COVID-19 パンデミック 世界の国では確認感染者数と死亡者数の関係は一様ではない 感染者数の増減だけを見て騒ぐのは間違いであろう
ここ数週間、日本のメディアは一斉に感染者数の増加だけを目立つ見出しにして危機感を煽いでいるように見える。特に感染者に対し社会的差別を起こさない様な注意が足りないように感じる。何より重要なのは感染者数ではなく、重症者や死亡者を医療により防ぐことでありであり、感染そのものは通常のインフルエンザと同様に社会的に緩やかな感染増であれば免疫保有者が増加することで流行の爆発現象が衰退するものである。これに期待したイギリスやスウェーデンでは今回は失敗したように見られている。
何れにしても今回のパンデミックは不明なことが多く、また政治政策や社会習慣の違いからか、国や地域による形態の変化が大きい。その一例として感染者数と死亡者数の日変動についてジョーンズ・ホプキンス大学が公表しているグラフで見てみた。https://www.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
下の組みグラフは、特徴ある国の幾つかを選んで、JHUのグラフを転写したもので、感染確認者数と死亡者の日推移グラフを上段下段に並べて示した

日本とアメリカは第一次より二次の感染者数の方が多く、死亡者については、日本では第二次では今のところ少ないが、アメリカはかなり多い。

ヨーロッパの国では、まだ第二次の感染拡大は見られないそれに従って死亡者数の増加も見られない。ドイツ、スェーデンは第一次の増加率が低くその代わり影響が長引いているように見える、それに比べ激しい爆発的感染増加が見られたイタリアは同時に死亡者増も顕著であったが、免疫保有者が多くなったためか第二次増加は見られない。

南半球の国では第二次の拡大の方が顕著で、死亡者数も第二次の方が大きい。今は冬にあたり、COVID-19が季節性であれば、北半球の来年冬季が心配だ。それまでに、医療が対応できる範囲内で緩やかにコントロールしながら感染を進め、抗体を持つ人の社会増加に期待することも選択肢であろう。

東アジアの三ヶ国では第一次の増加率が急激であったがその後の強力な社会的コントロールが働いたからか、死亡者が少くそれぞれ特徴的な形態を示している。
このようにPCR検査の感染確認者数だけ見ていても正しい理解に程遠いことが分かる。