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医薬品の臨床試験(治験報告)の実情 厚生労働省はどう説明するのだろう

2011/01/14

国内臨床試験(治験)に関連した副作用情報の取り扱いについて、東京地裁はイレッサ和解勧告に「・・・注意喚起に不備があった」と指摘したとの新聞ニュースを見た。

厚生労働省の行っている日本の治験行政がどんな状況にあるかは一般に知らされていないが。治験審査委員会に製薬会社から出てくる副作用報告を見ると、日本の医師からの報告は殆ど皆無と云ってもよい(販売承認済みの医薬品の場合)。

しかし、最近問題として表面化している、厚生労働省の新薬承認は先進国より2年以上もの遅れがあり、患者が未承認の個人輸入の抗がん剤などを使っている事例が出てきている。認可当局は、外国の承認を鵜呑みにしないで日本人の体質を考慮して審査しているからとの説明であるが、日本の医師からの副作用報告が極端に少ないことを放置し、時間を無駄に過ごし、結局外国のデータを根拠に認可する、これでは慎重審査とは言えない。まずやることは、日本の医師からの副作用報告を他の先進国並みに増やすよう行政改革をすべきであろう(承認前の段階での副作用報告事例は入手出来ない)。

以下に実例として、世界の治験での副作用報告の数を示した地図を見たので転載する。

Map of All Studies in ClinicalTrials.gov

 ClinicalTrials.gov

http://clinicaltrials.gov/ct2/search/map

clip_image002

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これを見ると驚くことに、日本の報告数は最下位である。報告数の比率を見ると、日本はアメリカの場合の3.3%,カナダの21%,ヨーロッパの6.7%と極端に少ないことが分かる。医療産業の規模からいえば、日本が如何に不自然な状況にあるかが分かる。

確かに日本は世界一長寿国であるが、医薬品行政については、薬害エイズ災害、B型肝炎の医療事故、そして抗がん剤など、寿命統計には現れないが、患者からみれば医薬品情報について知るすべがないことで被害を受けていることが問題であろう。

この状況を医師に聞くと、医療に忙しく、報告の義務のない因果関係のはっきりしない微妙な副作用報告を書いて送る時間は無いとのこと。しかし、行政側からみれば上記の不自然さは容易に分かっていていて、それを放置している現状こそ最大の責任であろう。

ClinicalTrials.gov offers up-to-date information for locating federally and privately supported clinical trials for a wide range of diseases and conditions.

http://clinicaltrials.gov/ct2/home

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