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COVID-19 日本のオミクロン BA.5感染拡大と収束 集団免疫による近似曲線

2022/10/25

今回は、集団免疫の飽和による新規感染者の終息をシュミレートしてみた。

感染が収束する集団的免疫の効果は、国の人口の総数でなく、現実の社会生活に於ける集団での統計的規模(実勢交流規模)の大きさに依存することが分かった。

今回用いた近似計算式の基本は、社会生活に於ける統計的対人交流の規模を集団の飽和感染者感染者数をMとして以下の数式による近似を考えた。

ここで I を感染が始まった日からn日経った日の感染者数とし、Rは実効再生産率、Mを感染終了までの集団感染者数の総計とする。感染発生からn日までの感染者の累計がMとなった日には新たな感染者はなくなることを意味する。BA.5の感染確認者数に適合するMの値は、以前のブログに示した再生産率近似から求めた初期実効再生産率を1.081とした場合8千万となった。これは日本の成人人口とほぼ等しい規模ではある。ただし日本の感染者確認方式は本当の感染者全数ではない、公表された感染確認者数の100倍が実勢感染者数と仮定するとMは80万となる。この推定が正しいかどうかは、日本社会の人的交流の大きさに依存し、そのような統計値があるかどうかは知らない。とりあえずM=80万で進めよう。

下のグラフは、従来の記事の変異株の寿命による再生産率の減少が原因で起こる収束予測曲線と、今回の集団免疫による収束予測曲線の適合状況を厚生労働省の公表感染確認者数と比較表示したものである。

下のグラフは集団感染者総数を80万名と仮定したとき、再生産率の違いによる変化を描いたものである。初期再生産率の各段階との対応は色分けで示示した。

感染曲線の基本的特性は、ウィルス株の再生産者率(感染力)が大きいほど日ごと感染者の最大値が大きく、増減が急激に起こる。再生産者率が小さくなるにしたがいピークの値は低くなるが長期間にわたって新規感染者が続く傾向があることが分かる。

次に、集団感染者総数Mを変えて見たのが下のグラフである。

ここで云う集団的感染者総数とは、人々の社会的集団交流に依存するもので日本の総人口ではない。感染収束までに交流のあった社会的集団の総数でもある。この規模は、通常の習慣的社会活動で決まるが、これはまた、社会の自発的あるいは政策的規制度やワクチンによる免疫の強化等により変わる変数である。

下のグラフは集団の規模を、1千万人から20万人迄変化させた場合のそれぞれの例である。

この場合には、社会的交流規模が小さくなるほどに感染者のピークが小さく早く収束が起こることが分かる。

感染の再生産率はウィルスの感染力によるものだが、人々の交流限界人数は社会の習慣的交流規模、経済活動、また感染発生以後の人的交流の自己規制、政策による規制、ワクチンの効果などに依存すると考えられる。

このブログ記事を書くにあたり、分かりやすい適切な表現の文章にするのがが難しく何度も書き直したが満足できないでいる。ご批判を歓迎したい。

ここでは、ともかく、感染爆発が収束する現実を集団免疫で説明することの可能性を示すことが出来たように思う。

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