ヨーロッパにおける高齢者交通安全研究のレビユー論文を読んで
このレビュー論文は全159ぺージに及ぶもので、430余りの研究論文を参照したものである。道路安全政策は単に事故の数だけに目をつけるのではなく、検証可能な要素をすべて包括する総合政策であることを主張している。
高齢者から運転免許を取り上げれば安全になるという認識の日本唯一の道路交通管理機関、警察庁とは異次元の感がある。
膨大な要素について検証した論文であり、私には精読するのは困難であるが、一部抜粋して以下のようなメモを作成してみた。
「Silver Proof」の交通安全方針
交通安全政策の動機は、高齢者の生活の質の基本的な前提条件である。いくつかの研究では、移動性と家を離れる機会は、長寿、生理的健康、社会的生活、独立性、健康上の恩恵、これらは高齢者の権利でもある。その結果、高齢人口の増加とともに、社会で最大の道路利用者グループになるのは当然の結果である。
高齢化が進むにつれて、車の運転を難しくする機能低下を経験する可能性が高くなる。運転形態以外での移動、公共交通機関の利用、サイクリング、歩行は高齢者にとってますます重要になる、しかしながら、高齢者の自転車や歩行者の死亡事故のリスクは、車の運転よりも格段に高いことに注目しなければならない。
この研究での、最も重要な所見と推奨事項を見ると。
1) 交通による移動性は、健康、健康と生活の質の低下、機能的自立、身体的および精神的健康の低下につながるため、相互に絡み合っている。
2) 高齢者の安全性と移動性は、高齢者輸送安全戦対策の開発において総合的な均衡が不可欠である。
3) 運転停止や運転停止を余儀なくされた高齢者の移動を維持することは、差し迫った将来の重要な政策の優先事項である。これには、代替輸送オプションとサービスを提供することによって実現されるべきである。
4) したがって、すべての政策レベルと主要利害関係省庁は、高齢者を支援するために協力しなければならない:
最後に、高齢者の道路利用者自身は、最後の生活、運転について心を開いて、都市部への移転などの高齢化に積極的に影響する人生の決定を考慮すべきである。
Date December 2015
Title and sub-title: ElderSafe – Risks and countermeasures for road traffic of the elderly in Europe
Author (s): Evelien Polders, Tom Brijs, IMOB – Hasselt University Eleni Vlahogianni, Eleonora Papadimitriou, George Yannis, NTUA Franck Leopold, LAB Concetta Durso, Konstandinos Diamandouros, ERF
Sponsoring Organisation: European Commission – Directorate-General for mobility and transport (DG-MOVE)
とりあえず、メモとして書いてみた。