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厚生年金支給年齢の引き上げ案 世代間の不公平感ではなく 日本の1940年以降一世紀余りの世代間相互協力の変化とその予測から考えさせられること

2011/10/12

現政権、厚生年金支給年齢の引き上げ案を社会保障審議会年金部会に提案のニュース。

社会は、世代間の継続性と相互補助によって成り立つものと思っています。このように見ると、現在を中心として日本経済の過去から未来まで100年ほどの時系列分析が欠かせないのではないでしょうか。目先の対策だけの言い訳に終始しているような改革案は数年も待たないで破堤するような気がします。

私がこのブログに昨年8月に投稿した記事: 日本の世代別生産年齢層のGDPと社会貢献度 « は、現在でも月平均十数件、トータル300件以上の参照をいただいています。この統計数は有名人のサイト訪問数に比べれば微々たるものと思いますが、社会・経済を勉強したことのない私の一つの考察に目を留めていただけただけでも嬉しく思っています。

下のグラフは、大戦末期1940年から2050年までの生産年齢層と非生産年齢層の人口構成比を表したものです。

年齢構成比の年次変化

偶然ですが、2000年あたりを中心に前後に対称性が見られることです。 ただ、非生産層についてみると、1940年代には子供の数が多かったのに比べ2010年にはそれが高齢者層に入れ替わったと云うことです。

生産年令層が負担する非生産層の人口比率はよく似ていると云ってもその内容は違い、前期では子供の養育や教育の負担であったが、その負担は、経済的に破綻した貧しい社会状態で、両親ばかりでなく働く事ができる祖父母まで家族全員で協力して子供を育てた時代であり、働けなくなった高齢者は人口比が少ないとはいえ社会保障制度もなく家族が見ていた時代です。労働家族の負担は決して少ないとは言えませんでした。

現在、高齢者人口は長寿化と相まって増加中であるが、人口比から見れば2050年の予測値を見ると、1940年代の子供の比率と変わらない。もちろん現代の高齢者に対する医療・厚生費などの支出は1940年代の子供や高齢者に対する負担額とは比較にはならないが、GDPで比較すれば当時の労働生産人口の負担は軽くなかったはずです。

以上は、狭い見方かもしれないが、このような経過をたどって現在の日本の社会があることも間違いではないかとの思いで書いてみました。

行政は、あらかじめ原案に賛成をすることが分かっている構成員を組織しての審議委員会ではなく、現役の研究者の検証可能なデータの根拠を得てレベルの高い総合的判断を求めることが大切と思っています。

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