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警察庁 どうして高齢運転者を悪者に仕立てることに熱心なのか? 不適当な有識者会議の資料 これを指摘しない出席有識者の資質

2017/08/21

 

以下は、私が交通事故に関する警察庁のデーターベースe-Statを用いて75歳以上の高齢運転者に関する各種要素について分析しグラフ化したものである。

75歳以上変数推移

上のグラフは、交通事故に関係する主な要素の年次推移を2006年を100とした指数で描いたものである。75歳以上の運転免許保有者率は9年間に85%倍近く増加している、それに比べ運転者(第一当事者)の死亡事故増加率は8%である。すべての年齢者が関与している75歳以上の歩行者や自転車乗車中の事故死者数は10年間で20%近く減少している。

下のグラフに、75歳以上の自転車・歩行者の事故死者数と同年齢層運転者(第一当事者)の死亡事故件数、そして運転免許保有者数を示した。

運転事故件数と歩行死者

日本の75歳以上高齢者の交通事故死者の実情は、歩行と自転車交通中の死者が圧倒的に多く、この年齢層の運転者の責任が重い死亡事故に関与した数に比べ2倍から3倍も多い。言い換えれば被害者層である。

しかも、運転免許保有者は10年間で2倍近く増加しているにもかかわらず死亡事故に関与した一当事者の増加率は10%程度である。実際に運転していない人も含め、高齢運転者は模範運転者といえよう。

歩行者や自転車交通中の死者数が、この年齢層の運転中死亡事故件数より多い事実は、これらの事故に関与した運転者の多くは高齢者以外の一般運転者であることである。

このように、日本の交通事故死亡者の大多数は高齢歩行者や自転車利用者であり、この人たちを減らす対策が最も効果的であることを示している。高齢者から運転免許を取り上げることは返って危険な歩行や自転車利用を増加させ、交通事故全体を増加させることになると思われるが、これを正確に検証できるデータを警察庁は公表していない。

第5回高齢者交通事故防止対策に関する有識者会議の配布資料の意図は?

警察庁資料

これは会議の根拠となる配布された資料の一部である。この線グラフの年次傾向を見ると高齢運転者の危険性をことさらに強調する工夫がなされている。例えば右側のスケール、下限目盛を0から始めずそれぞれ4%、2%とし上限を最大値いっぱいに展開している。それに比べ左スケールの事故件数棒グラフは0から始め棒の先端を上限ぎりぎりに、あたかも事故件数が多い印象を与えるよう表示されている。

私が、警察庁のデータベースを用いこのグラフの計算根拠を検証したところ。以下のグラフのようになり、各年次ごとの第一当事者死亡事故事故件数合計値に対する高齢者層の構成率であった。これに2006年を基準にした運転免許保有者指数を併記した(左目盛)。これは明らかに年齢層別運転者増によるもので高齢運転者が死亡事故を起こしやすい証拠資料ではない。

死亡構成率と免許率

日本の交通事故死者対策で最も重要な課題は、最大の事故被害者である歩行者や自転車利用者をいかにして減らすかである。

世界一安全を達成した日本の運転者を公表して評価せず、悪者にする警察庁。この間違いは欧米の自動車交通先進国の統計データを見ればはっきりしている。

交通手段はすべての人に重要であり、単に高齢運転者を減らすことはかえって全体の交通事故死者を増加させるだけである。この事実を警察庁はどう認識しているのであろうか?

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