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日本の交通事故の実勢=統計から見えてくること 警察庁のキャンペーンやテレビ出演御常連のコメント「高齢者運転事故の激増」は人権無視の低俗な間違い 歩行は高齢者にとって極端に危険な交通手段である

2017/10/23

下のグラフは年齢層別運転事故の責任が重い(第一当事者)運転者の数と、事故負傷者数の関係を表したものである。これを見て分かることは、高齢運転者が際立って危険運転者である証拠はどこにも見えてこない。第一図

運転事故1件当たりの負傷者数は総平均で1.3人ほど、これは運転免許を持たない学齢期や高齢者の歩行や自転車乗用中の負傷事故を含むものである。

統計の母体となる5歳階級毎の人口構成は、2006年から2016年の10年間で下のグラフのように移動している。2005年に55~59歳の第一次ベイビーブーマー層は2015年には65~69歳の高齢者層に仲間入り。現在はこの年齢層の最高齢は71歳、高齢者の交通事故増はこの人口増効果が大きい。同一母集団で見ると人口減少は65歳以上から始まるといえる。第2図

下のグラフは、10年年間の各年齢層毎の事故件数(第一当事者)を追跡したもので、2006年に20歳以上であった母集団は、10年間で何れも例外無しに急激に低下している。2006年に55~59歳であった年齢層は異常に見えるがこれは上記の人口増によるもので、その効果を除けば他の年齢層と変わらないと見られる。第3図

このように、高齢運転者が他の年齢層と異なり年齢とともに事故を起こし安くなる証拠はどこにも見られない。

以上は人身事故統計であるが、

〇 死亡者数の統計で見ると高齢者の死亡事故が過大に見える原因は以下のようである。

致死率(%)=同一集団での死亡者数 ÷ 負傷者数 × 100で描いたものが下のグラフである。加齢に伴い身体の虚弱性の為事故が死亡に繋がりやすくなっていることがわかる。特に歩行中が顕著である。乗車中のデータは運転者だけでなく同乗者も含んでいる。第4図

この事実は、欧米先進国では高齢者の虚弱率として知られているものである。

日本で最も重要な交通事故問題、歩行者事故のついてみてみよう。下のグラフは歩行中の負傷者数で、学童期が目立って多く、次いで60歳以上の高齢者である。特に地域の道路環境に関わらず全国同一の歩行通学に固執している日本の学童事故は顕著である。これも欧米先進国ではありえない制度の結果であろう。第5図

これを、死亡者数で見ると下のグラフのように変わる。学童期の山は消え、60歳以上の年齢に従う増加がはっきり表れている。年齢による虚弱性の結果である(第4図)。

同様に自動車乗車中の負傷者数についてみてみよう。第3図の第一当事故運転者数のグラフとほぼ同様の形状を示し、自動車交通需要に比例すると見ることができる。第5図

これを、乗車中死者数(運転者ばかりでなく同乗者も含む)で見ると高齢者側が大きい。これは自動車乗車中の脆弱性(第4図)のためである。第6図

自動車運転事故に関し最も特徴的な事実は、どの運転者年齢層でも。2006年から2016年までの10年間で劇定期な減少率を示していることである。ただし、乗車中の死亡件数に関しては2011年以降横ばいになっている。その理由は不明であるが研究に値する事実である。

結論: どこから見ても高齢運転者が重大事故を起こしやすく社会に危害を与えている証拠は見られない。歩行中の死亡事故数(第4図)と乗車中死亡数(第6図)を比べてみると歩行は高齢者にとって極端に危険な交通手段であることが分かる。

〇 警察庁や地方の公安局が進めてる高齢者の運転免許返上運動は、日本の総合交通事故死者の増加につながるものであることは明らかに統計が示している。

以上の分析に用いたデータは、政府統計の窓口e-Stat 警察庁の2016年データベースによるものである。

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