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交通事故統計では単純年齢層比較は誤り 同生年層グループ間での比較でなければならない

2019/07/18

交通事故の年次データベースでは、5歳年齢層毎に集計した年次表が公表されることが多い。したがって、データの母集団となるグループの生年(誕生)歴は毎年次ごとに変わり5年後にはすべて別の生年層となる。そのため統計上同質の母集団とは認められず比較の対象とならない。それを回避する便法として各年齢層間の人口を10万人あたり(あるいは運転免許保有者)に正規化して行われる。しかし、現在問題となっている高齢者75歳以上の生年範囲は1932年~1957年間の生まれで、社会の激動期にあたり同質とは言えない。特に男女の運転免許保有率の違いは顕著で、ベイビーブーマー時代以降女性の免許保有率の増加が見られる。自動車事故分析では男女の特性に大きな違いが見られ、単に運転免許保有者の人数合わせだけで統計的に同一母集団とは言えない。

これを避けるためには、同生年区間の母集団について追跡し比較するのが唯一の方法である。10年間の時系列データーベースでは年齢進行に伴い3回の同一生年層のデータが得られる。2007年から2017年の表を用いて運転者の第一当事者事故件数をグラフにしたものが下図である。下段のグラフは事故件数で表したもので、この間1948-1959年生まれのベイビーブーマー人口増に伴う事故件数増が見られる。しかし、5年後、10年後の事故件数の減少はすべての生年層で見られる。上段のグラフは2007年を基準にした減少指数で表したもので、高齢になるほどむしろ事故指数は低下している。再右端の全年齢層では低下率は大きいがこれは低年齢層における運転経験が積むにつれ急激な事故件数の低下現象を含むためである。

これと比較するため、運転免許保有10万人当たりに正規化したデータで描いた同様のグラフを下図に示す。明らかに理解困難な混乱が見られる。

このように、一般に行われている異なった生年グループによる比較は間違いであると云えよう。

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