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日本の恥ずかしい交通事情 市街地での高齢者の死亡事故が自動車先進国中異常に大きい理由

2012/09/02

IRTAD2011 の年次報告より。 http://internationaltransportforum.org/irtadpublic/pdf/11IrtadReport.pdf

2000年以降日本の自動車運転事故率は、どの年齢層でも世界の自動車交通先進国中最も少ないグループになったが、歩行者と自転車の死亡事故は依然として異常なほどに高い。

手段別死者IRTA2011

そして、下のグラフのように、事故死者の最大比率はは高齢者である。

年齢別交通死者IRTA2011

しかも、交通死者は市街地で最も多い。

道路別死者IRTAD2011

しかしこの特徴は日本だけのものである。交通事故率が少なく日本と交通事環境が似ているイギリスと、世界で最も事故率の少ないスウェーデンとの比較を上のグラフに表した。

上記各国は日本ほどではないが高齢化社会である。このデータベースからは高齢者の歩行者、自転車の交通に占める割合を正確に推定することは困難であるが、どう見ても日本は異常であると思わざるを得ない。

統計で見ても、私の各国での運転経験から見ても、日本の運転者は決して乱暴でも闘争的でもなく、最も温厚な運転マナーの持ち主の市民であると云える。

市街地での横断歩道での死亡事故が多いと云われている様だが、これは信号や道路標識などに問題がある様に思う。たとえば、横断歩道のある交差点の信号が、車優先道路と同じ様に高い位置にあり歩行者が同一視野に入りにくい、ロンドンの煩雑な市街地では横断歩道の信号が車から見て歩行者と同一視野に入るよう低い位置にになっていたり、横断歩道の予告マークが路面にしるされていたように思う。

事故に遭遇した運転者を罰するだけで事足りると見られる道路の警察管理をあらため、道路利用者の視点で道路管理者の安全責任を追及する行政システムが必要であろう。

高齢者を運転から追い出し歩行者にすることはかえって交通全体の死亡事故を増やすことになる証拠がある。

高齢者に対する厳しい運転免許更新条件は、かえって交通事故死者を増やす ヨーロッパでのケーススタディー «

3件のコメント leave one →
  1. 土屋 裕樹 のアバター
    土屋 裕樹 permalink
    2012/09/04 13:51

    使われている年齢分類が不自然です。25-64歳と65歳以上の国別比較は、
    平均寿命が異なるので何とも言えない。日本の老人死亡数が圧倒的に多い
    ことは明白だが、65-75の比較データが欲しいところです。

    歩行者の被害を減らすのに、イギリスの黄色ポール(ランプ)のような横断歩道などの検討に値すると思います。

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    • spaceglow 市川 敏朗 T.Ichikawa のアバター
      2012/09/04 19:52

      土屋様
      コメントありがとうございました。

      ご指摘のように、年齢区分が不自然ですが、私の理解では、年齢による交通パターンの違いに注目して区分したのではないかと思います。日本との相対的な違いを見る例として取り上げてみました。
      グラフは原文の表から拾った数字を用いて私が描きました。

      土屋様はヨーロッパにお詳しいと思いますが、ロンドンでの運転ではは非常に歩行者に気を使いました。国外からの旅行者の大部分は右側通行の大陸からの人たちで、車道に出るときに最も注意する方向が反対になり、そのためもあって特別な横断歩道標識や路面の注意マークが多いのではないかと見ました。

      今日のブログで都市の人口集中率や人口面積密度を見てみましたが、日本はロンドンとそれほど大きな違いは無く、ロンドンは公共交通機関も発達しているので市街地の歩行者人口率は日本とあまり変わりないかと思います。

      コメントをお待ちしています。
                                                        市川 敏朗

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