日本のPCR検査実施が政策の意図で歪められ 科学的データとして評価さていない理由
日本では、発症した患者が新型コロナ感染者かどうかを確認するためのPCR検査であり、未発症者の検査は発病者と密接接触者だけに限られ、それ以外の大部分は放置状態である。これが、必然的にPCR実施数は発症者数に依存し、感染確認者の増加から遅れてPCR検査実施数の増加となることを表しているに過ぎない。
下のグラフは厚労省の公表データ「オープンデータ」を直接描いたものである。集計事務上の週日依存効果が大きく表れている。これを見ても、公表された日データ数は感染の現実ではない事が分かる。

週日効果を消去するために7日移動平均値で表したものが下のグラフである。日付軸は平均区間の中央値で表している。

記録初期から第3次までの拡大収束期間、3月5までで見るとPCR検査実施数の日系列曲線の位相が感染確認者曲線より遅れて表れている事が分かる。PCR検査が本来の目的で行われているならこんなことはありえない。しかしグラフ処理の間違いでないことは確かめている。なお、年末年始にかけては通常とは異質な行政事務状態の結果でありデータから除外する事にした。
この理由は、日本ではPCR検査が任意ではなく厚労省の検査基準で行われていることによる効果である。すなわち、PCR検査を受けられる一般市民は、発熱が4日以上続く発症者又は感染発病者と密接な接触を証明されたものに限ることに関連する(この制限は後に一部改善されたが)。この証拠に、本来一定であるべきPCR検査実施数の日次変動が大きく、且つ陽性確認者数に依存していることから明らかである。社会の感染者を見出すためのPCR検査実施数なら人口に対し一定割合で継続して行われるべきである。
しかし、日本では、感染して発症した患者が新型コロナ感染者かどうかを確認するためのPCR検査であり、未発症者の検査は発病者と密接接触者だけに限られ、それ以外の大部分は放置状態である。これが、必然的にPCR実施数は発症者数に依存し、感染確認者の増加から遅れてPCR検査の増加となることを表しているに過ぎない。
この遅れ日数は、日系列曲線の日にちずらし相互相関係数を求めると最大値は約11日程度となった。このずれを修正して重ねたものが下のグラフである。

日本のPCR検査結果が、政策の意図的な数値であり、科学的なデータとして信用されていない原因である。