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歩行者交通事故死の国際比較 日本の高齢者事故死の多い本当の理由

2015/11/05

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住民10万人当たりの交通事故死者の数は、下図に示すように世界で最も安全な西ヨーロッパ諸国とほとんど変わらない。

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しかしこのグラフは全交通事故死者を比べたものであり、交通手段別の情報はわからない。

このレポートには、国別の交通手段別、年齢区分別のグラフが表示されている。この中で、日本と国情が似ていて世界で最も交通事故死者の少ないイギリスと、自転車王国といわれるオランダについて比べてみた。

下図にその3国のグラフを転載した。

 

日本

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イギリス

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オランダ

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先ず、顕著な違いは日本だけが高齢者の事故死者が飛び抜けて多く、その原因が歩行者(自転車)の事故死者であることである。

人口10万人当たりの全交通死者数は、日本:4.0、イギリス:2.8、オランダ:3.4 人であるから、このグラフの値はそれぞれの年齢層区分内での10万人当たりの数と見るべきで、年齢の人口構成率によらない値である。

上記グラフの数値表が公表されていないのでグラフから読み取った推定値で見ると、高齢者人口10万人当たりの歩行者の事故死者は日本はイギリスの約3.2倍、自転車はイギリスとの比較で日本は8倍、オランダと比較して日本は0.7倍となる。自転車専用道路が一般化していないイギリスでは高齢者の自転車利用は少ないと見るべきであろう。オランダでは自転車専用の道路など安全インフラが進んでいるがそれでも高齢者にとっては危険な交通手段であることが分かる。

もし仮に日本の歩行者(自転車)の事故死率がイギリスと同等になったとすれば日本の全交通事故死者10万人当たりにしてイギリスと同水準と推定される。

言い換えれば、日本の歩行者や自転車事故が西ヨーロッパ並みになれば日本は世界一交通安全な国となる。

高齢者の乗用車乗車中の事故死者数では、日本1.4、イギリス2、オランダ1.2であまり変わらない。

交通における手段別道路占有率(道路暴露量)の適格な統計指標は見当たらないが、乗用車乗車中の事故率がこの3国で変わらないということは、メディアや警察関係が云う、日本人は運転マナーが悪い、あるいは交通弱者保護の思想がないという運転者悪者扱いが間違っていることははっきりしている。

日本の高齢者の歩行事故死の多いのは、道路交通を歩行に(自転車)っ頼っている人口割合が多いにもかかわらず、歩行者保護の道路管理インフラがないと結論付けても間違いがないであろう。

何度もこのブログで私が書くように「高齢者の運転免許証を取り上げることは歩行者を増やし、かえって日本の交通死者数を増やすことになる」、「高齢者の自動車運転率が増加すれば運転事故も増加するが、その代わり死亡率の高い高齢歩行者が減少し、トータルとしては日本の交通事故死者が減少する」。

この事実を承服できないと思う人は多いと思うが、高齢者が起こす特異事例を一般化してニュースにするメディアや、警察などの組織内で見聞きした事例を根拠とした交通管理者の思い込みの一般人への摺りこみによるといってもよいだろう。

高齢になれば運転の欠陥は増えることを否定しないが、現在の電子技術では、それらの欠陥を補助するシステムはほぼ完成していて、すでに補助システムの備わった車が市販されている。高齢者運転指導は、運転の欠陥があればこれを補助する機能の備わった車を推薦し、長く安全に車を利用できるよう助言すべきであり、現在行われている運転の欠陥を指摘して脅し、運転免許を返納させる間違った指導をやめるべきである。

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