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高齢運転者の事故分析 OECD/ECMT のレポートから

2007/10/10

高齢者道路使用者の衝突傾向  Older road users’ crash trend 

統計によると、高齢者ドライバーの死亡率は他のグループより高いが、この傾向は、事故にかかわった双方の同乗者の死亡率も同様の傾向にある。この効果を差し引くと、運転の結果ではなく同じ規模の事故で高齢者は死亡につながりやすいということを表している。

どうしても、高齢ドライバーの運転が安全層だという結果を承服しない人が証拠として挙げる、アメリカの運転者の運転距離当たりの死傷率の統計がある。これによると75歳以上では明らかに死傷率が目立って大きく表れているが。この論文ではこれも詳細に分析していて、高齢者は、自動車専用道路を長距離運転する確率が低く、近距離の、交差点が多い事故率の高い一般道路の運転が多い傾向にあるがこれを勘案していない上記の統計は、高齢者死傷率の明らかな過大推定であるとしている。その根拠は、田舎道、市街地、交差点、高速道路に分けた事故率の統計結果からの考察からである。安全設備の完備していない田舎の交差点の事故率は非常に高い。

ただ、アメリカの場合、高齢者の年間走行距離が増加する傾向にあり、現在まではそれによる事故の増加は見られていないが、将来、高齢者の死傷事故の増加が予測されている。

 

以上の他にも、車の構造の違い、交差点信号方式の設計(ヨーロッパの交差点はラウンドアバウト方式で信号交差点が少ない)、交通習慣の違いなど様々な要素が交通事故原因には関係し、その分析には信用できる生データが不可欠で。OECDでは、国際的に比較可能な、研究や、交通行政に役立つ詳細なデータベースの構築を行っている。また、発表論文には、研究者や、データの出所、参考論文リストが明記されている。この第三章の章末に挙げられている文献だけでも40編がリストされている。

 

Aging and Transport   Mobility Needs and Safety Issues  131ページ

http://www.cemt.org/pub/pubpdf/JTRC/01Aging.pdf   pp.40-48.

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