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歩行者事故の国際比較 日本と韓国だけが飛び抜けて歩行中事故死者数が多い疑問

2015/11/25

イギリス政府編集の交通手段別事故死者数の国際比較表を分析してみた。

RAS52001 International comparisons of road deaths1: number and rates for different road users: by selected countries: 2012 and 2013 (provisional) 2

下の表はその一部抜萃である。

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この部分だけ見た場合でも、人口百万人当たりの日本の道路交通事故死者が一番少ない。歩行者事故死者に関しては、日本と韓国は自働車事故死者数より歩行者事故死者の方が多いなどが見られる。

統計的解析の方法としては、この表からは、各国の人口や交通利用状況など実情を明確に知るデータが無いため、歩行者の事故死者数をその国の総交通事故死者数、または自動車利用者の事故死者数と比較することにした。

下のグラフは、各国ごとに、母数として道路交通事故死者数、または自動車乗用中の事故死者数に対する歩行事故死者比を描いたものである。

日本と韓国だけが際立って自動車事故死者数より歩行中事故死者数が多い。リストされているすべての他の国の歩行死者数は、自動車事故死者数と同等か少ないことが鮮明にわかる。

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各国の歩行と自動車利用の交通利用率が分からないので、何とも言えないが、少なくとも日本においては世界の標準に比べて車の利用者が少ないとは思えない。

これを見るために、歩行と乗用車交通を除いた交通手段による事故死者を、人口百万人当たりの数に換算して描いたグラフを下に示す。日本は中位であり統計的に特異性は見られない。

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下の相関グラフは、全交通事故死者に対する歩行死者比と、自動車乗用中事故死者に対する歩行事故死者比とで描いたものである。

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この相関が何を意味しているのかの理解は難しいが、報告されている39か国中日本と韓国だけが際立って統計的に異質であると見える。ここでも歩行者事故死が交通事故死の主要部分を占めていることが分かる。

イギリスを除き、このデータはOECD加盟国のもので、主に欧米諸国(特にヨーロッパ)のものであるが、西ヨーロッパの国ばかりではなく、旧共産圏の国も含まれている。

日本に関して、交通社会の形態はこれらの欧米諸国と変わりない。また、他のOECD諸国と比べた場合、車の運転者の事故率は、世界で最も安全なイギリス、スウェーデンなどと同等である。この事実から、日本は他の国々より運転の欠陥や、無鉄砲な運転者が多いために歩行者がその犠牲者になっているとの証拠はない。

にもかかわらず、歩行者事故死者が際立って多い事実を認識し、日本の道路安全政策は、この原因を道路の安全構造や信号方式、交通標識にあると考え、科学的な研究とインフラを最重要の安全施策目標とすべきである。

運転者を厳罰にしたり、運転免許を取り上げることではないことだけははっきりしている。

International comparisons of road accidents (RAS52)

International road accidents statistics tables, produced by the Department for Transport.

https://www.gov.uk/government/statistical-data-sets/ras52-international-comparisons

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