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厚生労働省の新型コロナ感染のプレスリリース 前日値と比べて増減を云うのは無意味 集計値は曜日により周期的に変化する ただその効果を見ているだけ

2020/12/03

新聞に記載されている厚労省のプレスリリースのコピー。カッコ内の+前日増加数は全く意味のない情報である。さらに、メディアが見出しなどで目立つ記事に仕上げている「3日連続で感染者急増」など、何の意味もない情報であることを示そう。

下のグラフは厚生労働省のデータベース・オープンデータで描いた感染確認者数の日毎集計値である。社会性活動は曜日で周期的に変化する要素が多く、このグラフでは感染確認者数を、毎日曜日の日付とともに日経過を横軸にして記載した。感染確認者数の集計値は、週内の曜日により周期的な変動を強く受けていることが分かる。この効果を避けるためには、グラフの赤線のように週間(7日)移動平均を取りその中央値で見ることが必要である。これが増減を示す科学的意味のある値となる。下のグラフに見るように、少なくとも日本では現在までこの周期性を大きく外れた異常な感染爆発は記録されていない。

歳3波と見られる11月1日以後の状況を見ると、理由は分からないがこの週日効果が非常にはっきりして来ている。

これを見ると、月曜日あるいは火曜日発表の集計値が最も少く、金曜日、土曜日で最大となる。テレビや新聞で見る「3日あるいは4日連続で増加」は週内効果であって何の意味もない、ニュースにならないはずの通常の記録であることが分かる。いたずらに誤った認知バイアスを社会に蔓延させるだけのものである。

COVID-19感染が確認されてからの全期間45週について、平均をとった曜日効果は下のグラフに見ることが出来る。エラーバーは平均の回りの標準偏差で下側を省略して描いた。陽性者数のエラーバーが大きいのは期間中感染者数の変動が大きいためである。

特に顕著な効果は死亡者の集計で、火曜日が一番多く、次いで土曜日に向かって増加している、これは関連医療施設の事務的な事情あるいは全国の集計業務の結果で、火曜日に死亡が起こりやすい医学的要因があるとは考えにくい。

間違えた科学的認識にもかかわらず、嘘はないとして、目立つ見出しにして興味ある記事にするメディア、それを鵜呑みにし危機感をあおる行政。科学的知見を根拠としない社会構造の欠陥を見るようだ。この現象は、今回のコロナ事件で世界各地で露見している。

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