道路歩行の危険率 これを運転者のせいにする不合理
歩行者事故死がいかに多いか、歩行者の致死率がいかに高いか、すでに以下の論文で分析されている。
歩行者事故の特徴分析 石川 敏弘,2010. 交通事故総合分析センター
https://www.itarda.or.jp/ws/pdf/h22/13_01hokousyaziko.pdf
そして、歩行中死傷者の大部分は65歳以上、特に75歳以上の高齢者である。
このような事実が5年以上も前に分析されている。
これは世界の自動車先進国での共通の実情であり、これの対策が交通安全の最も重要な主題である。
日本の自動車運転者の安全率は世界一である現在、運転者の教育や当事者の罰則強化では解決しない限界であろう。
図13に見るように高齢女性の死傷率が男性より際立って多いのは、この年齢層の女性の運転免許保有率が少なく歩行者や自転車利用者が多いいことと関係があろう。
http://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/h23kou_haku/zenbun/genkyo/h1/h1b1s2_3.html zu01_35(1),Excel
地方自治体ではこのような対策として公共交通機関の充実を云うのが決まり文句であるが、電車やバス利用には、移動目的である戸口から戸口までには必ず歩行や自転車の利用が伴い、これらと合わせた実勢の安全率の評価がなければ交通安全の実効を期待できない。
唯一の効果を期待できる方策は、社会生活に支障をきたすことなく道路歩行者(自転車利用)をいかに減らすかの対策である。
それには、すでに開発されている電子技術による安全補助の装備された車を義務付け、特に高齢者ができるだけ長く自動車交通を利用できるような社会合意を形成することである。
よく言われる「高齢運転者のアクセルとブレーキの踏み間違え」による事故。進行方向に障害物があればブレーキが優先する(自動的に急ブレーキがかかる)車はすでに一部の市販車には装備されている。このような間違いを非難し、免許を取り上げる理由にはならない。