「おわび申し上げたい」 と 「おわびいたします」 の法律的違い
30日首相は「沖縄県民に対し深くおわび申し上げたい」との記者団会見発表。
ここ数年政府、官僚、大企業等のトップ管理職の謝罪会見を良く見るが、記憶では殆どの場合 「・・・・・ したいと思います」のようであったように思う。
法律専門家にお教え願いたいのは、「謝罪いたします」と「謝罪したいと思います」に法律的違いはあるのでしょうか。
① 「謝罪致しします」: 罪を認め保証問題などに対応すると云う意思表示である。
② 「謝罪したいと思います」: 個人的見解であり、責任問題とは無関係。
③ 「・・・たい」は記者団の前で頭を下げるのと同じ儀式の一環、それ以上の意味はない。
法的に、このような違いは無く、単なる言葉の選び方の違いだけだろうか?
言葉使いの心理学的分析専門家の意見も聞きたいのは、
「おわび申し上げたい」 最上級の敬語で対象者を持ち上げるのは、最高権者が上から目線で「丁寧にあやまった」から納得するだろうとの潜在的意図があるのでは。
以上、最近流行の単なる慣用句と思わないでもないが、弁護士が関与したと思われる組織の責任者が読み上げる文章にはそれだけではないようにも思う。
交通事故に正義を持ちこんだ判決 大阪地裁交通事故で事故誘発の原因責任を追及
交通事故では「交通弱者保護」と云うお題目を唱えれば社会的に世論の支持が得られるため、警察・検察は直接死傷に関与した自動車運転手を起訴することで効率的に処理していたのではないだろうか。
歩行者や自転車の人身事故で、悲惨な事故現場を見れば、直接関与した車の責任としたい感情が抑えられないのは当然と思うが、事故の状況を自転車を含め、多角的に収集し事故処理に当たった本件の警察官を称えたい。
社会的な問題として、今回の判決が確定したと仮定した場合、被害者の救済が出来なくなる恐れがある。たとえばタンクローリーの運転者を犠牲にして、「重過失運転致死」にすれば民事裁判でタンクローリー運行会社が被害者に金銭的保証責任を負ことになろうが、今回の判決では、無職無保険の個人を実刑にするだけで被害者救済の方法が無く社会的に無意味だとの意見が出るだろう。
今日の自動車交通社会では、交通事故は災難であり、歩行者も、自転車も、自動車運転者も同じ被害者と言える。多くの交通事故では、事故を加害者と被害者の対立構造で処理することが間違いである。
別の視点で見れば、自動車交通は、人の移動ばかりではなく物資の輸送も含め万人にとって生活に不可欠な機関であり、その恩恵を受けている。社会的役割として加害リスクを潜在的に持って働いている運転者を犯罪者予備軍のように扱ってきた警察庁や社会が考え直さなければならないと思う。
航空機事故調査の教訓を、道路交通規制機関も取り入れるべきであろう。
東京電力福島原子力発電所事故・災害に関する記事のウェブ・タイトルの検索数の違い。
日本語サイトと英語サイトとの違いをGoogle検索サイトで以下のキーワードで調べてみた。
日本語サイト
“東電災害” “東電事故” 災害/事故 “東電原発災害” “東電原発事故” 災害/事故
6,120 74,000 0.08 105,000 2,790,000 0.04
英語サイト
“TEPCO Disaster” “TEPCO Accident” Disaster/Accident TEPCO: 東京電力会社
7,320 830 8.8
赤字の数字は、災害としたタイトルと、事故としたタイトルの検索数の比で、日本では事故としたタイトルが圧倒的に多く、災害としたものはわずか数%であるのに対し、英文ウエブのタイトルではDisasterがAccidentより10倍近い値である。
英語圏の慣用語としてのこの二つの違いを正確には知らないが、辞書レベルでは明らかに違う様に思う。どなたか正確な違いを教えていただけないでしょうか。
日本語と英語でどうしてこんなに違うのであろう。言葉の選び方を問題にすることは無意味と考えているが、この例では余りにも違い過ぎる。
残念ながら、日本では、政権や大手メディアが被害者側の視点ではなく、権力側の視点に立っていることが、「事故」としての認識に偏っているのではないかと前々から気にかかっていた。
本当に被害者の立場の報道が少ないのか、メディアのニュースの用語の使い方が余りにも鈍感、安易なため記事の内容によって言葉の使い分けがなされていないのか不明だが、一例としてこのような分析をしてみた。
このところ、私はメディアの批判を続けているが、ジャーナリストは政権や社会権力組織の誤った認識に警鐘を鳴らす役目もあるはずと思う。
大前研一博士が総括責任者となってまとめた東京電力福島第一原子力発電所事故の検証結果や再発防止策に関する報告書を見つけた。
この報告書は、細野豪志原発事故担当相が10月28日に受領、報告書全容の公表の許可をうけてPDFファイルで公表された。報告書コピーはPDFファイル186ページ。 http://pr.bbt757.com/pdf/interimrepo_111028.pdf
このプロジェクトの目的は三つに分けられているが、③の「・・・・国際的信用に足る機関からのコンセンサスを得られる内容とする」は、政府系報告書に今までなかった重要な視点と思う。
地震発生から各プラントの爆発までの事象展開は p60 ~ p77 に表示、解説されている。これは、「政府に許可をもらい事故の際の情報を開示してもらいそれを整理し分析した結果を発表した」と断わっている。先のブログで紹介したINPOの内容と比べてみようと思う。
もうひとつのポイントは、日本の民主主義は成熟したと思っていたが、この大災害に際し、日本の権力体制の恐ろしい情報操作の疑いが ちらついて いることである。
大前研一ニュースの視点 blog 2011/11/04 KON387 で 「今回のプロジェクトを担当して改めて感じたのは、政府とマスコミは意図的に情報を隠匿し、・・・・・情報操作をしていたのではないかということです」と書いている。このことは重大であり、しっかりと検証する必要があると思います。 http://www.lt-empower.com/koblog/viewpoint/1758.php
② のこの報告書の骨子である、「今後の原子力発電所の再稼働の可否判断に必要となる科学的・技術的・論理的な枠組みを提供する」は、重要な内容であるが難しい問題であり、熟読したいと思う。
順位 国名 人数 前年度からの増減
1 中国 157,558 +23% 学部入学者は+43%
2 インド 103,895 -1%
3 韓国 73,351 +2%
7 日本 21,290 -14%
世界からのアメリカ留学生総数は5%増。
中国の爆発的な増加と対象的に日本の大幅な減少。日本の若者の引きこもり現象だけなのか。
政治、行政、マスメディア、日本の指導者層の鎖国現象が若者にまで感染したと云えないだろうか。
米国科学アカデミー紀要(PNAS)に公表された二つの論文 日本各地に堆積した放射性核種
日本人の著者による東京電力福島原発が放出した放射性核種の拡散論文が11月14日(アメリカ東部時間?)に公開された。
① Cesium-137 deposition and contamination of Japanese soils due to the Fukushima nuclear accident
Edited by James E. Hansen, Goddard Institute for Space Studies, New York, NY, and approved October 5, 2011 (received for review July 25, 2011), print November 14,2011.
Edited by James E. Hansen, Goddard Institute for Space Studies, New York, NY, and approved September 29, 2011 (received for review July 24, 2011)), print November 14,2011.
何れも複数の共著者による論文で、①は外国の大学研究者との共著、②の著者は日本の複数の大学研究者である。大学では論文の投稿は研究者個人の責任で、管理職の許可はいらない。ここが政府系の研究所とは違うのであろうか。
今日(15日)の新聞各紙に上記の論文の要約が出ていた、日本のメディアは外国の権威を盾にしか記事に出来ないのか。
論文の投稿は何れも6月であり、その頃にはデータ解析がほぼ完成していると思われるいくつかの研究組織があったことになる。この時点で、メディア独自の日本発の研究者の取材記事が無かった理由はどこにあるのだろうか。
「マスコミが1万倍と書きかねない・・・・・」 「(科学の)専門家でない人が所長になる場合があり・・・・・・そうした所長が承認しないと論文が発表できない・・・・・・・・」 これは11月15日朝日新聞(中部版)の署名記事(中山由美)の一部である。
科学論文の投稿が、行政上の思惑、そしてもっとひどいのは、「マスコミが騒ぎたてる」との理由で、行政管理職が禁止する。政府系研究組織とは言え、これは違法ではないだろうか。
日本のマスメディアも、「科学論文を読む能力もない組織だ」と 行政からこき下ろされていながら反論もしない。
主論文作成者は、研究所の各関係部門の管理職に掲載禁止に関する質問状を送ったが回答は無かったという。
日本の行政は、何もしないことは罪にならない様だ。そこで生まれるのが、難しいことは無視するのが責任逃れの官僚の知恵である。物事を正義のもとにまじめに考える方がおかしい、と云うのが官僚の哲学であろうか。
日本のメディアは何をしていたのか 東京電力の曖昧なプレスリリース
東京電力のプレスリリース <福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ> (11月12日 午後3時現在) この中から、一号機水素爆発に関する記事の一部を転記したものである。
1号機(停止中)
・ 3月12日午後3時36分頃、直下型の大きな揺れが発生し、1号機付近で大きな音があり白煙が発生しました。水素爆発を起こした可能性が考えられます。
・ 3月25日午後3時37分より・・・・・・・・省略
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2011/htmldata/bi1870-j.pdf
これに比べ、下の記事は INPO 11-005 11月発表の時系列イベント表の上記と同時刻の記録である。
12-Mar 15:36 A hydrogen explosion occurred in the reactor building (secondary containment).
12-Mar 15:36 The explosion caused extensive damage to the reactor building and injured five workers. Debris ejected by the explosion damaged the temporary power cables, along with one of the large portable generators. The temporary power supply for the standby liquid control system and the hoses that had been staged for seawater injection were damaged beyond use. Although the fire engines were damaged, they were still usable. The injured workers were carried to safety. Station workers, including the personnel working on the standby liquid control system and laying temporary power cables, had to evacuate for an accountability. The area surrounding Unit 1 was strewn with highly radioactive debris, so cleanup required support from radiation protection personnel.
1分後に、以下の記録記事が続く
12-Mar 16:27 Radiation dose rates at the monitoring post reached 101.5 mrem/hr (1,015 μSv/hr), which exceeded the 50 mrem/hr (500 μSv/hr) limit specified in Article 15, clause 1 of the Act on Special Measures Concerning Nuclear Emergency Preparedness (abnormal increase in radiation dose at the site boundary). This was reported to the authorities
東京電力福島第一原子力発電所の事故状況の確認時系列イベント表がアメリカで発表された 日本の情報を外国経由で知る どうなっているのだろう «
東京電力の報告が如何に不完全、無責任なものであるかが分かる。プレスリリースだから出来るだけ何でもなかったような印象を与えるよう、メディアの記事の見出しになるような具体的な語句は排除した、とでも云うのだろうか。これが事故直後の記事ならいざ知らず、8ヶ月もたった11月12日の<お知らせである>
日本のマスメディア、こんな「お知らせ」をもらって満足していたのか。
朝日新聞では、INPOの発表を見て”やばい”と思ったのか、今日の記事は取り繕いじみた記事でいっぱいだ。
INPO 11-005 November 2011
Validated Event Timeline
Institute of Nuclear Power Operations (INPO)
このPDFファイル71ページから91ページに、第一原子力発電所のユニット1~3の事故状況が時系列表形式で発表されている。ユニット1については地震発生の3月14時46分から25日まで、他のユニットは地震発生から15日まで分刻みで主なイベントが記載されている。
このレポートでは、東京電力(TEPCO)について以下のように、全ての情報や取材に対し誠実に対応したと評価している。
TEPCO openly shared information with INPO, responded to questions in a timely manner, and provided resources when available to support the generation of this report.
それに比べ、私が今まで見てきた東京電力の日本人向きの情報発信はではとても考えられない、東京電力は日本人不信、欧米崇拝なのだろうかと疑いたくなる。日本政府は詳細に知らされているのだろうかとの疑問を感ずる。それとも菅政権が報道隠しを命令したのだろうか? 日本の関係機関のインターネットによる情報開示軽視の結果だろうか? マスメディアの怠慢だろうか?
いずれにしても、欧米主要国と比べて情報発信が極めて劣っているように感ずる。
INPOは日本も1981年より加盟している。私の検索が悪いのか東京電力公式ページでもこのような情報は見つからない。どなたかお教えいただければ幸いです。
もしも 玄海原発が事故を起こしたら
やらせで問題になった九州電力、玄海原発群で福島原発と同規模の事故を起こしたら。
九州全域はもちろん四国、大阪・京都も避難区域に。
私は何が何でも原発反対の立場で昨日に続きこの画像を投稿したのではない。
現実に福島で起こった放射能汚染、言葉の論戦でなく、原子炉技術、建造物の耐震技術、地震・大気循環など自然科学全般の現役研究者による検証により、事故の可能性の数値的見積もりをいくつかのモデルについて公表し、原発事業者の管理・運営能力の評価とともに、事故が起こる可能性を前提に、原子力発電のエネルギーによる恩恵との兼ね合いをどう判断するか? これが国民投票で多数により決める事項であろう。
事故が絶対に起こらないことを前提にした決断は間違いであったことを肝に銘ずるべきである。