆面証言の意義について

事件や反社会行為などを報道する番組で、証言者の顔や声ばかりでなく背景の映像まで特定できないような場面が多用されているように思います。公共放送であるNHKでは、番組編成にあたり、このような映像を送り出す場合、放映する社会的意義を十分討議検討し作成されていると思いますが、このような場面の編成をするにあたり、一般的な基本理念と倫理規定を、視聴者に分かるよう公示してください。すでに公表されていればその入手方法をお知らせください。

私には、上記のような何も特定できない画像が、報道の内容の信憑性を増すのにどのような効果を与えるのかを疑問に思う場面が多々あることを禁じ得ません。成熟した社会では、意見を表明したり、証言をする場合、発言者の顔が見え、どういう立場で発言するのかを明らかにしたもののみを公表するのが社会倫理であると思います。覆面の発言が安易に取り上げられるような風潮を、社会に作り出すことの方が恐ろしいと思います。BBCやアメリカのメジャーの放送でこのような画像を見たことがありません。

最近、内部告発による組織社会の反社会犯罪が暴かれていますが。いずれもメディアでは告発者の身元が分からない様にばかり気をとられているようですが、当該組織の内部では告発内容から告発者のあたりが付き、告発者が組織から不利な待遇を強いられている事実も報道されています。社会的に正しい告発に対しては、あえてメディアが告発者の行為を評価し、名前を公表してその個人が理不尽な扱いを受けないよう監視するのが人権を守る上で重要な役目ではないでしょうか。私は同様の趣旨の投書を過去1年程の間に2度行い、今回が3回目ですがほとんど無視されています。氏名住所を明らかにすることを義務付ての上の投書です、無応答は理解できません。」

この意見も無視され無応答でした。

人類の月面着陸とコンピューターの実用化

2009/07/20

1969年7月21日02:56UTC、アメリカ東部夏時間7月20日午後10時56分、初めて人類が月面に下り立った日から40年。

ちょうどこの時、ニューヨーク州立大学オーバニー分校(SUNY Albany)に研究者として勤務していたが、アパートメントの部屋にテレビを持っていなかったので友人宅でこの着陸の映像を見た。当時ソビエトとの冷戦中、有人宇宙競争ではソビエトに遅れ気味のアメリカが宇宙競争で勝ったとの喜びはひとしお。当時の大統領ニクソンは翌日国民の祝賀休日にした。記憶にはないが、先日亡くなったクロンカイトは、当時CBSニュースで30数時間独占的放送をしたとのことを聞いた。

宇宙競争と云うと,メディア的には、お決まりのように巨大で強力なロケットが轟音と白煙を上げて上昇する場面を映し出すが、これだけでは月面着陸のような人間の能力を超えた緻密な予測に基づくリアルタイムのコントロールは出来ない。これは、1960年代の驚異的な半導体技術の発展と、それを用いたコンピュータの実用化技術技術の開発、そして膨大な数の科学者や技術者の協力とそれらの人材のマネージメントの成功である。

ベトナム戦争の激化と、連邦政府の予算困難により、この時を最後にNASAの予算が大幅に減らされ、多くの科学者や技術者が職を失った。このとき金融界に流れ込んだ物理学者が理論とコンピュータを駆使した金融工学を作りあげ、それが昨年のアメリカ発金融大暴落の元凶となったと云う人たちもいる。

1960年代後半、アメリカでは一般事務にもコンピュータの実用化が浸透し始め、たとえばニューヨーク州では運転免許証の管理なども行われていた。当時、コンピュータ・ソフトウェアーの開発技術者は高級取りのあこがれの職業であった。それらの世代の人たちは今70歳代の退職者である、日本ではいまだに「高齢者はコンピュータには無縁である」との認識があるのとは大きい違いを実感する。

高齢者の交通安全と自動車運転 DriveSafely

2009/07/19

私のもう一つのブログ、 DdiveSafely  http://spaceglow.at.webry.info/   Biglobe ウェブリブログ。

このブルグは表題の高齢者交通に関する記事だけに特化したブログとして本年4月に本格的に投稿を始めたものです。

本日までにアクセス回数 1076,  テーマ別ページ合計 476 の結果をいただきました。

テーマ別アクセス回数のトップ10のURLと表題を書いてみると。

http://spaceglow.at.webry.info/200904/article_3.html 車間距離の保持 道路交通法改正案について警察庁に送った意見2009/03/24 25
http://spaceglow.at.webry.info/200904/article_55.html 高齢者の自動車事故率は年を追って減少している 23
http://spaceglow.at.webry.info/200905/article_1.html 転免許更新筆記テストを受けるための練習テスト カリフォルニア州の場合 16
http://spaceglow.at.webry.info/200904/article_48.html 右折信号の安全なタイミング 15
http://spaceglow.at.webry.info/200904/article_59.html 高齢者運転事故について警察庁交通局データより 12
http://spaceglow.at.webry.info/theme/488542cac5.html 自動車保険会社までが談合して高齢者ビジネスを始めるか? 11
http://spaceglow.at.webry.info/200904/article_52.html ドイツ・オーストリアの高速運転と事故率 10
http://spaceglow.at.webry.info/200904/article_53.html 欧米諸国の昼間点灯走行の現状と警察庁交通局の報告 10
http://spaceglow.at.webry.info/200904/article_58.html ドイツ・オーストリアの車事情 10
http://spaceglow.at.webry.info/200904/article_61.html 高齢者運転講習の不合理 9

日本の交通行政の不合理を問題にした記事以外に、欧米の事情にも興味を持っていただいたことがわかって興味深い。

また、自動車保険の話はこのブログには本日13時33分に投稿したばかりで、こんなにアクセスがあったことを驚いています。

追記 19日のこの記事の総アクセス数は33件で全アクセス数の38%でした。

ウォーター・クロンカイトの死 WALTER CRONKITE Dies

2009/07/18

アメリカの激動の時代のジャーナリスト。1960年代末期、輝かしい側面アポロ月面着陸それから40年、当時の暗黒の側面、ベトナム戦争の激化と大学紛争、その画像を中心にした取材に基づくテレビレポートで政治を動かし戦争を終結に導いたジャーナリズム、アメリカに滞在中その時代のクロンカイトをテレビを通じて知っている。改めて自分が年取ったことを実感したニュースでもある。

J.F.ケネディー暗殺のテレビ画像のニュースが初めて衛星中継網を通じて世界に同時放送されたこの60年代、画像の情報通信網が世界中に整備され、それを使える立場にあったメディアのネットワークが使命感を持って、事実に基づいたニュース放送を始めた。当時、アメリカの中間知識階層は、それらの情報により意見の形成をしていた時代であった。政治は、これらの世論の力を無視できなくなって、不透明な情報操作による政治の世界からの脱却の時代の始まりだったといえる。

インターネットの普及により、情報の独占は許されなくなり、ジャーナリズムは使命感を失って芸能番組化し、事実とは無関係でも気にしない、目立つニュースを探すことに専念するようになった現代とは違う次元の世界であったと思わざるを得ない。

いま、1930~40年代生まれの日本人が、科学・芸術等の知的分野での世界での活躍を調べて見ようとしていた矢先, 時代を感じさせられるニュースでもある。

自動車保険までが談合して高齢者ビジネスを始めようとしている

2009/07/12

1996年アメリカの圧力に屈しきれず、1998年より自動車保険が完全自由化された。それまでは任意保険料率はどの保険会社も横並び、おそらく料率算定は警察庁あたりの天下り団体で行われていたのであろう(憶測)。ともかく、自由化後、運転経歴や、車の利用形態などいろいろな工夫で保険料の値下げ競争が始まった。

新聞報道によると、若者の人口が減り新規加入の高額被加入者が減ったため保険会社の経営が苦しくなり高齢者の料率を上げようとする談合が行われていると云う。その根拠は警察庁がキャンペーンしている、「高齢者の交通事故激増」をうまく利用しているとしか思えない。このブログで何回もレポートしているように、自動車運転に関し、”高齢運転者が特に危険であると云う事実はない” と云う統計結果がはっきりしていて、最近の警視庁データを始め、欧米では数十年前かから周知の事実である。以下は警察庁に送ったPDFファイルのURLである。当然の如く、警察庁からは何の応答もなく無視の形だが、最近は上記のようなキャンペーンは目立たなくなった。 http://drivingsafely.hp.infoseek.co.jp/SafelyPlan.pdf

ところが、自由競争になったはずの保険会社が独自の統計データを使わず、警察庁のキャンペーンを利用して談合を再開しようとたとしか思えない。自動車学校の経営を助けるために始めた高齢者講習の有料講習の法令化と同じように、今回は保険会社が増大する高齢者人口に目をつけたとしか思えない。

どうしてこうなるのか、本来運転者に属するはずの自動車運転保険が、自動車に付属している制度が現在の実情に合わない原因ではないだろうか。同じ車を家族が運転することが多い現在、家族の若年者が運転する場合には保険契約のとき登録して割増保険料を払うように、高齢者が運転する場合も一律に高額保険契約をしなければならなくなるのだろうか。40年以上無事故で保険を使わなかった経験者からも割増料金を集め経営を成り立たせようとするのか。保険会社は独自の統計データを持って経営し、個々に商品を開発するのが仕事で、法令を作らせるよう各社談合をする理由はない。

同規模の自動車事故の場合、高齢者は他の年齢層に比べ3倍以上死亡につながり易いことは統計事実であるが、これは運転者に限らない、同乗者でも、事故の被害車両の乗客でも同じである。保険会社は、被害者に高齢者が含まれる場合、高齢契約をしていない車の事故では申告義務違image004反を適用し保険料を払わないと云うのであろうか。これは高齢運転者とは関係のない話である。

新聞記事には、日本の高齢者の交通死亡事故は全体の50%以上と云う警察庁の発表を引用していたが、これは歩行者、自転車を含め自動車との間で起こった全交通事故死者と思われ、高齢運転者が運転中加害者となった場合とは無関係な資料であり、高齢運転者の保険料を上げることとは無関係である。高齢者から運転を取り上げ、危険な歩行や自転車交通に追い出せば、ますます日本の高齢者交通事故死は多くなり、先進国として恥ずかしい結果になることは目に見えている。右のグラフのように、欧米先進国では、高齢者の交通事故死者と高齢者人口比との間の関係は、人口比よりわずか多いだけである。日本だけが突出して高い統計値を発表している。これを見ても日本の高齢者の交通インフラが遅れいている社会構造であることが分かる。交通管理者としての責任をどう考えているのか知りたい。

最後に、印象であるが、欧米で運転していて気づくことは、住宅地や公園近くの保護された区域以外の一般道路で、老人や幼児が自転車で交通している状況を見たことがない、見るのは運転免許を持っていて、車の特性を知っていると思われる若者や通勤者らしき壮年の人たちである。

ブログ Spaceglow のアクセス状況分析

2009/07/05

このブログは、2005年1月に立ち上げ、本格的に書き始めた同年7月からで、ちょうど4年目になった。アクセス総数は6月末で48,000件あまり、人気ブログに比べれば微々たるものと云えるが自分としては発表した意味があったと感じている。

総アクセス数上位の順位とアクセス数。 タイトル. 投稿年月日: 順位数(アクセス数)

「さもしい」この言葉の本当の意味を教えてもらった. 2009/2/20: 1(130)

ファイザー日本からの回答 カルデナリンの副作用. 2008/4/2:  2(85)

高齢者の自動車事故は年を追って減少している. 2006/12/2:  3(75)

警察庁交通局の「高齢者支援のための重点施策」に対する意見の募集に応募して. 2009/1/18: 4(71)

日本車の安全性を評価する論文を見つけた. 2009/1/17:  5(71)

血圧降下剤カルデナリン 日本と米英の注意書の違い. 2008/3/26: 6(66)

高齢者の運転事故激増のうそ.2007/3/5: 7(62)

Carbon Footprint. 2008/2/3:  8(59)

造反のレッテルを貼られた 渡辺善美議員. 2008/12/25:   9(47)

信号と交通規制のない、歩行者、自転車、乗用車、トラック等の共有道路交通システム. 2008/5/16: 10(46)

アクセス数が多くても、政治ネタ 「さもしい」と 造反のレッテル のようなジャンク記事は避けることにしようと思う。

この意味で、4月初めから6月末までの3ヶ月分のアクセス情報をすべて記録し分析して見た。

                                                                            4月    5月    6月

ブログの総アクセス数:                                            1,974        2,515       3,256

タイトル指定のアクセス総数:                                    1,622        2,156       2,926

総アクセス数に対するタイトルアクセス数の割合:             82%          86%         90%

タイトル当たりの平均アクセス数:                                 3.6            4.7          6.3                        

総投稿タイトル数:                                                    446           459          467

タイトル別アクセス数順位

月ごとに順位が入れ替わるが上位はそれほど大きく変わらない。6月一ヶ月間の分析でアクセス順位が大きく異なるものは除いた。

      タイトル                                                   投稿日             総アクセス順位  Googleアクセス順位  () はアクセス数

ファイザー日本からの回答 カルデナリンの副作用:           2008/4/2                  1 (34)                  3(14)

高齢者の自動車事故は年を追って減少している:                 2006/12/2                 2(29)                  1(18)

高齢者の運転事故死激増のうそ:                                     2007/3/5                  7(22)                  5(13)

血圧降下剤 カルデナリン 日本と英米の注意書きの違い:   2008/3/26                 6(23)                  8(9)

聖ステファン大聖堂 ウイーン:                                     2007/12/22               4(24)                  7(12)

運転免許更新テストを受けるための練習テスト:                   2009/5/1                   5(24)                  2(16)

結果の考察:

依然としてカルデナリンの副作用に関連したアクセスが最も多かったことは以外であった。医薬品の副作用に関する心配をしている人が多いのであろうか。それに比べ最も精力的にレポートした高齢者関連の運転事故統計に関するアクセスが少ないことはどう理解すべきか? また、ほとんどの方にとって関係のない、カリフォルニア州での高齢者運転免許更新用ペーパーテストの記事が上位になったことも興味がある。古いウィーンの旅行記事が上位に現れるとは思わないことであった、特定の方が何度もアクセスされたのであろうか。

もう少しこの調査を続け、読んでもらえるようなブログにしたいと思う。

参院に提出された臓器移植法の改正案の疑問点

2009/07/04

衆院を通過したA案は、衆議院議員のどうでもよい早く済ませたいという態度の表れを証明した形となったが、参院での審議は、恥ずかしくない知的レベルの下で行われるであろうか。とは言っても、よくつかわれる慎重審議「時期尚早」と云う言い訳で無為に時間を延ばすことも無責任な背任行為である。

千葉景子氏に対する朝日新聞のインタビュー記事の改正案説明では、脳死の位置づけを臓器移植の場合で「人の死」(検討中)とある。これはいろいろな意見がある中で、臓器移植を支持する人の最も受け入れられやすい原則ではあろう。ただし、社会的には、誰が脳死判定を申請し、どんな組織で脳死判定を判断するのか、限られた時間内にその時点での医学的データにより判断を下すことが重要であり、後で医学的、あるいは法律的に責任を生ずるリスクを避けるに十分で有効な記録をどの組織で総合的に保存するか。このようなことを先に決めてその条件を明らかにして始めて審議できる問題であろう。

両案に共通している「親族への臓器提供優先」の項目。社会的に見た場合あまりにも ”素朴” すぎると思う。親族とは何を指すのか、戸籍上の親族とすれば、遺産相続の場合に見られるように問題がい多い。死亡者からの臓器移植の原則は ”提供者と受益者の関係は秘密に保たれる” と云うのが常識と思っていた。

子供の場合、脳死臨調を提案しているが、詳細は説明されていない。今までの行政系の審議委員や有識者の人選は、各界の管理職経験者が多く形式的手続きと云った場面が多い。たとえば、医療関係の各種審議委員会でも、病院や大学管理職経験者、学会の理事など、管理者側に都合のよい耳障りの良い人たちを集め、官僚の免責に使われている様にみえる。

何となく、核心に触れると法案が通りにくいのであいまいにして法案を通そうとするのが見えている。とはいっても、先延ばしにするのが良いと云うのではない。

一つの提案として、世界の学会(医学だけでなく、社会や法律)で論文が広く流通し、評価されている現役の研究者で構成された委員会を組織し、一般的な利害を明らかにし、法案の利点や問題点を明確にして参院に提案すべきであろう。

悪夢

2009/06/20

臓器移植法改正A案衆議院通過

官僚提案の医療保険・介護保険100年の計

「脳死は人の死である」

脳死状態、強度の認知症の患者の場合。保険組合が独自に脳死判定の申請を可能とする。

脳死判定がが確定すれば生命維持装置を合法的に切断することができる。

親族がこれを拒否すれば、医療・介護保険被保険者の資格を抹消する。

まさかの夢想であってほしい。

臓器移植法改正案A案が衆議院で採決された

2009/06/19

臓器移植法改正案に対する各議員の投票結果名簿が公表された、これは当然のこととはいえ喜ばしいことである。すべての法案について党議拘束をなくし、このように公表すべきである。議員は公人であり、行動には個人の責任を明らかにすることが当然である。

ちょっと結果の傾向を見てみる。

選出母体      投票数  賛成票数 反対票数   賛/非率

小選挙区選出議員   269         179          90   2.0

比例区選出議員    159          84           75         1.1

比例区の地域別に賛否を見てみると

          投票数  賛成票数 反対票数 賛/非率

東海                        19            12            7           1.7

近畿                        25            16            9           1.8

東北                        12              4            8           0.5

中国                          9              3            6           0.5

九州                        20              7           13          0.5

となり、小選挙区議員と比例区議員では,この議案に対する見識が違うグループと云っても良いだろう。地区別には、統計的な検定が必要であるが、比例区議員については、東海・近畿選出の議員に賛成票が多いと云えるだろう。小選挙区議員についても個々の選挙区で統計的とみられるバラツキが大きいが、傾向としては。東海・近畿(京都を除く)に賛成票が多いように見られる。

17日に書いたように、道州制であれば、”中部・近畿州”でまず無理なく法制化できるのではないだろうか。

A案は「脳死は人の死」との無条件の前提があることが欠陥であると思う。臓器提供の目的に限定した脳死判断でなく無条件では、脳死状態の患者に対し、医療保険団体が、親族を説得して死亡判定を申請することにもなりかねない。法的に有効な本人の「死亡選択遺書」を表明していない人や、未成年の場合、脳死の判定を申請出来るのは、親族や利害関係者、医療にかかわった関係者を除外して、患者と関係のない独立した委員会に任せるよう拘束を設けるべきである。関係者の人権を尊重するのが最大の原則であるが、社会的には、死亡日時が利害関係者にとって重大な問題を起こす場合もある。これは、サスペンスドラマの話だけではない。困難な判断を、家族や治療に当たった医療関係者に任すのは責任のがれの制度で、聞こえは良いが現実の社会的状況を予測すると素朴すぎる感がある、終末期医療に関し、アメリカのいくつかの州ではこのようなことも踏まえ法制化している例がある。

これに関連した記事 終末期医療と死亡選択遺書について 2006/10/31     終末期医療と死亡選択遺書について