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自動車損害賠償責任保険審議会の議事録 質疑応答を読んでⅠ

2013/05/31

第131回 2013 議事禄からの抜粋  http://www.fsa.go.jp/singi/singi_zidousya/gijiroku/20130109.html

質問:[堀田委員] 堀田一吉慶応義塾大学教授

先ほどのご説明の中で、5ページですけれども、ちょっと教えていただきたいのですが、平均の支払保険金の欄であります。

死亡と後遺障害、このあたり、最近は減少傾向にありますけれども、この理由は何なのかということです。

私が勝手に考えるところ、被害者の割合の中に高齢者が非常に増えていることがこれに反映しているのかどうかであります。被害者の半分が高齢者、65歳以上だということは、世界的に見てもある種異常な傾向なんですけれども、これがここに反映しているのかどうなのかということが素朴な疑問ですけれども、もしおわかりであればご説明いただきたいと思います。

回答 【鈴木(雅)委員】   鈴木雅巳 損害保険料率算出機構専務理事

堀田委員のご指摘のとおり、高齢者については、死亡・後遺障害につきましては、高齢者ウエートがどの程度になるかが、実は平均の支払保険金に影響をそれなりに与えます。

ただ、とりわけ影響が大きいのはやはり死亡のところで、これはもともと死亡のところで高齢者の方の死亡ウエートが一番高い。5割を超える水準にありますものですから、そこの部分で、この平均の予測の中に高齢者の今後の人口動向等も踏まえた影響を若干入れ込んでおります。

それから、後遺障害につきましては、死亡ほど高齢者のウエートが高くなくて、若干影響が、死亡とは異なるものがあります。

以上

この質疑応答、何一つ証拠となる事実の数値的情報もなく、漠然とした”思い”を述べただけの言葉の応答。これを審議というのだろうか。

この中で云われている資料の5ページの表と2ページの警察庁の交通事故発生状況の表から話の内容の基本となる情報をまとめて以下のグラフに描いてみた。

平均支払い保険料と事故数の推移

個々の損害の支払額の平均は死亡・障害ともに10年間変わっていない。このことを知ってか知らずか鈴木委員の回答は間違っている。

死亡数については、2008年以降は、保険側の死亡数と警察庁発表の数値は一致している。このことは、保険側の死亡者数も警察庁の死者数と同様減少の傾向であことになる。

傷害・後遺症害については2008年以降警察庁の負傷者数と比べると2007年までは一致していたが2008年突然25%上昇以後一定のとトレンドで上昇し2012年末には50%に達している。高齢者増加の影響であれば、当然警察庁のデータにも表れるはずである。これが補償総額の増加の原因であるがこのことに関しての質疑も審議もされていない。

この資料には高齢者の被害情報は何一つ含まれていない。そればかりか、死亡・障害を含め保障支払額の平均が変わっていないことからは、高齢者が死に安くまた障害の回復が長引くので補償支払いが高額になり保険収支が赤字になるという保険業界の説明の理由がうそであると判断せざるをえない。

この矛盾が、審議会での討議が漠然とした言葉のやり取りに終わり、客観的な事実の審議に入れない原因であろう。

この資料からただ一つ明確に分かることは、傷害・後遺症の保険業界側の件数が警察庁の事故データに比べ年々上昇していることが保険総額の支払い増の原因であるということである。

この件については 藤川委員 医師会常任理事の発言に関係するので この表題Ⅱ で書いてみよう。

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