日本が COVID-19 感染死亡者を過少報告している可能性はあるか? 政府の専門家委員会もその点については沈黙
「死亡者のようなものは、だいたい正しい件数がピックアップされている」尾身茂副座長、4月4日の記者会見(朝日新聞)。
https://www.asahi.com/articles/ASN555QVWN54UTIL02Q.html?ref=mor_mail_topix1
これが日本の政府が組織した専門家委員会の曖昧な報告。政府も、行政機関も、国民の皆さんも、偉い専門家が言っていることだから勝手に判断してくださいと云わんばかりの報告。メディアも切り込むことしない。
確かに現在までに見られる世界の covid19 データには統一性がなく科学的な比較可能なデータベースは無いといってもよいだろう。
しかし、死亡者数については、例年の死亡者統計の季節変化から、本年の年当初から4月まで、異常な死亡者数の増加(過剰死者)があれば見られるはずである。以下にFT(ファイナンシャル・タイムス)の集めたグラフの画像を参照する。各国政府から報告されたCovid-19の死亡は、世界中の死亡率に対するコロナウイルスの真の影響を捉えていないという懸念があります。FTは、全世界の過剰死亡率 -過去の平均を超える死亡数- に関するデータを収集して分析し 、一部の国の死亡者数は通常より50%以上高いことを発見しました。多くの国で、これらの過剰死亡は報告されているCovid-19死亡数を大幅に上回っています。

https://www.ft.com/content/a26fbf7e-48f8-11ea-aeb3-955839e06441
過剰が見られない国(イスラエル、ノールウェイ、南アフリカ)もあるが、平均の50%以上(イギリス、ベルギー、イタリア、オランダ、スペイン)もの過剰死亡者数を報告している国がある、日本は表示されていないことから報告していないことが予想される。FTの調査では、人口の多い社会システムの整った日本にも直接データ収集を求めていただろう。
JHU(ジョーンズ・ホプキンス大学)の纏めているCOVID-19の、確認感染者数、死亡者数,回復者数の日毎の世界各国のデータベースには日本のデータも含まれている。この表から主な国の状況をまとめてみたのが下表である。

極端に少ない日本の感染死亡者、正当性を証明するには、上記の過剰死者数を報告すれば済むことである。これを拒否している限り信用されないで国際的に無視されるのは当たり前である。厚生労働省は正確な死亡者数データがまとまっていないというだろうが、日本の特殊事情、殆どの死者は火葬される。火葬施設の運営は各自治体の管理であり事業記録は法律に従って厳格に管理されているはずである。また、世界にまれな戸籍簿も各自治体が保有している。このような事実から信頼できる死亡数の週別あるいは月別の統計は時を待たず出来るはずである。
それにもかかわらず、死亡統計の速報が拒否されている。どう見ても隠ぺいの意図があると邪推されるのが自然であろう。残念である。冒頭に記したように、政府の専門家委員会も正確な資料を根拠に判断していないことがうかがわれる。
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