家庭血圧測定における血圧変動の評価
私の疑問
24時間自由行動下血圧測定(ABPM)では血圧変動が大きいことが記録され、どの測定値を血圧診断基準としているのか明確な説明が見当たらない。
このことについて、日本医事新報 No.4737、 2015.2.7 の記事をわたくしなり要約すると、
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2014年4月の日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2014」では治療に関する血圧変動の十分なエビデンスが無く、具体的記載を見送りました。
家庭血圧による高血圧の診断閾値は135/85nnHgでこの血圧は平均値を算出して診断しますが、血圧は一刻一刻変動しています。
また、残念ながら、血圧変動の正常化により、心血管イベントの発生リスクが改善することを明確に示した報告はありません。
今後、血圧変動の異常閾値を明らかにし、過度の血圧変動を特異的に制御することにより、心血管イベント発生リスクが実際に低下するかを検討していく必要があります。
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以上
これを読んで、ガイドライン、診療室随時血圧測定値での高血圧基準140/90(mmHg)をどのようにして把握するのか? 家庭血圧135/85とのわずか5mmHgの差を問題にする根拠が分からない。
高血圧治療ガイドラインでは血圧の測定精度については問題にしているが、これは血圧測定時の瞬間値を評価しているだけである。
24時間ABPMの日平均に対し2SD(標準偏差の2倍、正規分布の場合95%確率範囲)は16~25mmHg、正常者でも10mmHgほどである、
この結果から、外来診察時の診療室血圧を2~3回計って平均を見たとしても、5mmHgの差異を問題に出来るデータとはなりえない。
外来患者に対する診療室血圧測定値を統計的閾値と比べて診断することがいかに不合理かが分かる。