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COVID-19 ほぼ終息に見える日本の新規感染者数 その現状と疑問点

2021/10/15

年末までの感染予測に対し、今回の論点の結論から先に書こう。

下のグラフは、感染の再生産率が昨年と同様の場合(赤線)と9月以降昨年の0.6倍(60%)とした場合の感染者数の予測値(緑線)である。青棒は実際に集計された感染者数の週移動平均値である。

この明らかな予測の違いは、再生産率が昨年と同じならば本年年末には1日あたり6万人に近い感染暴発が予想されるのに対し、9月以降再生産率を昨年の60%とした場合はCOVID-19は収束に向かうとみられることである。

この予測の問題点は、

よく言われるのが日本ではPCR検査が規制され、発熱等臨床的に感染の可能性のある者、又は感染確認者との密接状況があった者にしか検査は実施されていない。その結果、下のグラフに見るように検査の結果陽性率の上昇局面では検査率も増加するが下向時には検査率も減少する。

感染検査状況を日本と関連の深い数ヶ国と比べたのが左の表で、日本の検査率が少ないことが分かる。しかし検査数に対する陽性率では飛びぬけて大きいとは言えない。これで見る限り日本政府がPCR検査を不合理に制限した証拠にはならない。

もし、日本のPCR検査が感染発症の可能性の大きい患者に限って実行されているとすれば陽性率の異常な上昇として表れるはずである。

そこで、上のグラフに見る再生産率の年推移の位相ずれ(18日間)を調整し、重ねて描いた2020年と2021年のグラフと、今年の9月以降年末までの再生産率を昨年の0.6倍した場合についてその様子を示したものが下のグラフである。点線部分が予測値である。

冒頭のグラフは、このような再生産率系列で作成したものである。

用いたデータは Data on COVID-19 (coronavirus) by Our World in Data のデータベースから。

なぜ再生産率が今後も昨年の60%減少が続くかの予測は、ワクチン接種の効果に期待してのことである。ただし、多くの国で見るワクチン接種の効果は一様ではなく不明ではあるが。

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