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高齢者のアクセルとブレーキ踏み違い死亡事故「後を絶たない」の嘘 

2019/08/24

下のグラフは、 内閣府の「高齢者に係る交通事故の防止」で引用されていた警察庁データから描いたもの。運転者のアクセルとブレーキ踏み違いが原因したとみられる 死亡事故件数である。75歳で区分した運転者の年間事故件数で、左が75歳未満、右が75歳以上の事故件数の総数である。エラーバーは事故発生がポアソン分布していると仮定した場合の95%確率範囲である。

一見、事故件数は高齢者層が多いように見られるが、この違いは、この年度の偶然の結果と見るべきであろう、次年度のデータでは反対になるかもしれないという程度である。

これを見て、高齢者側は運転人口が少ないから当然、比べるべきグラフではないという反論を直感的にする人があると思うが、以下のように判断基準を整理してみよう。

① 交通社会全体の事故災害の重要性を判断する場合。

② 高齢者の運転特性の違いによる個人のリスクを判断する場合。

①は行政などが交通社会全体の安全政策の基本とすべき実勢データであり、②は通常、人口10万人当たりに換算した場合が用いられ、なんとなく統計的に正しいと思われがちだが、いくら日本が高齢化社会だといっても75歳区分前後で双方の人口が同じになるとは考えれれない。事故件数を人口(あるいは運転免許保有人口)で割れば、その割合は人数が少ない高齢者層が際立って大きくなるのは当然である。このような数値は個人個人の特性を知るためのものであり保健政策の基準になっても、社会全体の交通事故対策の基準とはなりえない。

これを混同し、ショッキングに見える②のデータを用いてニュースに仕立てるメディア、事故を運転者個人の犯罪にしたい警察庁。

証拠に基づく論理を重視しない社会の誤りの一例といえないだろうか?

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