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高血圧の基準値はどのようにして決められたか? 基準値の統計的根拠と個人測定値との関係

2015/11/01

高血圧の基準の一例

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これとは別に

24時間血圧計の使用(ABPM)基準に関するガイドライン(2010年改訂版)によると、無治療随時正常者の1,225人の24時間ABPMの平均値は115/72とあり、この平均値+2SD値は131/84であると報告されている。また、随時血圧とABPMの関係から140/90mmHgに相当する24時間ABPM値は男性で123-127/74-79に相当するとしている。

このことから、現在流通している高血圧基準表の値は、健診時や診療室での随意個別血圧測定値に基づいた大規模な疫学調査から、健常者とみられる統計値の確率的な上限値と理解される。

言い換えれば、人間ドックや診療室での随時血圧からは上限値140/90mmHgを超えれば間違いなく高血圧といえるが、たまたま計った随時血圧がそれ以下であった場合、それを健常値とは言えないとが分かる。

まして、降圧剤などで管理されている人の薬効の判定を2~4週間毎に測定される診療室血圧だけでは統計的に不可能なことが分かる。

高血圧治療ガイドライン2014本文では、すべての集団において「ABPMは診断室血圧以上に心血管発症を予測できる」(電子版p.18)としている。

しかしながら、外来診断の現場ではABPMを用いているところは少ないようである。

抗凝固薬をワーファリンからイグザレルトに切り替えた理由

2015/10/29

1年ほど飲み続けたワーファリンが3.5mg/dayに増量したにもかかわらず今回の血液検査でINR値1.2(前回まで1.5以上)に下がったので、主治医からイグザレルトに変更を提案され承諾した。

この薬剤についての注意事項は医師からの説明はなく、薬局のお薬説明書による副作用リストのみであった。

したがって、この薬の発売元であるバイエル社の資料を調べた。下の画像はその表紙であり、かなり厳しい「警告」が記載されている。これは製薬会社の責任回避のためであり発症の確率はかなり低いとの医師の判断かもしれないが、患者に薬の効力の期待だけを持たせ、リスクを知らせないのは問題であると感じた。

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下図の、もっとも古くから用いられた来たワルファリンと比べた評価の資料を見ると、高齢者における重大な出血発現率が大きいことが分かる。わたくしは体重が70Kgほどありクレアチニンクリアランスが57mL/minと計算され下段の心配はないようだ。

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抗凝固薬は出血リスクとの攻め合いであり、この薬はワルファリン療法と非劣性であり、特に頭蓋内出血発現率は低いようだが正確な血圧管理が必要なようだ。

わたくしの場合、ABPMによる平均血圧は発症例のカットオフ値130/81mmHgをクリアーしているようだが早朝血圧に限れば30%以上の頻度でこれを超過している。

いずれにしても、血圧データ管理は自分でするより無いようだ。

自由行動下血圧測定結果の統計 わたくしの場合

2015/10/29

ABPM50を購入して1か月余り。30分間隔に設定して3週間余りのデータ蓄積ができたので統計分析をしてみた。

先ず収縮期血圧の値に注目したのが下記の結果である。全データの血圧値度数分布

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色分けは、青色:就寝時間帯、オレンジ:午前中、灰色:昼休み時間帯、橙色:午後から夜までの時間帯。

最多血圧区分は120-129 mmHgで総平均は123mmHgであった。一応血圧はコントロールされているように見える。

ただし、140mmHg以上の出現割合は全体の12.5%でありこれは適正なのかどうかはわからない。

次に、血圧値の日内変化をプロットしたものが下のグラフであり、

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これの平均値と標準誤差範囲、この期間の測定時毎の最大値、最小値をプロットしたものが下のグラフである。

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日中変化の特徴は、血圧の高い時間帯は8時から9時と18時である。早朝高血圧症と見るべきだろうか?ただし平均値の最高は140mmHg程度である。18時夕食後の血圧低下は食事中のワイン(250mL)のアルコール摂取によるものと思われる。

就寝中血圧が下がらない(eiser/non-dipper)であることが分かった。

飲用を休止している薬剤とABPMでの管理状況を医師に見せて、27日の診察時より処方からメインテート2.5mg、ラニラピッド(0.1mg)、ドキサゾシン1mgの3剤を外した。

ワーファリン3.5mgを服用していたがinr1.2となり効果が不足ということでイグザレルト10mgに変更した。

外来診療室での血圧評価の現状の疑問

2015/10/29

高血圧治療ガイドライン2014電子版、第2章 血圧測定と臨床評価。

診察室血圧測定。p15-17.

「診療室血圧は、さまざまな点で、その臨床的価値に疑問が投げかけられている。」

「診察室血圧測定法の指針に従った厳密名診療室での測定では、・・・自由行動下血圧や家庭血圧と同等な臨床的価値を有することが知られている。」

「血圧は極めて変動しやすく・・・・・高血圧の診断は少なくとも2回以上の異なる機会における血圧値に基づいて行うべきである。」

「しかしこうした指針に従った検診や診療の現場では行われることが少なく、多くの場合、測定精度は軽視・・・無視されている。」

同p17に3つの測定法の特性がまとめられているので転載する。

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私の場合、家庭血圧は数年目から、自由行動下血圧(ABPM)は1か月前から30分間隔で連続記録している。

その結果を見ると、上の表は、わたくしが10年来受けている外来治療の実感として常に感じていたことである。

家庭血圧測定における血圧変動の評価

2015/10/28

 

私の疑問

24時間自由行動下血圧測定(ABPM)では血圧変動が大きいことが記録され、どの測定値を血圧診断基準としているのか明確な説明が見当たらない。

このことについて、日本医事新報 No.4737、 2015.2.7 の記事をわたくしなり要約すると、

______________________

2014年4月の日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では治療に関する血圧変動の十分なエビデンスが無く、具体的記載を見送りました。

家庭血圧による高血圧の診断閾値は135/85nnHgでこの血圧は平均値を算出して診断しますが、血圧は一刻一刻変動しています。

また、残念ながら、血圧変動の正常化により、心血管イベントの発生リスクが改善することを明確に示した報告はありません。

今後、血圧変動の異常閾値を明らかにし、過度の血圧変動を特異的に制御することにより、心血管イベント発生リスクが実際に低下するかを検討していく必要があります。

______________________

以上

 

これを読んで、ガイドライン、診療室随時血圧測定値での高血圧基準140/90(mmHg)をどのようにして把握するのか? 家庭血圧135/85とのわずか5mmHgの差を問題にする根拠が分からない。

高血圧治療ガイドラインでは血圧の測定精度については問題にしているが、これは血圧測定時の瞬間値を評価しているだけである。

24時間ABPMの日平均に対し2SD(標準偏差の2倍、正規分布の場合95%確率範囲)は16~25mmHg、正常者でも10mmHgほどである、

この結果から、外来診察時の診療室血圧を2~3回計って平均を見たとしても、5mmHgの差異を問題に出来るデータとはなりえない。

外来患者に対する診療室血圧測定値を統計的閾値と比べて診断することがいかに不合理かが分かる。

ザルツブルグから

2015/10/22

来春のモーツアルトのコンサートの案内が来た。

2006年モーツアルト生誕250年の夏シーズンにザルツブルグに滞在し、モーツアルトのオペラや室内楽のマチネーなどに出かけた思い出が楽しくよみがえった。

以後10年近くたったが登録した住所宛てに毎シーズン案内が来る。

オーストリアまではたびたび出かけることはできないが。楽しみに見ている。

来年新春には、内田光子さんの演奏、ピアノ協奏曲KV453がリストされていた。

私宛て郵便の案内リーフレットから下のような組み写真を作ってみた。

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内田さんにはアメリカマルボーロ音楽学校のコンサートでお会いできた。

マルボーロ音楽祭 MARLBORO  Music 2007/08/01

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コンサートの休憩時間に、内田さんに声を掛けてもらった、今こんな写真しか残っていないが、中央左の白いブーツが内田さん。*1)

8月5日のニューヨーク・カルモー CARAMOOR International Music Festival で内田さんのモーツアルト最晩年のピアノソナタコンサートを聞いた。*2),*3)

*1) https://spaceglow.wordpress.com/2007/08/01/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AD%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E7%A5%AD%E3%80%80marlboro-mushic/

*2) https://spaceglow.wordpress.com/2007/09/07/%E5%86%85%E7%94%B0%E5%85%89%E5%AD%90%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%92/

*3)https://spaceglow.wordpress.com/2007/08/07/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%80%80%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B3%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%B3/

両方とも、以後毎シーズンにコンサートの案内が来る。

同様にニューヨークのメトロポリタン美術館からも特別企画の案内が来て、思い出とともに楽しく見ることができる。

遠い外国の住所宛てに案内を出す、これは来場を期待してというより世界に誇る文化事業としての広報と見ることができよう。

今秋は11月に日本でも4回のコンサートを持たれる内田さん。世界で活躍されている。

家庭血圧測定値統計と診療室測定との関係

2015/10/15

人の血圧が時間とともに著しく動揺することが明らかになった(1969年)それから45年以上たち、現在は様々な家庭血圧測定装置使用が広がっている。

過去30年来、研究文献では自由行動下血圧(ABP)データが蓄積され、診療室血圧以上の臨床的価値を有することが立証されてきた。

とはいうものの、高血圧の臨床、疫学はもっぱら医療環境下の血圧(診療室血圧)の情報に依存している。

現在実用化されているABPM測定法では、15分毎、30分毎など測定者の人為的行為が入らない方法で24時間、1週間等自由行動下での血圧変動の全容が見られるようになった。

以上、「家庭血圧測定の指針」第2版、日本高血圧学会学術委員会家庭血圧部会 編集 より抜萃。

これを受けて、今回、私はABPM測定器を購入し2週間余り運用した。このデータ記録から2週間分の統計分析を行ってみた。

下のグラフは、毎正時毎に測定された個々の収縮期血圧値(黒点)と各時刻における平均値(赤線)、標準偏差の2倍限界(95%確率範囲)を描いたものである。

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一般的な病院の外来診療時間帯9時~12時までで見ると、1回だけ計った血圧値の確率分布は160~110 mmHg となり血圧判定の診断根拠にはなりえないことが分かる。

これは、わたくし個人の場合であり一般化する根拠はないが、診療室血圧測定の場合、医師から見てあり得ない測定値が出た場合無視し計り直すとしてもかなりの開きが予想される。

診断と降圧目標、収縮期血圧について診療室では140mmHg、家庭血圧135mmHg.以下などと医学書では詳細に書かれているが統計的誤差に関する記述は見られない。

医薬品による降圧治療中の患者の効果判断においても、2~3週間毎の診療室血圧値を根拠に行われているのが実情である。医師の経験的判断で異常な値は棄却されると思われるが、1回の測定値で5mmHg~10mmHgといった差を求めることは統計的に不可能である。

私の生活状態の場合、この結果からは、昼食後12時~14時までが最も血圧が低く変動値も少ないリラックスした時間帯と判断される。

就寝時の血圧や変動値はあまり下がらず熟睡時間が少ないと判断される。これは老人に共通した状態かもしれないが。

アメリカ国籍を取得した人たちのノーベル賞受賞者

2015/10/10

アメリカ国籍で自然科学系のノーベル賞を受賞した人々の26%はアメリカ以外の国生まれのアメリカ国籍取得者である。これを科学系三部門の受賞者数について調べて描いたグラフが下図である。*1)

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アメリカにとって貴重な能力を持つ人たち、その人たちを積極的に迎え入れる社会。それは超一流の能力を証明された人たちに限ったのではではなく、可能生を期待される能力をもつ人たちも含まれる。この社会制度の集積がこのような結果になったと思われる。

自分たちに無い能力、あるいは文化を持つ人たちを受け入れ、国籍を与え市民として受け入れる社会。これは世界に稀な国家といえる。

1930年代ヨーロッパのナチズムや全体主義、人種差別、ソビエトの圧政などから逃れた人々を受け入れたアメリカ社会の良識の結果でもある。

複雑なアメリカ社会、影の部分も多いが、このように世界から優秀な人々を受け入れ、その人たちに成果を上げる環境を提供すことができる社会でもある。

*1)ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%88%A5%E3%81%AE%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E8%B3%9E%E5%8F%97%E8%B3%9E%E8%80%85

24時間自動血圧測定(ABPM)の実行例 診療室血圧と家庭血圧

2015/10/04

一般に外来診療では、診療室に呼び込まれた直後、医師により聴診法による血圧測定が行われる。高血圧の薬物治療中の患者の場合3~4週間おきに計ったこのような血圧値により管理されているのが実情である。

今日、薬局薬店には様々な血圧計が展示され試用もできる。

医療機関でも、診療室前に電子血圧計が置かれ、診療前に計ったプリントを持って診察を受けるよう指示している傾向になった。

この様なデータによる血圧管理が不合理であることは多くの研究で明らかである。1)

私は、10年来コンピュータでデータ分析ができる血圧計で起床から就寝までの血圧を測ってきたが睡眠中の血圧を測定できない。

今回、ABPM50、 Contec Medical Systems の上腕カフー・オシロメトリック法による計器を購入し、現在テストを始めたばかりである。2)

下のグラフは10月3日の場合で、棒グラフの上端が収縮期血圧、下端が拡張期血圧(mmHg)。線グラフは脈拍数(bpm)の時系列である。自動測定の間隔は昼間が10分、夜間30分に設定した場合である。

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これを見ても明らかのように、自由行動下(昼間)の血圧変動が大きく、わたくしの場合起床後の血圧上昇が見られ、午前中の診療時間帯と重なる。

これは一例であるが日間変動が大きいことが分かる。

下の円グラフは正常血圧といわれる区分で見た正常値(黄緑色)、上限血圧以上(赤色)、下限低血圧以下(黄色)の頻度の割合である。統計期間は10月1日~3日の54時間分である。

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上図が昼間の区間、下が就寝時時間帯(22~7時まで)の頻度の割合である。限界値は昼間が140/90、就寝時が120/80 mmHgとした場合である。

私の場合、この期間では就寝時の血圧下下降が少ない(non-dipper)と分類される可能性が大きい。

このように、高血圧患者の血圧コントロールや処方薬剤の効果判断には、家庭血圧測定が欠かせない条件であろう。

1) 家庭血圧測定の指針、第2版、日本高血圧学会学術委員会家庭血圧部会編集

2) アメリカFDAの組織CDRHのテスト合格、中国製.  http://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf11/K110156.pdf

安倍首相に進言 産めよ増やせよに最も効果ある方法 国民皆徴兵制をしき子育て中の若者は免除する これは1960年代後半アメリカで行われていたことを真似するだけ

2015/10/02

 

荒唐無稽なわたくしの妄想ではありません。

ベトナム戦争最盛期1967年、私はアメリカの大学で研究と大学院の研究指導のため働いていました。当時院生は一人の子持ちが多かったのです。

私が直接指導した、博士課程、マスターコースの2名の学生も結婚して子持ちでした。いずれも20代前半でした。

当時アメリカでは大学卒業時、徴兵登録の義務がしかれていた。学力優秀で大学院入学確定資格を得ていた場合徴兵にならないばあいが多いが、最も確実に免除されるのは結婚して子供を持つことであった。

そのため、わたくしの住んでいたアパートメントの隣の学生も幼児持ちでした。

これは、強権政治の好きな安倍さんへの皮肉です。

私の本心ではありません、悪しからず。