東電福島原発災害から3年目 行政区内に多数分散して設置した放射線強度観測値の度数分布
2014/03/06の記事に続けて、地域の放射線危険性の評価に、地域内の多数の観測点の観測値の平均値で考えることは間違いであることについてその根拠を示す。
下のグラフは原発からの汚染はわずかとみられる地域のヒストグラムである。政府が目標としている 0.1 μSv/h 以下、しかし飛来放射性物質はわずかながら存在し観測期間約2年弱の間に減衰が見られる地域のものである。この場合には、各地点の観測値は統計的に差異がなく、ほぼ平均値に対し正規分布をしているとみられる。このような場合には平均することに合理性がある。
下のグラフは、福島発から20km以遠、汚染の最も強い北西方向のもので、平均値は赤色棒で示した区間にあり、平均値は安全性を評価するには不適当であることがわかる。
発電所近傍でも同様である。大熊町は原発5kmあたりの居住不可能とされている地域である。
もし、どうしても平均値を用いたいなら、このデーターベースでは、地域の95%の安全を示す目安は平均値の約3倍強度と見るのが適当であろう。ただし、この結果は観測地点の分布により異なるので平均値を目安にするのには合理性がない。設置場所の分布に合理性がなければならない。
放射能測定器は学校や管理の容易な公共施設、人の集まりやすい商業施設などが多いと思われるが、長い時間過ごす住宅地にどような分布で設置されているかは重要である。無原則に数を増やしたからと言って正確になるわけではないことに留意すべきである。
電力会社や行政が、低汚染域の観測点を増やして平均値を下げ、さも正確なように見える工作をしている恐れもあり、観測データの度数分布を確認することは科学的な正確さを求めることばかりでなく、反社会的な意図を見抜くことにもなる。