葬祭数の季節変化から見た住居の温度管理の劣悪さ
2016/10/27
下のグラフは政府統計の総合窓口データベース「後期高齢者医療事業状況報告」(年報:確報)より描いたものでる。
世界の先進国中では、冬季の気候が比較的マイルドな日本であるが、死亡者数の季節変化をみると、日本では先進国中冬季の死亡率の多いことが言われてきた。
その一例として、家庭での生活時間が大部分である後期高齢者の死亡数の月次推移を見て、現状がこれほど過酷な状況であることに驚いた。
後期高齢者医療毎月事業状況報告(事業月報)平成28年7月、 (10) 葬祭費の状況
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001161143
日本は国家規模の統計では世界一の長寿国である。それは、国民全体の医療や、健康管理、衛生環境など、社会制度完備の成果であろう。
しかしながら、生活環境の変化に脆弱な高齢者に関しては、居住環境の温度管理(湿度)が重要であることの認識がないことが、結果として顕著に表れているとみるべきであろう。
日本の住居の設計では温度管理が軽視されていて、住居内での場所(居間、寝室、便所、風呂場)そして昼夜の間での温度変化を軽減することの重要さが認識されていない。
公共施設や、商業施設では当然のごとく世界の先進国並みの温度管理がなされているのに比べ。
先進国並みの住居環境を整備することに贅沢感が強いのはなぜだろう?
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