COVID-19 日本の感染状況分析
日本のCOVID-19感染状況についていろいろ言われているが、メディアは一方的に目立つ例だけを取り上げる傾向が強く、検証可能なデータを根拠にした総合的な報道が少ない。現在世界に公表されれているデータベースの中で、収集範囲の広いOWD*1のデータベースを用いて、日本と交流が深くデータの編集形式が共通している、アメリカ、イギリス、フランス、イタリアについて比較してみた。
グラフⅠからⅣ迄は、他国に比べ際立って目立つ日本の状況である。
PCR検査数(グラフⅠ)、ワクチン接種完了率(グラフⅣ)の少なさは、感染無防備、無対策の国と言われても返す言葉が無い。このことから連鎖的に、感染陽性確認者数、及び死亡者数(グラフⅡ、Ⅲ)を日本政府が意図的に隠しているのではないかとの勘ぐりが出てくる。
死亡者数に関しては政府権力で隠しきれないことに注目しよう。COVID-19による死亡確認を隠し他の病因による死亡として記録したとしても、欧米諸国の感染者死亡規模であれば、総年間死亡者数は隠しきれない。これを2020以前の死亡原因統計と比べれば、過剰死亡者数として明確に表れるはずである。正確なデータは見当たらないが、日本の死亡者増加が例年とそれほど目立たないことは、火葬場や葬儀屋など社会問題となって表れていないことから明らかであろう。
グラフ Ⅰ

グラフⅡ

グラフⅢ

グラフⅣ

上記のグラフⅣまでの際だった日本の少なさに比べ、以下の二つのグラフは、日本の情勢が他の4ヶ国と変わらないことから、基本的な感染病理に大きな特殊性があるとは言えない。
グラフⅤ

グラフⅥ

日本の再生産率(グラフⅥ)に特殊性が見られないことは、国内に無症状感染者数が多いとは考えにくく、もしPCR検査が無条件ですべての希望者に行われていれば、この事実が確認できたであろう。日本社会の感染者率が低いことを内外に証明できたはずである。
さらに、ワクチン接種完了率が他国並みで集団免疫が進んでいれば、第4次爆発もなく、今回の緊急事態宣言も必要なく、アメリカ等からの日本への旅行禁止の根拠もなく、もしそのような国があれば科学的に反論できたはず。
すでに、アメリカやヨーロッパで実証済みの根拠なく思い込みの政策が失敗したことを学ばず、日本の政策がいつまでもそれを続けたことが事態を悪くしているといえる。
*1)