文系学部の学術評価と博士の学位 教授の選考基準 どうなっているのだろう
これはほんの一例かもしれないが、日本の大学の文系学部が世界の大学評価から取り残されている原因が分かったような気がする。
学術研究のプロセスと機関リポジトリ 文系研究者 学術出版:世界と日本
平成20年度学術ポータル担当者研修 2008年7月25日
https://www.nii.ac.jp/hrd/ja/portal/h20/txt11.pdf
日本の指導的学者の業績の一例
上の表は第19期日本学術会議 第1部会々員 2005/4/16日の19回研究業績評価委員会委員の学歴をウィキペディアの記事からまとめたものである。氏名は外し役職などで表示した。
この人たちは、日本の大学の指導的立場の頂点にあった学者であり、トップ管理職の経歴を極めた人たちと言える。
大学院博士課程の単位を取得しただけで博士の学位が無い人。また、学位のある人も、大学院単位取得中退から博士の学位取得まで7年から24年もかかっている(上の表の学位期間の欄参照)。また、東京大学の学部卒・大学院中退(修士・博士の学位が無い)の学士が目立つ。
この理由は理解できないし、こんな状態では、日本の大学文系学部に外国人留学生が集まらないのもうなづける。
もともと人文科学、社会科学の領域では他分野に比べて、指導する教員も博士号を持っていない確率が高いのです。
だって、学位が能力の証明なら、博士を持っていない自分より、教えた学生の方が能力が上ということになります。
だから博士というのは、「自分たちに匹敵するような」よっぽどいい論文を書いたと誰もが認める場合に限って発行してあげる「栄誉の証」でないと都合が悪いんじゃないでしょうか。
現在、理系では、博士の学位は、独立した研究者の出発点としての資格である。