二つの論文不正疑惑
2014/06/30
qっqm
二つの論文に表示された画像が加工されたものであるが、あたかも一枚の証拠画像のように扱われていたというものである。
東京大学の場合
記者会見「東京大学分子細胞生物学研究所旧加藤研究室における
論文不正に関する調査
4-3)【別添資料2】科学的な適切性を欠いた画像データの態様の例
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/pdf/20131226_04-3_appendix2_jp.pdf
これはどう見ても稚拙な映像の切張であり学部学生の基礎実験レポートでも許されないであろう。一般の啓蒙科学雑誌で説明のため編集者が作った仮想画像だとしても許されるかどうか?
論文を読んでいないのでこの画像が論文の結論にどのようにかかわっているかわからないが、最高教育機関の教授としての資質が欠如していることは明らかである。
理研の場合
小保方論文批判 一事が万事的発想 わかりやすいが 本質を見誤る乱暴な話
この画像では、3列目の映像が他の実験画像から取られたもので、倍率を合わせて一枚の画像のように見せたもので、証拠写真のように扱われていると指摘されたものである。この加工がが論文中で説明されているか、画像に囲み線が挿入されていればこの行為自体は非常識ではない場合があるとの指摘は研究者の意見として上がっている。
科学論文でなく一般社会問題でも、現在のディジタル画像技術は「写真」の証拠能力をなくしてしまったと言える。
研究環境の変化
官僚主導の研究費の配分や人事組織が、権威や研究組織の規模を背景にした力の構造を強め、素人分かりのする成果の迅速な要求が研究者に圧力として働き、それに順応する研究が奨励される。
論文発表の電子化が進み、論文の内容が理解できなくても、文章構造の類似性や、画像の出所、画像処理などディジタル技術を用いて論文構成の欠陥を指摘し公表することが出来るようになった。
これら、科学研究者社会の環境の変化が多様な問題を提起している事件の一例であろう。
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