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腹が立つよりあきれ返ってものが言えない 国会交通安全対策特別委員会の会議録から

2019/06/09

衆議院会議録情報    http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/126/0680/12602220680003c.html

第126回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
平成五年二月二十二日(月曜日)
    午後一時開議
出席委員
  委員長 春田 重昭君
   理事 岩村卯一郎君 理事 河村 建夫君
   理事 久野統一郎君 理事 鴻池 祥肇君
   理事 萩山 教嚴君 理事 北川 昌典君
   理事 永井 孝信君 理事 伏屋 修治君
      井出 正一君    岡島 正之君
      二階 俊博君    原田 義昭君
      古屋 圭司君    柳沢 伯夫君
      井上 一成君    石井  智君
      遠藤  登君    吉田 和子君
      辻  第一君    和田 一仁君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 越智 伊平君
        建 設 大 臣 中村喜四郎君
        国 務 大 臣
        (国家公安委員 村田敬次郎君
        会委員長)
        国 務 大 臣 鹿野 道彦君
        (総務庁長官)
 出席政府委員
        警察庁交通局長 関根 謙一君
        総務庁長官官房
        交通安全対策室 賀耒  敏君
        長
        運輸大臣官房総
        務審議官    向山 秀昭君
        兼貨物流通本部
        長
        運輸省運輸政策 大塚 秀夫君
        局長
        運輸省鉄道局長 秦野  裕君
        運輸省自動車交 土坂 泰敏君
        通局長
        運輸省自動車交
        通局技術安全部 堀込 徳年君
        長
        運輸省海上技術 戸田 邦司君
        安全局長
        運輸省航空局長 松尾 道彦君
        運輸省航空局技 松本 健治君
        術部長
        建設大臣官房長 望月 薫雄君
        建設省道路局長 藤井 治芳君
 委員外の出席者
        厚生省健康政策 今田 寛睦君
        局指導課長
        消防庁救急救助 朝日 信夫君
        課長
        特別委員会第一 吉田  稔君
        調査室長

これは出席委員のご歴々。一覧したところ各組織の「長」が付く面々、どれだけの関連事象に対する見識とそれを実証する論文等の業績を持つ人達だろうか? 皆さんそれぞれの組織内で出世コース競争で上り詰めた管理職といえないだろうか。下のコピーは4時間にわたる委員会発言録の最後の3ページを転載したものです。

○関根政府委員 さきの委員会におきまして和田先生から、左足でブレーキを操作する方が合理的であるとの御指摘をいただき、私どもの方でもう一度専門家の方々に伺ってみますと御答弁申し上げました。
 専門家の方々にいろいろ伺ってみました。レーサーの方を含めまして、大学の心理学の先生やら自動車メーカーの車両設計担当者の方、それから自動車安全運転センター中央研修所の指導員でありますとか、自動車メーカーの安全運転普及本部の担当者の方々等でございます。
 確かに、左足ブレーキが妥当だということを御指摘になる先生もおられますが、多くの方々は、右足ブレーキが妥当で、応用として左足ブレーキもいいというようなお答えでございます、レーサーの方に伺いますと、左足が有効であるということはそのとおりであるが、初心者にはちょっと不向きではないかという御意見もございます。
 諸外国の例もちょっと調べてみました。イギリスのマニュアルによりますと、これは右足ということでございます。イギリスはマニュアル車が多いということも、あるいはその理由かもしれません。マニュアル車に乗りなれている者にとりましては、右足というのはアクセルとブレーキを踏む足、左足はクラッチペダルという感じでございますから、どうしてもそういうことになるのかもしれないと思います。
 アメリカの場合には、大多数のドライバーは、同時にアクセルが作用することのないように右足ブレーキを使用する方を好みます。ただ、他のドライバーは、ブレーキペダルのすぐそばに足を置き、左足でブレーキを使うことに速さと快適を求める方もあります。こういうことで、アメリカの場合には、どっちかということを特に指定はしていないもののようでございます。
 そのほか、欧州経済委員会の法規編で、ブレーキペダルの踏み方についてこれは特に右足ということは言っていないのでありますが、図でブレーキが右側に寄っている図を示して説明をしておりますので、右足で操作するということを基準にしているのではなかろうか、こんな感じでございます。
○和田(一)委員 局長の御答弁では、これから特定するかどうか――特定というか、教習の中で従来どおり右足一本で教えるだけにするのか、いや左足ブレーキもあるが、左足がよければ左足で初めから訓練し教えますよという弾力のあるものにするのか、いや右でなければいけないのです、構造上そうなっているのですと言うのか、その辺はどうです。

○関根政府委員 現在のところ、右足を基本ということで指導する方向で検討を進めております。
○和田(一)委員 今、右足でブレーキを踏んで、ほとんどの人が右足一本で、AT車の場合は左足は全く遊んでいるのですね。何もしない。パーキングのブレーキを、あるいは車によっては左足で踏めば、サイドブレーキのかわりはかかるというだけしか使っていない。私はもったいないと思う。左足はきき足なんですよ、右手で字を書く人は。そして私自身が、左足で踏むことが安全なのでいつの間にか左で踏むようになってしまった。これはぜひ、国会議員があんなことを言ったらだめだと思わずに聞いていただきたいのです。
 私は、いわゆるA級ライセンスを持っている人の中に、左足がやはり使えた方がいいという意見があったというのは非常に心強いですね。というのは、あの中村正三郎さんに聞いていただければわかるかもしれないけれども、左足というのはやはり大事。というのは、安全ということのためには、私は足だけでなしに手も耳も、それからにおいも、鼻も使って運転しなければ、五感のすべてを使って運転しなければ安全運転につながらないと思っている。例えば、ラジオをがんがんかけながら踏切を渡ったのでは、警報だってうっかりすれば聞き落とすかもしれない。交差点に近づいたらラジオは消すとか、雨がだんだんひどくなってきたら少し窓をあけて外の音が聞こえるようにするとか、あるいはエンジンのにおいがしないか、体の持っている器官、能力すべてを使って安全のために使いこなさなければいけない。それぐらい厳しいものだと思うのですね。
 したがって、遊んでいる左足は何で使えないのかと。そして、左足はクラッチだけでやってきた今までのマニュアルの人が、いきなり今度はAT車に乗ったからといって左足を使うと、確かにクラッチの踏み方はぐっと踏むんだから、一気に踏み込まなければ意味がない、じわじわ踏んだのでは。そのとおり左足が動いたら、ブレーキはがくんときますよ。だから、そういう人が左足を習熟するためには訓練が必要だ。しかし、一回もブレーキを踏んだことのない初めての教習生に左足を初めから教えてごらんなさい、簡単にマスターしてしまいますから。そうしたら、それがどんなに重宝でそして安全であるかは、これは教えている人はすぐわかる。教えている人が、今絶対左足でブレーキを踏まない人ばかりが教えているから、難しい、難しい、初心者には向かない、こう言っているのです。初めから訓練してごらんなさい、左足の方がきき足なんですから。もう本当にこれは、一遍どこかで実習の中でやってみていただいて取り上げていただきたい。
 もうこんなこと一つだけで時間が来てしまったのですが、大臣、もう一つあるのですよ。やはり私、もう一つだけちょっと時間がまだあるのでお願いしますが、もうちょっとですね。
 私、埼玉なんですが、埼玉の新聞に、交通事故の非常に多いところで、信号がないものですから出会い頭の交通事故で死者があった。連続して二件もあって死者が出た。そこの上尾署の交通の方ですけれども、板垣さんと言ったかな、工夫して、信号機づけたいけれども予算がないというので、イメージハンプ標示と言っておりましたけれども、ドライバーが交差点に向かって入っていったときに目の視覚が、ああ急に狭くなるなという錯覚を持たせる標示を工夫して道路にかいたのです。実際には同じなんですよ。同じなんですが、その標示を見ると、ああ急に狭くなるのかなという錯覚を起こす標示をかいた。そうしたら交通事故がゼロになったという新聞記事を見て、私は飛んでいきまして、そして現場を見せてもらいました。写真も持っております。それで、そこの四軒の角のうちへ行ってどうですかと聞いたら、今までは飛び込んできたり、ぶつかった音がしたり、この間も死人が出た、あの標示をつけてから全くなくなりました、そういうお答えを聞きました。聞きましたら、いや、これはなかなかよさそうだというのでもう一カ所にもつけましたと言うので、そこへも行ってみました。そうしたら、そこもやはり死者が出た交差点でしたけれども、そこもまだつけたてでしたけれども少なくなった。経費は非常に安いですよ、信号つけるよりは。だから、これは私はぜひやってもらいたいと思って、いつか機会があったら申し上げようと思ったのですが、そうしたら、この間秘書がどこか写真週刊誌ですかを持ってきて、こんなのもありますよと言って見せてくれたのです。大阪らしいですが、もう既にいわゆるドライバーの視覚に訴えて危険を予知させる、そういう道路標示があちこちにある。
 それで外環、外郭環状線というのが埼玉にできました。まだ全線開通ではないのですが、和光でおりる。設計どおりでないところへおりていくのですね。それで登っていったりするものですから、そこに非常に、今までに見たこともない道路標示が出てきたのですよ。何やら真っすぐ引くはずの線がぐにゃぐにゃと引いてある、妙な写真を私も見ましたけれども、こういう工夫を始めた。非常にいいと思うのです。

○村田国務大臣 和田委員のお話は、本当に貴重ないいお話だと思います。先ほどのブレーキを左足で踏むという御提案、それから今の埼玉の事例、独自の路面標示を行っている例を挙げていただきましたが、非常に貴重だと思います。
 私も、お答えをするために一つ例を申し上げますが、私のふるさとで非常によく交通事故の起こるところがあったのです。それは、道路でUターンをするときに、非常に広過ぎて、広過ぎるために急にぎゅうっとカーブを切るのですね。そのためにそこは魔の地点だと言われていたのですが、何とかこれを少なくするいい方法はないだろうかというので関係者が寄って、そこへ地蔵様を建てたのです。そうしたら、地蔵様の御利益と言うべきでしょう、急なUターンができなくなったのでそこの交通事故が実に減ったというのですね。
 確かに、アイデアによって人の命が救われればこんないいことはございませんから、私は和田委員の御提案、いろいろ政府委員にも検討をさせて、こういった交通事故の問題は大事ですから、今後対応したいと思っております。
○和田(一)委員 ありがとうございました。実力大臣なので、よろしくお願いいたします。
○春田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時五分散会

これを読んでどう思われますか? 極端な言い方をすれば「居酒屋談義」それぞれの組織でたまたま見聞きした断片的な話題を基礎に盛り上がっただけの記録。こんな4時間にわたる座談会を根拠にして決まる法律。この委員会のために委員に支払われた「お車料」はいくらになろうか。それよりも納税者の我々の安全に具体的に寄与するレベルの委員会とはとても思えない。できればこの議事録の全文を見てご感想を。青色背景色の部分は私の書き込み。

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