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高齢者の自動車利用を如何にして援助するかが交通事故全体を少なくするのに最も効果のあることである

2011/02/11

下のグラフは警察庁交通局のh23[1]のデータに基づいて描いたものである。曲線は代表的な交通手段、自動車乗車中、歩行中及び自転車について近似式を求めて描いたものである。

年齢層により人口やそれぞれ利用する手段が違うので、それぞれの年齢層の全交通手段での死亡数を100とした相対値で表した。

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これで見て最も顕著なのは、高齢に行くに従って自動車乗車中の事故死が減り歩行中の死者の割合が高くなっていることである。最も大きな理由は、高齢になるほど歩行の割合が増えることも原因であろうがデーターが無い。

しかし、ここで見えてくる最も重要な結果は、高齢者にとって最も安全な交通手段は”自動車利用である”と云うことである。社会の交通政策として、高齢者の増加に伴い、高齢者の自動車利用を如何にして援助するかが交通事故全体を少なくするのに最も効果のあることであると云うことである。上のグラフは、高齢者の自動車乗車中であって自動車運転中だけを区別できるデータが無いので推定するしかないが、高齢者の人口に対する免許保有率が40%を超えた現在かなりの割合が高齢者自身の運転中であると見られる。

いまだにマスメディアの記事にも見られる 「高齢運転者は社会に危険を及ぼしていている」 と云う迷信が払拭されていないが、事実の証拠は上記のようである。

欧米先進国の研究では、高齢者に対する免許更新プログラムの厳しい国ほど交通事死者率が高くなっていることの事実が分かり、その理由は、高齢の道路歩行者が増えた結果が原因であるとの結論が得られている。上のグラフをみて日本の状況がこの事実を如実に示していると云えよう。

欧米自動車交通先進国の一致した政策は、高齢者を自動車運転から追い出すのではなく、出来るだけ長く運転できるよう援助する医学的な研究に移り、ニューヨーク州では運転リハビリテーションプラグラムを州の運転免許局が提供し始めている[2]。

[1] http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001070077

[2] NYS DMV – Resources for the Older Driver – Driving Assessments

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