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快適な室内温度環境には室内気温だけでなく、床・天井・壁面からの輻射温度場も重要だ

2018/01/12

この2年程、何回か長野県の寒冷地のホテルに連泊し経験したことであるが、チェックインして最初客室に入室した直後寒い、エアコンの温度設定を見ると25℃になっている。数時間たってなんとなく居心地がよくなる。この原因を考えてみた。おそらく客が宿泊する予定の部屋以外の暖房は切っているのではないだろうか。隣室や上下の部屋との断熱構造が十分でない場合、コンクリートの壁面が温まり室内の輻射温度環境が落ち着くまで時間がかかるのであろう。

アメリカ北部やカナダでは冬季には昼間でも気温が氷点以下であるため人がいるいないにかかわらず家屋の暖房は欠せない。暖房機が故障するとたちまち水回りが凍結膨張のため破壊されてしまう。

アメリカでもオイルクライシス以降、石油価格の上昇のため比較的温暖なニューヨーク市内など新しく改築したホテルでは部屋別の温風式エアコンが現れ温度環境が悪くなった経験がある。

日本では、家庭用電力料金が高いため、ヒートポンプ式冷暖房器具メーカーは個室暖房や携帯電話による機器のオン・オフ等の機能を基本に考えているようだが快適な温度環境を守るためには、建築技術による部屋毎の断熱やバスルーム等の壁面断熱工法などと一体で考え、生活圏内の輻射温度場を一定にすることが重要である。

冷暖房器具メーカーは、温風による室内気温だけのコントロールではなく、省エネで効果を上げるためには建築の合理的な断熱工法の研究との間で一貫した輻射温度設計が必要であろう。

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