世代間の論争にしたくないが わかりやすく間違いを正すために
2019/04/28
下のグラフは、日本中で発生する横断歩道中での人身事故で、第一当事者となった運転者の年齢層別件数を1日当たりに換算表したものである。 用いたデータは、e-Stat(警察庁2018年度)である。

これで見ると40歳~74歳までの5歳間隔の運転者が関係した事故件数は1日当たり平均4件ほどの横断歩道上の対人事故件数であったのに対し、85歳上の運転者では0.4人、十分の1でしかない。または、84歳までの運転者の横断歩道上の対人事故件数の総数が1日当たり40件であるのに対し、85歳以上では二日に1件の割であるともいえる。
これをもう少しはっきりさせるために年齢層区分を2群に分けて円形グラフで示したのが下図である。

これが日本での実勢である。以上は運転者の責任の重い事故(第一当事故)の件数であってメディアの報道する死亡者又は重傷者の数とは一致しない。e-Statのデータベースでは歩行者の死亡や傷害の程度の内訳は公表されていない。
「高齢運転者の起こす横断歩道中の悲惨な運転事故が後を絶たない」 テレビやニュースメディアの見出しがいかに興味本位の無責任なものであるのが分かる。
一方、データを持つ警察庁が、メディアのフェイクニュースを利用して高齢者運転免許の更新継続を難しくしたり、無責任な運転免許の返納運動を奨励する意図が分からない。
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