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第5回高齢運転者交通事故防止対策に関する有識者会議の配布資料に見る疑問

2017/08/10

”60歳以上では運転加害事故より歩行・自転車交通中の被害事故のほうが多い”

日本の交通事故死を減らすには、高齢運転者を安全に運転が続けられるよう保護し、高齢者の歩行や自転車交通を減らす工夫をすることであり、高齢運転者を加害者視し除外することはますます日本全体の交通死亡事故を増加させることになる。

世界の事故データベースからは、既に日本の乗用車運転死亡率は世界一の安全を達成し、交通事故全体では5位以内である(OECD世界交通フォーラム)。歩行者を減らす政策こそ日本の交通災害を減らすことを示している。

この事実に反し:

改正交通法の基礎となった有識者会議。間違った資料での議論、どのような知識の有識者であったろうか? 警察庁は何故日本全体の事故死者を増やすことになる間違った高齢者差別に夢中になるのかが疑問?

下の画像は有識者会議の配布資料一覧資料1である.

上段のグラフは、人口の高齢化に伴う運転者の年次推移によるもので、高齢者の道路交通障害を直接説明するものではない。運転者の死亡事故件数の構成率増加は歩行や自転車などの死亡構成率が下がった結果であり欧米型の事故構成に近づいた結果であろう。下段のグラフは各年齢層区分で運転者人数が一定とした場合(10万人当たり)の仮想状況であり、いくら日本の高齢化が進んだとしても80歳以上まで同一運転者数になるはずがない。このグラフは運転者の年齢別運転特性を表すもので、欧米で一般的に知られている高齢者の脆弱性のため、死亡統計では同一規模の事故に対し高齢者は3倍以上死亡につながりやすくこれは車の同乗事故でも同様であり事故の起こしやすさを示す統計ではない。このようにこの参考資料は交通政策の基礎となる交通社会の被害の実情を表すものではない。また、自動車運転以外の交通事故死を除外した資料でもある。

この資料は、高齢運転者を保護する道路環境政策の検討としてならば意味を成す資料といえよう。

交通社会政策として重要なのは、実態の交通災害率である。以下に警察庁データベース(2016.e-Stat)による社会全体から見た実態の高齢運転者加害状況を示すグラフを描いてみた。

下のグラフは日本の道路交通事故死者の実態を表すもので、原付以上第一当事者の年齢別死亡事故件数と歩行者と自転車利用者の合計死者数を描いたものである。70歳以上では歩行・自転車利用中の死者が明らかに多く自動車運転中の死亡事故はそれより少ないことがわかる。

これを、はっきり見るために、高齢者側からの交通死累積分担率%でグラフを描いてみた。この場合には60歳以上では運転死亡事故(加害事故)は歩行・自転車(被害事故)より少ない。

”60歳以上では運転加害事故より歩行・自転車交通中の被害事故のほうが多い” これが日本の交通死亡事故の実態である。75歳以上で第一当事者死亡事故分担率は全体の12%、運転を利用できない人たちは24%である。

日本ではまだ高齢運転者が少ないからとの声が聞こえそうだが、フランスでは高齢者の運転条件を厳しくした結果高齢者の運転免許放棄による乗用車利用が減り、返って交通事故死全体が多くなったために、高齢者の運転免許条件を緩やかにした事実がある。

 

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