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冬空に映える山茶花

2017/12/02

高齢運転者を自己判断力のない無能者として強制的に運転免許を規制することへの間違った証拠

2017/12/02

Driving Choices for the Older Motorist The role of self-assessment tools

http://www.racfoundation.org/assets/rac_foundation/content/downloadables/driving_choices_for_the_older_motorist_lang_parkes_and_fernandez_medina_0213.pdf

高齢者自身の自動車運転選択肢自己評価ツールの役割

関係する証拠の要約と現在の交通政策の背景への影響、主な所見は次のとおりである。

  • 高齢者人口は増加している。それは一様にではなく(ますますモバイル化されている?)。
  •  移動の自由は独立性、自律性、幸福の重要な側面である
  •  車の運転は高齢者のための比較的安全な移動手段であり他の道路利用者に対しても安全を維持している。イギリスの高齢者の死亡率は減少している。
  • 高齢者の大半は、自己規制により運転スタイルやパターンをうまく適応させ、安全な運転記録を維持している。このような認知、感覚、運動機能の経年的な悪化に対する自己規制は、運転時間や状況に関する柔軟性が大きく、運転快適性の優先順位付けも変化の一部として認識されている。
  • 高齢運転者のごく一部が自己規制を正しく認識していない事実があり、運転停止(自己規制のエンドポイント)に関する研究では、過去の運転手のごく一部は、ライセンスを早期に放棄したと感じていることが示唆されている。
  • 不確かな情報による自主規制だけでは、高齢運転手の安全を維持するのに十分ではない。しかし、高齢運転者が認知機能と知覚能力に関する注意情報を尊重し、それを利用して彼らの運転スタイルを適応させることを示唆する証拠がある注意情報がドライバに有益であるためには、高度にパーソナライズされるべきであることを示す証拠がある。
  • 既存の年齢ベースの許認可手続きは費用対効果が少なく、道路安全性の効果は提供されていない。実情は、高齢者の免許保有率を低下させ、より安全性の低い輸送形態へのモーダルシフトを誘発することにより、リスクにさらされることがある。
  •  潜在的に安全でない可能性のある運転手のごく一部を特定するためのアプローチは、先ず先に、費用対効果の高い事務局ベース多層評価(multi-tiered)を含む高齢ドライバに30項目のスクリーニングテストを実施し、その後必要に応じより専門的な評価を行うべきである。

  • 研究の知見が増えているにもかかわらず、道路安全性の結果の信頼性と予測価値が高い、使いやすく費用対効果の高い診断ツールの標準化された方式に関する国際的な合意は現在ありません。

高齢者にとって道路歩行がどれだけ危険なものか 高齢者から運転免許を取り上げることは歩行中死者の増加につながり 社会全対の交通死者を増加させる 

2017/11/30

 

これはイギリスの話であるが、日本も例外ではない。高齢者の自転車や歩行者の一般道路交通の多い日本、警察庁はデータを持ちながらなぜこのような事実を隠すのか?なぜ高齢者の運転を罪悪化し総合的な交通事故を増加させることになる交通キャンペーンをするのか理解できない。

高齢運転者の歩行者に対する死亡事故の関与率 イギリスの場合

2017/11/29

THE LICENSING AND SAFETY OF OLDER DRIVERS IN BRITAIN

Christopher G B (Kit) Mitchell  のグラフより。

年齢層別運転者による歩行者の年間死亡事故数。高齢運転者が歩行者の脅威ではないことがはっきり示されている。下のグラフは実勢社会のものであり、壮年運転者が圧倒的に多い場合である。どんなに高齢化が進んでも高齢者の運転者数が壮年層と同じと見る仮想的な状況はありえない。したがって、よく表される運転者10万人当たりの統計量は社会的には意味がない。

年齢層別運転者の歩行者と関与した死亡事故者数。

以下の2例のグラフは各層の母体となる人口や運転状況が同じとした場合で、運転者の年齢層別特性を示すものであり、実勢社会では高齢運転者の減少数に比例して少なくなる事を認識して理解すべきである。

年齢層別運転者百万人当たりの歩行者の死亡事故に関与した運転者数。

年齢層別運転者の台数・マイル走行当たりに関与した歩行者死亡率。

これは道路環境の要素が主に関係するとみられる事故条件で、80歳以上の運転者が道路構造に適応しにくいことを示していると考えられる。

クリックしてMitchell_120122%20Older%20driver%20safety%20presentation%20TRB%20301211%20(FILEminimizer).pdfにアクセス

80歳以上の人口比率予測は2020年で5%、2050年でも10%である。しかしこの将来予測は意味がない。おそらく2030年までには自動運転の安全な車の実用化が完成するであろうから。

以上どのデータを見ても高齢運転者が歩行者に対する脅威である証拠はない。

 

日本では高齢運転者が道路交通社会の脅威のように言われているが、これは根拠がない迷信ではなかろうか。議論をする前に根拠とする証拠を確認すべきである。

高齢者運転免許放棄率Ⅱ アメリカ・イギリスと比較して

2017/11/29

結果;この3国で、日本の高齢者の運転免許放棄率が、どの年齢層においても大きいことがわかる。アメリカとイギリスでは交通状態の国情が大きく異なることが原因と思われるが、日本とイギリスの違いはどこに原因があるのだろうか?

日本では、高齢者に対する厳しい交通政策が影響しているのではないだろうか?また自治体の運転免許の自主返納奨励による不用意な放棄が含まれるのではなかろうか。

5歳年齢層別運転者層の免許保有率(同年齢層人口に対する); 10年前と現在の保有率を同一母集団で追跡比較した。保有率はそれぞれの時点での層の人口で算出しているため病死などの人口減効果は含まれない。運転免許保有率の減少効果は、健康の不調による運転適性不良による放棄と見るべきであろう。

自動車運転に関しては男女に違いがみられるのでここでも分けてグラフにした。

男性に関しては日本の傾向は他の2国と変らないが、女性に関しては日本は特異な形状を示している。この原因を見るため日本の男女の運転免許保有率を比べたものが下のグラフである。上のグラフで違いの大きい80歳以上の女性運転者は日本では極端に少ない稀な状況にあることがわかる。

日本に欲しいこのような報告書 

2017/11/28

 

 

この報告書は、RAC財団が実施した以前の作業に基づいた報告書の出版物を引用しています(Box et al.,2010)。この研究に続いて、さらに、高齢者の安全な交通に関する議論を促し、奨励することを目的としたこの報告は、自己評価ツール、特にコンピュータベースまたはウェブベースの自己評価が、安全を支援する上でどのような役割を果たすことができるかの問題を提起します。

現在までの証拠に基づいた正しい現状は、下図のようで、高齢運転者の死亡事故のトレンドは急激な減少が続いている。

高齢者の死亡率が比較的高いことは、若年層に比べ、大きな脆弱性と損傷に対する回復力の低い(Ryan et al.,1998;Li et al.,2003;Baldock&McLean,2005)ことによって説明できる。

いくつかの国で衝突率を運転免許保有ごとに比較すると、すべての重要度衝突率が、80歳までの高齢ドライバーでは中年ドライバーと同等の衝突率である。しかも、高齢者の人口の急激な増加にもかかわらず死亡事故は減少している。

 

日本語に要約するまでもないでしょう。

日本の政府統計の窓口e-Stat 警察庁データーベースを分析しても上記結果と大差ない事がわかる。

このような証拠に基づいた議論なしに高齢運転者を犯罪者扱いにし、運転免許を取り上げようとする警察庁、それを鵜呑みにするメディア、その原因はどこに?

 

 

 

高齢者の運転免許放棄率 イギリスとの比較 85歳以上では変わらない

2017/11/25

イギリスでは70歳から3年毎に健康状態の自己申告により運転免許を更新する制度になった。更新手続きは無料で、インターネットでも可能である。運転免許を更新しないで放棄する割合を日本と比較したのが下のグラフである。

顕著な違いは、イギリスでは85歳未満までは運転を放棄する人は5%程度であり、85歳以上では日本とほとんど変わりなく14%程度の放棄率である。これは健康状態が運転に適応できなくなった割合と見ると日本とほとんど変わらないのが理解できる。

この違いはどこから来るのであろう。日本の有料で行われる認知症検査や自動車学校での運転実技テスト等、警察制度の強制介入による運転免許更新制度の煩わしさの違いが大きな原因ではなかろうか? また日本では、高齢者の運転を交通災害のように言う”迷信”が信じられていて、高齢者運転が罪悪のように思われる社会になっているからではないだろうか。

日本もイギリスも道路交通安全では世界の先進国で1,2を争う優秀な実績を実現した国であり、イギリスの高齢者自動車事故が日本より著しく多いデータも見られない。高齢化社会、国土の地理的条件も似通っている国情ともいえる。

これを見ても「高齢者の運転免許返納」運動は無責任で、人権無視、しっかりした根拠の検証とその結果による見直しがなされるべきであろう。

運転免許保有率の算出基準としたe-Stat 警察庁データ。運転免許保有率(それぞれの年齢層別人口当たり)の5年推移(対数表示) 2006, 2011, 2016年の値より。

イギリスの高齢者運転免許更新制度とヨーロッパ格国の状況https://spaceglow.blog/2015/01/31/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E9%81%8B%E8%BB%A2%E5%85%8D%E8%A8%B1%E6%9B%B4%E6%96%B0%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%A8%E3%80%80%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83/

 

私の自由時間家庭血圧(ABPM)モニターによる統計結果 改訂されたアメリカのガイドラインと比べて

2017/11/23

日経メディカルニュース(2017/11/22)によるとアメリカの新しい高血圧診療ガイドラインが発表された。それによると従来より10mmHg程引き下げられ、正常血圧は収縮期血圧<120mmHg、拡張期血圧<80mmHgとなった。

ニュースでは、この血圧値は診察時血圧なのか、家庭血圧か明確な記載は見られないが、診察時血圧では130mmHgに相当するかとも思われる。

私は5年以上継続して降圧剤を服用中であるが、最近の2週間余りの期間の日内変化の平均値をグラフにしてみた。

収縮期血圧の平均値は<120mmHg、拡張期<70mmHgで正常血圧にコントロールされているとみられよう。就寝前と早朝の血圧は1時間平均で109mmHg、128mmHg EM差20mmHg。一応目標値を達成しているように見える。グラフのエラーバーは標準偏差で示した。測定は、CONTECMED製PM50  5分間隔でモニターしました。

私は、フレイルに分類される年齢ため活動時の測定値の変動が大きい可能性が考えられるがこれを判断する統計データがを知りません。今のところ立ち眩みや転倒の危険性を感じたことはありません。4週間ごとに循環器科の診察を受け、コニール、ブロプレス、アムロジピン、ワソランを処方されています。診察時の診療室血圧はSys.130mmHg台が普通で、なんとなく教科書どおりのように思っています。

日経メディカル レポート: 「早朝家庭血圧を125mmHg以下に」 2017/2/14 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t287/201702/550095_2.html

日本で通常行われている診療室に呼び込まれてから5分以内に測定される血圧、月に1回程度の測定で判断される血圧診断、医師の経験と勘で行われる診療制度、エビデンスに基づく診察をいわれてから久しいがいまだに続いている。

 

75歳以上の高齢者講習で決定された免許特定失効者率に自治体別の大幅な差異が出る理由 その効果の疑問

2017/11/21

下のグラフは講習(認知症テスト)の結果、免許が失効した人の割合の自治体別グラフである。一人も失効者を出さなかった千葉県、0.1%以下の鹿児島、岐阜県、最大は徳島県の1.3%まで10倍以上の差異が見られる。運転免許統計 28年版 https://www.npa.go.jp/toukei/menkyo/index.htm

もちろん、自治体によって格差が出るのが悪いわけではなく、その理由又は死亡率の減少など、効果が検証できるなら良いことであろう。

年齢別運転免許証保有数の60歳を基準にした指数で岐阜県と徳島県の年次保有係数を比べてみたのが下のグラフである。基本的に大きな差異はない。

さらに、下のグラフに見るように免許の失効率と死者数との相関も全く見られない。何のための不合格かが見えてこない。もっとも、1%以下の不合格者率、この事故死亡率は全年齢、歩行、自転車等の全事故形態を含んだもので一義的な関係はないにしても、道路交通全体の死亡率に全く関係が見られないのでは効果が無かったということだろう。

このように一見何の効果も見られなくても一度法律を通してしまえば科学的な検証をする義務もなく、勝手な権力行使を許し、有料でありながら受講者の利益が見えてこない。高齢者の尊厳を踏みにじり、免許を継続する経費負担を強いる悪法と言われても仕方がないであろう。

オーストラリアやフランス等では一度制度を始めても、数年後には検証し効果が認められなければ廃止した実例がある。イギリスでも自己申告の義務はあるが、無料でインターネット等でも免許更新が出来る。ヨーロッパでは生涯免許の国もあるが自由に国境を行き来している。何れにしても世界の先進国では、社会(行政)が高齢者を自己判断力を持たない無能力者と決めつけ、国家権力がコントロールすることを許すような法令は見られない。

日本にはナーバス(気弱でおどおどした)運転者という概念はないようだが、自動車学校の指導員は医療関係学部などで高齢者保健科目の資格証明を保有しているであろうか? 有料で強制する講習、法治国家なら公認資格の公示が要求されるはず、無ければ違法であろう。高齢者講習は運転の欠陥を指摘するだけの機関ではない。現在の高齢者講習は高齢運転者をナーバス運転者に追いやり。パニックを起こし安い運転者に仕立てているといえば言い過ぎだろうか?

イギリスではナーバス運転者のためのカウンセリング制度がある。

私の長寿命記事 「イギリスの高齢者運転免許更新制度とヨーロッパ各国の状況」

2017/11/21

2015年に公表した私のブログ記事の表示数履歴。2016年11月突如401表示/月を頭に現在まで続けて見ていただいています。

イギリスの高齢者運転免許更新制度と ヨーロッパ各国の状況
2015/01/31

イギリスの高齢者運転免許更新制度と ヨーロッパ各国の状況