福島東京電力原発災害による残留放射線率の地域差は何が原因しているのだろうか?
下のグラフは、茨城県のグラフデータより数値を読み取って3月15日、東電福島原発から最初の放射性核種が飛来した時の空間線率の増加と減衰の特性を描いたものである。
このグラフは、茨城県内の固定観測局のデータのうち、残留放射能の大きい地区と弱い地区について代表的なトレンドを選んで表示したものである。これを見ると、最初の飛来ピークからの残留量に特徴的な違いが見られる。4地点に於いてピーク時の放射線強度の強弱の違いに比べ、残留放射能の初期減少率に大きな違いがあり、これが以後の空間残留線率の地域差の原因となっている様である。
このグラフは、縦軸を対数軸に取っているので。縦軸の目盛間隔は強度比に対応する。常用対数を取っているので一目盛が10倍に相当する。すなわち、残留線率の高いひたちなかの市堀口ではピーク直後、約1/3に減衰したのに対し、残留の少ない太田市久米では1/10以下に減少している。
第二回目の飛来に原因する残留は4地点とも顕著に見られないことから、原発災害以後継続している残留放射線量の地域による違いは最初の放射性物質の飛来状況の違いが原因していると推測できる。
この違いの原因は、飛来した時の各地の気象条件により地上に堆積した放射性物質の量によるものか、大気中の浮遊放射性核種の混合比に違いがあったものか分からない。
茨城県のこの観測局の測定装置は、NaI(TI)シンチレーターによるガンマ線の線量率の測定値の様であるから、大気中に浮遊線源が無いと思われる現在、地上に残留したガンマ線放出核種に原因するものと思われる。
福島県のこの時点での測定データは公表されていないので分からないが、文部科学省が公表しているの1週間後からのデータからも同様の状況であろうことが容易に推測できる。
いずれにしても、土壌の放射性物質の分析がルーチン的に継続して行われることが必要である。このことは、IAEAが当初から強調していたことである。
『第二回目の飛来に原因する残留は4地点とも顕著に見られないことから、原発災害以後継続している残留放射線量の地域による違いは最初の放射性物質の飛来状況の違いが原因していると推測できる。』
素晴らしいご指摘です。
まさに、目からウロコです。
これは、本来、政府発表で、報道されてしかるべき内容なのに、
執拗なほどに、初期のデータが、隠されていること自体が、非常に不思議です。
これほどの情報統制が行われる社会となるとは、思っていなかったのですが、
それでも、このブログのおかげで、少し、事態がはっきりしたように、感じています。
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東野 様
貴重なコメントありがとうございました。高く評価いただき恐縮しています。
政府やマスメディアの報道があまりにも断片的記録のみで、被害者にとって必要な科学的な分析や予測を極度に排除する不自然さ、何か国家権力の恐ろしい影を感じます。
私は、一退職老人で入手できる情報はインターネットに公表されているデータベースに限られますが、時間だけは十分ありますので色々統計や予測、欠落しているデータの補足方法など模索しています。結果については、用いたデータベースを検証するするすべがありませんので科学的に見て矛盾がなさそうだとの判断基準しかありません。
私は、得られた証拠をもとに検証可能な方法で分析することがなければ、現在行われているような、測定記録のデータ表の公表だけでは、被災者にとって何の意味もないことと思っています。その意味で、文部科学省のウェブの日本語データバージョンと英文バージョンを比較してみると、日本向けには、一切の科学的分析結果の情報を排除していることに気がつきます。
政府や東電など、どんなに言葉を弄しても、被災者にとってすでに被曝した事実と将来の健康被害の確率は変わらない物理的現象であることは明白で、弁護士的発想による「証拠が確認できなければ事実が無かったと同じ」という結果を生む裁判文化を許してならないと思っています。その意で、このブログに書いたような「被爆者カードの」発行システムの法制化の提案をe-Gov(電子政府総合窓口)に送りました。効果は期待できませんが。
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