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交通事故における致死率(脆弱率)と年齢層別交通形態との関係

2019/02/16

警察庁のデーターベースe-Statでは統計的に交通事故の原因に多変量解析をしようとしても必要なデータセットとしてパラメーター不足、利用が困難である。

今回は限られたデータから、主な交通形態について、人身事故に於ける致死率(身体脆弱率)を推定してみた。

下図は、自動車乗用、自転車利用と歩行の代表的な交通手段について算出した致死率を、年齢層別交通形態別に描いたものである。

歩行中の致死率がすべての年齢層で際立って大きいだけでなく高齢者側では加齢とともに上昇している。自動車乗用でも75歳以上で増加するが歩行ほどではない。これを見て高齢者は事故を起こしやすいとみるのは誤りである。このグラフは、高齢者が事故に遭遇したとき苛酷な結果である死亡になりやすさを含んだものである。事故死者数で交通事故を計るのはオーバーエスティメイトである。下図でその証拠を示す。

この計算で分母となる負傷事故数についてみてみよう。

最初のグラフとは逆に高齢になるにしたがって、自動車事故による負傷者数は50歳代から年齢とともに減少する。 これは、人口や運転免許保有者が減少すること による効果が大きいと見られる。しかしながら、歩行や自転車利用中の事故は79歳までほぼ変わらない。これは、高齢にいくほどに歩行や自転車交通が増加しているからである。65-69歳層に見られる増加はベイビーブーマーの人口増によるものである。これが実勢の人身事故状況である。高齢運転者が社会に危害を与えているという根拠は生じない。

上のグラフは、2017年における各交通手段別の年齢層別死者数で、すべての交通形態で、年齢が増すにしたがい増加している。これは致死率(脆弱率)の増加によるもので、死亡事故件数だけを見て事故を起こしやすいと決めつけるのは明らかに誤りである。

よく見る警察庁交通課の広報では、この事故死亡数の高齢側の増加を利用して高齢運転者を差別し排除するキャンペーンをしているが、各段に大きい歩行者の死亡増には触れないで隠しているように見える。理由は知る由もないが。

危険な運転者を取り除くために、根拠の薄弱なスクリーニングで、多数の安全に運転出来る運転者も合わせて除き(運転免許返納の勧め)、歩行や自転車交通に追いやることは、社会における総合的な交通事故死者を増やすことになる結果を生むことは今日自動車交通先進世界では常識となっている。

 

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