放射線被ばくから避難が遅れた日本の地域 SPEEDIの知見が無かった管政権の責任
9日のニューヨークタイムスのウェブ記事。
http://www.nytimes.com/2011/08/09/world/asia/09japan.html?pagewanted=1&_r=1
日本政府が1980年代に計画開発したSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測:朝日新聞による)システムが稼働していたが、管政権の関係者の理解能力が無かったため、このシステムによる予測の公表を怠り、一部の高汚染地域では避難勧告が2か月も遅れ、すでに危険な量の被曝をしている可能性があることを指摘している。
このレポートは、全4ページにおよび、日本の官僚の責任回避文化、政府行政・立法機関の政策決定者の科学的能力の欠如などの背景を紹介しながら、災害初期の段階で、放射能被害からの避難規模が政府の能力の限界を超えるのを(コストや避難地の確保等の困難)恐れ、ある程度全容がわかるまでデータを曖昧にし、リスクを小さく見積もりたい政府の思惑がありありと見えた。
あるいは、証拠を隠せば、行政への避難や批判を避けられるとの意図か?、言い訳のための時間稼ぎとしてデータの公開を遅らせたのだろうか。
浪江町市長の、時期を失せずSPEEDIのデータを公表してくれていれば、自分たちで対策を立てられたのにその情報を知らされていなかったとの取材記事も載せられていた。
このレポートは、馬場浪江市長を始め、何人かの日本人の実名入りのインタビュー記事で議論内容の検証可能性を計っている。
このレポートの内容自体は、私のような、インターネットでしか情報の入手できないものでも、状況的に疑っていたことであり、私のこのブログでも繰り返し指摘してきたことである。ニューヨークタイムスの取材でその根拠が補強されたと云うものであろう。
残念なのは、このようなレポートが日本のジャーナリストによる記事で見られないことであり、日本の知的水準の世界に対する発信能力の欠如として、国際社会での信用を落とす結果となることをこの国の指導者は理解してほしい。
Trackbacks