COVID-19 日本のオミクロン BA.5変異感染推移
特定の悪性変異株による社会的感染は、そのウィルスの増殖毎に起こるゲノムのコピーミスにより多くの場合、時間の経過とともに無害な他の変異株に変遷する確率が多くなり、相対的に当初の悪性変異株は減少していくと見られる。これが感染収束の主原因であろう。
仮に日本の実際の感染者数が感染確認者の数十倍以上であったとしても集団免疫には程遠い。またワクチンや政府の各種感染防止政策が主原因で感染収束が起こる事実の確証は証明されていない。
疫学的には再生産率を見ることにより感染が増加中か、最高点あるいは下降に転じているかを知ることが出来る。しかし、実勢の感染推移データから推定した再生産数は、特定の変異株のものでなく観測時点でのすべての感染統計値と見るべきで、特定の株による再生産率とは言えない。
今回のオミクロンBA.5の様に特定のウィルスが優勢と見られる期間が長い場合ではその再生産率は有効であろう。そこで、この期間の再生産率の時系列から指数近似式を求めることを考えた。しかし、まだBA.5の感染者数が少ない感染上昇の初期の再生産率を知ることはできないのでその方法として、感染初期と見られる日までさかのぼり、時系列グラフを外挿することで初期再生産率Rを求めた。
再生産率はOWiDデータベースにリストされた値と、感染確認者数の1週間の積算値とそれに続く次の週の積算数の比を実効再生産率とした場合について示したものが下のグラフである。

In=In-1(R(eαn-1)/7+1)
これをエクセルのセルに以下のように書き込んだ。何れも再選者数は1週間単位であるので日系列の次式では7で割った値を用いた。 初期値Rは OWiD 1.900、週生産率 1.971 とした。
In=In-1*((R*EXP(α*n)-1)/7+1)
この様にして求めた2種の結果をグラフで示したのが下図である。

今まで書いてきた私のブログでは、このような根拠の基に感染近似曲線を算出したものである。