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福島原発の周辺に距離だけで決めた強制避難区域指定は不合理である証拠が見えてきた

2011/04/05

前の何篇かのブログに書いてきたように、1日当たりの常用対数減衰率を-0.044とした場合、1年間に受ける空間放射線線被ばく総線量が、日本の年間の自然被ばく量 2μSv と等しくなる地点の初期線量率を計算してみると約 8μSv/h となる。

福島第一原子力発電所から20km以上の周辺のモニタリングデータが3月18-19日の時点で 8μSv/h 以上の観測点は、原発より北北西から西北西の扇形地域以外では見られない。この扇形領域内では30km以上でもこれを超えている地点が見られる。

SPEEDIの解析でも分かるように、爆発時の風下では30kmでも安全とは言えないことが証明されていて、距離だけで決める強制退避命令は根拠がないことがはっきりしてきた。

放射性物質の輸送は、風向きや、降雨など天候条件に強く支配され、原発からの距離だけで安全基準を儲けるなら、これまでのデータから半径60kmぐらいを取らなければならない。しかしこれは社会的負担が大きすぎ対応が無理であろう。

現実的には、ほぼ状況が分かってきたことから、原発での火災や爆発の前兆が見たれたとき、自働的にSPEEDIの結果が出せるようシステムを整え、放射線量の絶対値の予測は無理にしても、気象条件から高濃度になる区域の予測が出来ることが証明された。この手法を用いて警報を出すシステムを確立すれば、少なくとも距離だけで決めて長期間退去命令を強制する根拠は無くなる、早急に見直しすべきであろう。

30km以内には、現在ほんの数点の観測地点しかなく、20m以内では皆無とされているが、強制退避命令を出しておきながら、線量の測定値を公表しないのは不合理である。観測体制を強化し、昼間作業の為の立ち入りを許すなど、現地の状況や、自己のリスク判断による自由を認める時期に来ていると思う。

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