日本、ドイツ、アメリカでの COVID-19 感染状況の比較
下のグラフは、日本、ドイツ、アメリカの累計感染確認者と累計回復者+死亡者数の集計日データの推移を描いたものである。データはJHUの集計による。
日本とドイツでは10月までの累計値は感染者と回復・死亡者数はほぼ同数である。アメリカでは累計陽性確認者数に対し回復+死亡者が少なく、感染確認者の医療状況が分からない、不完全な記録と見られる。

感染者の確認時点から回復あるいは死亡に至るまでには期間があり、日毎に集計される数値は発生の実態を表しているものではない。そこで、感染確認累積データと回復及び死亡の時系列の日移動相互相関係数を求めた。最も相関係数の高い日差は、日本11日、ドイツ15日、アメリカ10日となっているがそれほど日差は明確ではない。

この日差をなくするよう累積感染確認数と累積回復+死亡数を重ねて描いたものが下のグラフである。日本とドイツはこの日差以前の感染者と回復+死亡者の数は高精度で一致し医療記録の無い迷子患者はない。それに比べアメリカでは全期間にわたって感染確認者の医療記録が少ない。これはPCR検査が無計画に行われ、記録が不完全なのか、医療を受けなくて回復あるいは死亡に至ったのかわからない。

日本とドイツではPCR検査の陽性確認者の以後記録がほぼ完全に共有され、ウィルス保有者(感染活性者の)合計人数を時系列で知ることが出来る。下のグラフはその結果を表したものである。

日本では現在第3次、ドイツでは第2次の拡大期にあたり、感染活性者の増加が見られる。アメリカでは検査後の対応記録からではウィルス保有者か、あるいは無症状回復者、検死不明の死亡者かわからない。
上の組みグラフの縦軸スケールは、それぞれ、日本1に対し、ドイツ10,アメリカ100倍で表した。
次に、それぞれの時点における感染活性者数に対する致死率を計算してみたのが下のグラフである。ドイツの致死率は日本の約2倍に見える。アメリカは8月以降PCR検査を増やしたせいか死亡率は低く見える。

何れにしても現在までの日本の医療加護、記録、防疫体制は正常であったことを示している。
COVID-19感染 無意味な情報を流すメディア
下の画像は連日報道されている新型コロナウィルスに関する表の一例である。

この表で問題にしたいのは、感染の始まりから直近までの感染者累積人数が情報として何の意味がるのか? 外国の主なデータベースでも記載している基本データだから当たり前と言われればそれまでだが、特にカッコ内の前日比については、集計発表値の週日依存性(日曜日が最も少ない周期性)が強く、実勢の感染増ではないことが分かっている。この表は、感染確認者の加算数であるから増加しかありえない数字にわざと+マークを付けて表示する(+144)等、情報として無意味であるばかりか、誤解を生む興味本位の記載としか言えない。
一般に感染症の感染者は、一度かかったら永久に他に感染させる、ウィルス解放感染者になるわけではなく、今回のCOVID-19の場合、この期間は感染を受けてから4週間程度と言われている。今年2月からの累計感染者数と今後の感染状況とは何の関係もない。仮に既感染者(抗体保有者)の合計が全人口の60%以上もある状態であれば集団免疫効果が期待できるがそれには程遠い。
幸い、日本の厚生労働省の集計データには退院回復者数が報告されている。これと死亡者数の合計が感染確認後の経過を知る上の重要な要素となる。退院回復者数の時系列曲線と感染確認者数曲線とを比べると、感染が確認されてからほぼ2週間程度で回復し死亡者は少ない。
下表は、厚労省のオープンデータを基に、私が試算したした感染状況である。基本は、既感染者が他に感染させる能力をもつ(活性)期間は永久ではなく、4週間程度と言われてる。ここでは前のブログで示したように、感染確認から11日後には回復し感染活性能力がない者として積算感染者数から除いた。残存活性者数:青色背景部分の数。

今後の感染状況の基礎となるのは、この感染能力保有者(活性者)の人口と行動形態である。当初からの感染者数でも、1日前との陽性者数の見かけの増加数でもない。
テレビや新聞など報道メディアの認知バイアス。インパクトのある記事にするのが習わし、数字に嘘がなければ無意味な記事でも当たり前との習性が目に見える。
COVID-19感染してウィルス保有中(活性中)人口に対する致死率
結論を先に書こう、 感染活性: 日本の現在の状況は残念ながら感染活性者の人口が最も多く、第1次2次よりも強硬な社会隔離政策が必要となる証拠を示している。
日本だけでなく、世界の主なデータベースでは、COVID-19発生初期からの累積感染確認者数を表示している。しかし、このウィルス感染者が他者に感染させる活性期間は感染から4週間程と見られている。それ以前の回復者はウィルス保有者ではなく、感染拡大の原因となる活性者でもない。
下の組みグラフの上左は同日に公表されている確認陽性者数と回復+死亡者数である。当然のことながら、回復や死亡は感染確認の日からある期間遅れて発生するものであるからこれは同日の事象ではない。そこでこの日差を求めるために両系列曲線の日ずらし相互相関係数を示したものが右グラフである。日差11日で相互相関係数が最大になっていることが分かる。この様子を見るために日差をずらし重ねて表示したのが下のグラフで、累積感染陽性確認から11日遅れで回復あるいは死亡により感染活性者ではなくなる人口と陽性者との関係が非常によく一致していることが分かる。このデータは厚労省のオープンデータからのもので、両データの一致状況から見て高精度の集計であり、明確に因果関係を示している。

したがって、感染活性中の感染者数の推移を高信頼度で算出出来、それは下のグラフの様である。

この感染活性者が将来のパンデミックに関与する基本原因者層であり、この人たちの動向が先の感染状況に重要である。
これで見ると、日本の状況予測は残念ながら現時点では第3次の収束は見えてこない。過去の第1次2次よりも感染活性者の人口が最も多い現在、強硬な社会隔離政策が必要となる証拠を示している。
下のグラフは、PCR検査実施数、陽性確認者数、死亡者数をそれぞれ、日毎の厚労省のオープンデータにより描いたものである。縦目盛り線の赤色は日曜日を示す。これを見れば分かるように公表値は、週日活動変化に依存し、感染情報実係数の日系列ではない。
公表されている前日との比較数の主要ファクターは、この曜日の特性を表している数値に過ぎないことが分かる(特に月曜日)。しかも前日までの総集計値に対する増加数では、当日の発生がゼロでない限り増加数することになる。そして、日曜日には調査あるいは集計活動が鈍ることから、前日比で見れば月曜あるいは火曜日の増加が大きく見えるだけであり、事実とは関係のない値である。このような「週バイアス」に無頓着なデータの公表は無意味であるのみならず、一般に誤った認識を醸成するだけであることが分かろう。



数値に嘘はない、無意味でも悪くはない。「前日比激増」悪いインパクトを見せて興味を引くことが感染防止に必要だと云いたいのだろうか?
日本のCOVID-19感染死亡者数の予測 来年1月5日まで エクセルの予測シートによる
私のブログ アメリカからの参照数急激に増加 日本の表示数に迫る
私のブログ2020 記事タイトルの表示トップ10
2020年 日本のPCR検査実績を見る
日本のPCR検査には統計的に不合理な証拠はない。欧米に比べて検査数が少ないだけで非難するのは間違いだ。
下のグラフは日本のCOV-19感染初期から現在までの状況を描いたもので、最下段、PCR検査実施数に対する陽性確認の陽性率%は3回の感染増大期には増加が見られるが最上段、PCR検査数も増加しており検査実施数を故意に制限した為ではないことが分かる。グラフの縦軸を対数で示しているから上下の幅は相対比を表す。
6月までの第一次拡大期には検査の混乱期と見ることだ出来るが、それ以降は安定した検査状況であったことが見られる。

陽性率を詳しく見ると、第2次と3次の頂上期ではそれぞれ7%近くまで上昇しているがこの効果をPCR検査不足と見る証拠はここでは見当たらない。

第1次の収束時、感染確認者が1%程度まで下がったことに注目すべきではないだろうか?
現在進行中の第3次の拡大が第2次と同様ならば、現在、陽性率の下降が見られることから第3次も収束に向かっている希望が見られる。
来年は良い年になるよう希望が持てると云いたい。






