交通事故に正義を持ちこんだ判決 大阪地裁交通事故で事故誘発の原因責任を追及
2011/11/29
交通事故では「交通弱者保護」と云うお題目を唱えれば社会的に世論の支持が得られるため、警察・検察は直接死傷に関与した自動車運転手を起訴することで効率的に処理していたのではないだろうか。
歩行者や自転車の人身事故で、悲惨な事故現場を見れば、直接関与した車の責任としたい感情が抑えられないのは当然と思うが、事故の状況を自転車を含め、多角的に収集し事故処理に当たった本件の警察官を称えたい。
社会的な問題として、今回の判決が確定したと仮定した場合、被害者の救済が出来なくなる恐れがある。たとえばタンクローリーの運転者を犠牲にして、「重過失運転致死」にすれば民事裁判でタンクローリー運行会社が被害者に金銭的保証責任を負ことになろうが、今回の判決では、無職無保険の個人を実刑にするだけで被害者救済の方法が無く社会的に無意味だとの意見が出るだろう。
今日の自動車交通社会では、交通事故は災難であり、歩行者も、自転車も、自動車運転者も同じ被害者と言える。多くの交通事故では、事故を加害者と被害者の対立構造で処理することが間違いである。
別の視点で見れば、自動車交通は、人の移動ばかりではなく物資の輸送も含め万人にとって生活に不可欠な機関であり、その恩恵を受けている。社会的役割として加害リスクを潜在的に持って働いている運転者を犯罪者予備軍のように扱ってきた警察庁や社会が考え直さなければならないと思う。
航空機事故調査の教訓を、道路交通規制機関も取り入れるべきであろう。
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