乗用車の車種別年齢層別利用率と年齢層別事故死者との関係 衝撃に弱い高齢者の軽自動車利用の安全に関する考察
2015/09/18
交通事故総合分析センター 平成25年 第16回 交通事故・調査分析研究発表 石井 義純。の論文から。1)
年齢層別乗用車種の利用状況
各年齢層共普通乗用車の利用が多いが、わずかではあるが75歳以上では減少し軽乗用車と軽トラック(農村地帯)の利用比率が高い。軽乗用車の利用は若い層に多く主に女性であると思われるが検証するデータはない。
全死傷事故に対する死者の割合(死亡事故になりやすさ)は普通乗用車が最も少なく、軽乗用車、軽貨物、軽トラックと高くなる。軽車両は、上のグラフで見るように利用割合が普通乗用車に比べ1/3以下であるにもかかわらず、下のグラフで見る死者割合が変わらないことから、軽乗用車事故は死亡になる確率が高いことが推測される。軽乗用車は危険な乗り物と考えられる。
ただ、現在市販されている軽自動車は、1998年以前に比べ安全にはなっているが(下のグラフ)、依然として乗用車に比べ重大事故になりやすいことは間違いないようだ。
経済的負担が少ない軽乗用車、高齢者や家事のために車を利用し、低速で近隣を移動するためだけだけだから安全だと思っている人が多いと思うが、高齢者の事故統計では住宅地域の道路を低速運転中の方多いとの報告がある。
1) 研究発表会論文集 > 第16回 交通事故・調査分析研究発表会
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