COVID-19 世界各国のワクチン接種が及ぼす感染再生産者率減少効果
2021/06/22
世界各国のワクチン接種状況はまちまちだが感染者再生産者率とワクチン接種状況とを比べてみた。ほぼどの国も2021年当初よりワクチン接種を始めている。6月20日までに総接種回数では全人口に近い数まで完了した国もあるが日本はまだ20%程度しか行っていない、2回完了者はわずか6%程度。世界で2回の接種を完了した国は多い方でもまだ30%程度である。
ワクチン接種効果は、接種度数で見ると20%以上から見えてくるようである。しかし、逆相関係数を計算するほど顕著に表れていない。その様子を下の組みグラフに示す。横軸は2021年1月1日よりの日数である。データはOWDよりダウンロードした数値による。


下の例は、接種率は多いものの再生産者率に現れていない場合である。

日本とニュージーランドはいまだにワクチン接種率が低い場合である。

イギリスではワクチン接種完了者が40%を超えたが、再生産者率が上昇を続け、陽性者数が増加に転じていることが分かる。これは感染力の強い新種変異株のせいといわれている。

このように、ワクチン接種完了者が40%程度以下では集団免疫効果ははっきり表れていないといってよいだろう。
効果が表れるのは75~85%以上とも言われ、日本ではオリンピック選手関係者の入国には間に合わない。
教育で、科学的思考の理解も訓練も受けたことのない行政担当者の多い日本、言葉選びだけで根拠を示さない「安心安全」の氾濫、空々しさを禁じ得ない。
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