年末年始の特別行事を自粛し、現時点での感染防止社会行動を続けることが出来たら、日本の第三次感染爆発は収束に向う希望が見えるようだ。特に例年の忘年会や新年宴会の飲酒パーティーを例外なく中止し、参拝等の混雑を避け、休暇を家族で自宅で過ごすことで実現できるだろう。*1)
日本はPCR検査を少なく制限しているからCOVID-19感染者が少ないという批判がある。しかしPCR検査がどうあろうと死亡者数は厳然として変わらない。今年の新型ウィルス感染症死亡者数は、例年の季節性感染症死亡者数の変動範囲内、明確な過剰死亡は見られないほど少ない。
そこで今回はPCR検査受験者を母数として陽性と判定された「陽性率」とその時点より2週間余りを経過して現れる第三波の死亡者数の増加に対し陽性率変動が何日前に起こっていたか、日ずらし相互相関を求めたところ17日前後と分かった、図の上段左の▲印。その日差を調整して重ねたものが右図の様である。この日差を調整してPCR検査陽性率と死亡者数の相関分布図作成し、近似式を求めたのが下左である。

この近似式を用いて現陽性率から求めた予測死亡者数(赤棒)と実際の死亡者数(青棒)を並べて描いたものが下のグラフである。

このグラフで、日毎に赤と青が並んでいる部分は12月16日までの記録であり、赤色棒だけの部分がこの方法での予測である。
この結果では、幸い第3波の感染死亡の山が見え、このままいけば年越しの死亡者爆発は無いように見える。このようになってほしい。
私の12月9日投稿の「日本のCOVID-19感染死亡者予測 年末から年始にかけて1日50名をうかがう勢い」*2)より今回の試算結果は少ない。どちらの計算がより合理的かはPCR検査システムが統一的に継続されているかが分からないので何とも言えない。推定誤差が2倍以内、現実がこの範囲であってほしい。
*1) 通常の感染死亡者数の前年同月変動とCOVID-19感染死亡者数の関係を調べてみた 2020/12/06
通常の感染症死亡者数の前年同月変動とCOVID-19感染死亡者数の関係を調べてみた
*2) 日本のCOVID-19感染死亡者予測 年末から年始にかけて1日50名をうかがう勢い
2020/12/09
日本のCOVID-19感染死亡者予測 年末から年始にかけて1日50名をうかがう勢い
7年前の思い出 Facebook から
日本のPCR検査実施数は不合理なほど少なくない メディアの欧米一辺倒記事は間違い
PCR検査の正確度については、確定した定説がなく、まして多様な条件*1)での現場検査実地の現状ではその精度は90%或いは95%ともいわれているのを見たことがある。また検査から結果報告までの遅れ日程は早くて1日、数日はかかると見られる。このような現状での不確定性を考慮しながらの分析を試みた。
COVID-19(新型コロナウィルス)感染のデータベースが報告されるようになってからの私のブログ。その時々の時点におけるいろいろな分析、主として北半球の諸国との比較を含め投稿してきた。
統計学的には、日本のPCR検査実施数とその結果の確認陽性者数、そして死亡者数の間には不合理な関係の証拠は見つからない。これが私の得た今までの理解である。
その一例として6月16日に書いた記事「世界のCOVID-19禍Ⅱ」に示した組みグラフをここに再表示する。これは確認陽性者数、死亡者数、回復者数の時系列グラフである。これで見ると日本だけが感染者確認から終始一定の日程遅れで回復者、次いで死亡者数が報告されている。そして第一次パンデミックの上昇速度も低く安定していることが一目で分かる。

日本のCOVID-19の感染が報告され始めてから現在までのPCR検査数とその結果確認された陽性者数を示すグラフが下の様である。日あたりの報告数は、週日の違いによる周期効果がはっきり見られるので何れも週間(7日)移動平均値の中央日の日系列を用いて分析した。用いたデータは、オープンデータ・厚労省から。

第一次感染拡大期には明らかに検査不足と見られる様子がみられる。そこで下のグラフは検査実施数に対する確認陽性率をグラフにした。

陽性率が安定した5月半ば以降(上図の塗りつぶし範囲)で検査実施数に対する確認陽性率の相関図を作成した。

点線で表した近似直線はエクセル関数の計算値、実線は目測によるもので、陽性率は5%から7%と見てよいだろう。
気になるのは、感染者拡大期には感染率が8%程度まで上昇しているが、それが検査数不足の結果と云える証拠とも云えない様に思われる。
*1) 厚生労働省オープンデータ収集機関と12月12日までの収集件数。


道路交通 旅行モード、性別、年齢別のリスク
これはイギリスの場合の統計データである。運転者の年齢、性別毎の旅行モードの違いによる道路上暴露時間と移動距離についての分析である。交通は、社会的には現実の生活、特に高齢者では生活の質や健康に重大な影響を与えることが分かっている。また年齢や居住地域の違いなど、生活での交通の実態を把握し数値化することが難しいのも事実である。
交通事故死の実態に少しでも近づけるための基本要素としてみて見る。

https://www.itf-oecd.org/risk-travel-mode-gender-and-age
このスピーチで用いられたスライドの一部を参照する。


上記のグラフのもとなっている数値は、道路上の移動距離又は時間を分母にしている。これは性別や年齢層を一律に見たもので、現実にはあり得ないグラフである。
特に、高齢者ではその交通モードの違いも大きい。移動距離、頻度共は年齢とともに減少し、それに比べ移動に費やされる時間はあまり減少しないと見られる。したがって死亡率の年齢層間の比較や上昇は現実社会の交通状態とは違う仮想的なものであるり意味がない。
ここで比較に意味があるのは、同一年齢層間での交通手段(歩行、自転車、車運転)の違いによる死亡頻度の違いである。ここでも歩行、自転車利用は乗用車運転の利用割合は年齢とともに変化するが、年齢層の違うグループと比べるほど大きな違いはない。
自転車、歩行、乗用車運転この3手段ではいずれも共通して最も安全なのは乗用車運転である。
自転車と歩行では男女の差異が大きく、70歳以下の男性では歩行が一番死亡者が多く、女性では自転車が多いように見えるが何れも誤差の範囲では重なっている。
70歳以上では男性の自転車走行者が最も死亡率が高く次いで歩行、女性は自転車歩行共にほぼ同率に死亡が多く、運転が安全であることが分かる。
イギリスをはじめヨーロッパで運転していると、男女の通勤や、観光地でのスポーツ走行の自転車はよく見かけるが、一般道路で老婦人が自転車の前に籠を付け食料品などを入れた生活のための自転車走行中を見た記憶はない。
最終修正12/12日15:30分
日本の場合:
高齢者交通安全には乗用車利用が不可欠 歩行自転車は最も危険 日本の交通事故件数を上げる原因となる
2020/11/30
高齢者交通安全には乗用車利用が不可欠 歩行自転車は最も危険 日本の交通事故件数を上げる原因となる
日本の警察庁や、メディアが高齢運転者が危険と云うのは、高齢運転者を一般運転者と同じ運転モード、運転距離、運転時間で比較した現実にはありえない条件での比較であり、高齢者と若者を同じレーシングコースで競わせる場合に匹敵するような思い込みである。このような場合の高齢者の運転能力の欠陥を否定するつもりはない。
公共の交通機関利用のデータはないが、この場合タクシー以外では移動の目的を達するには歩行が伴い、これを含めた統計が必要である。電車やバス乗車中の安全率だけを云うのはあまりにも無責任である。
何れにしても、高齢運転者が交通社会の実勢として自損、加害ともに死亡に関与した事故が他の年齢層に比べ多いという証拠は全くない。
日本のCOVID-19感染死亡者予測 年末から年始にかけて1日50名をうかがう勢い
下の組みグラフは、上段が感染確認者数と、それに16日遅れて発生すると仮定した死亡者数の7日移動平均値推移を死亡集計時の日付で重ねて示したものである。下段左は感染者数に対する致死率の推移で、第一次感染拡大期(7月10日まで)は感染者確認が不十分であったと思われ、致死率が見かけ上大きく不規則な変動も見られる。第1次感染が収束し第2次拡大が始まる7月10日以降は安定し、致死率は1%程度まで下がったが、下段右グラフに示す様に現在まで致死率が直線的に増大し2%を超えた。

この致死率増加率を用い、16日前の陽性者数確認値を基に推定した日死亡者数と実死亡者を示したものが下のグラフである。

青色棒は現実の死亡者数の週移動平均の中央値であり、赤色は上記の方式で予測した死亡者数である。実測値がまだ無い12月8日以降は予測値のみである。
過去の実勢値と予測値の一致状況から見て、年末年始、日毎の死亡者数50名を最高に下降に向かうことを予期したい。
ここで注目したいのは、現在進行中の致死率の増加はどんな理由からなのか? 不気味である。科学的な解明とその対策がが望まれる。
騒ぎすぎないか? 日本の新型コロナウィルス禍 あえてお叱りを被りそうな表題に
下のグラフは日本の冬季、毎年1月の感染症が原因で死亡した月間死亡者数である。通常のインフルエンザとその他の感染症で死亡した人数を色分けして描いた。(12月8日エラー修正しました)

通常の季節性インフルエンザ(冬季1月)には年度により大幅に変化し今回の新型コロナインフルエンザの月間感染死亡者より多い年度が10年間で5回も見られる。
今回の新型コロナウィルス(COVID-19)の月間死亡者数は下の様である。

感染症死亡者は年によってかなりの変動が見られるが、特に季節性インフルエンザ感染死亡者の変動は大きい。それに比べ、本年の新型コロナウィルス感染死亡者は最大の5月でも500人、昨年の1月の通常インフルエンザ死亡数は1700人近くであった。
欧米の新型ウィルス死亡者に比べ日本は100分の1以下。感染の収束していない今これを云うのは時期尚早、警戒を許せない。社会政策的にはこれは正しいだろう。
それだからと言って、現在までの事実に触れないことは良い事だろうか?
資料の一部ココピー: 厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/m2018/01.html
エラー修正及び編集を12月8日21:39分に行いました。
通常の感染症死亡者数の前年同月変動とCOVID-19感染死亡者数の関係を調べてみた
2020年の通常感染症死亡者のデータは7月までしか公表されていないので、8月以降は2019年の値(交差斜線)で表した。またそれぞれの月の死亡者数の前年値をグラデ―ション棒で示した。データは前ブログと同じe-Statのデータベースによる。

新型コロナウィルス感染による死亡者は、4月以降通常の感染症死亡数と比べて無視できない水準が続いていることが分かる。
もう一つの大きな特徴は2020年の通常の感染者死亡者が2019年に比べ1月と2月で大きく減少している。3月以降も昨年に比べ減少の傾向が見られる。7月ではコロナの死亡の方が小さい。
2020年における1月と2月の死亡者の減少は、2019年には主に季節性インフルエンザ(鳥インフルエンザ等〉が多かったことが原因している。
コロナ感染拡大防止の社会行動により、12月から来年の冬季には一般の伝染性感染症も防ぐこととなり、さらに減少すると思われる。通常のインフルエンザ感染症の減少のも含め研究対象とすべきであろう。
通常の感染症死亡者数と新型ウィルス(COVID-19)感染死亡者数の月別集計数
朝日新聞12月5日朝刊の記事。厚労省のプレスリリーズのコピーと見られる添付記事と、センセーショナルな見出し記事。数字に嘘はないので良いと云うのだろうか? 感染情報として科学的に無意味な記事との認識は無いのだろうか?
認知バイアス:
基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤りなど人間が犯しやすい問題。事例証拠や法的根拠の信頼性を大きく歪める、Wikipedia.
下のグラフは、同じ期間の厚生労働省のオープンデータから描いたもので、日毎の集計報告値には明らかに週ごとに共通した特性があり、直近の状況では、日曜日は最も少なく水・木曜日に多くなっている。病理学的にこのような死亡変動が確認されているのだろうか? おそらくこれは集計事務的な原因によるものと見られる。いずれにしても見出しの「4日連続30人越え」は全く意味がない。通常の変動でその幅が少々大きくなったということである。

赤字は日曜日からの死亡者の増加数を示した。4日間の期間の取り方によっては返って減少している場合も見える。このような誤りを除くために普通は週(7日)間移動平均を用いて日毎の変化量を推定している。
メディア、特にテレビでは視聴者の興味(目立ちやすさ)を目的に、無意味であってもセンセーショナルな事例を選び、見かけ上の数字に嘘がなければよいという無責任さが目立つ。





