年齢差別撤廃に取り組んだ老年学の創始者ローバーと・N・バトラー博士の死去
2010/07/29
このニュースは、昨日「認知症なんでもサイト」三宅貴夫氏 http://www2f.biglobe.ne.jp/~boke/boke2.htm の記事で知った。
残念ながらバトラー博士については知らなかったが、上記の記事とその参照文献から、1960年代はじめから認知症の治療法を含む老人学を提唱、また、年齢による差別と偏見の解消のための総合的な組織を設立し、研究、政策、教育、啓発・広報に大きな足跡を残した学際人であったことを知った。
ちょうど博士が「Ageism」と云う言葉を作り、社会的な高齢者差別・偏見を無くする活動を始められた1968年、私は前後して3年弱、アメリカで生活していたが、その頃印象に残った情景として、公園のベンチなどにうずくまって、会話も無く、何をすることでもない孤独な老人を多く見かけた。
当時、日本では、核家族化は進んでいなく、複数世代が同一家族として生活していて、老人にも役割があってこのような光景は無かった様に思う。
あれから40年、日本の老人を取り巻く家族状況は当時のアメリカに似かよってきたばかりか、世界一の高齢社会になっても高齢者に対する認識は、バトラー博士が活動を始めた1960年代末の状況と変っていないないように思う。特にマスメディアの「高齢者を知的能力の欠如した社会の弱者と見る」風潮は、高齢者の尊厳と人権を傷つけでいることに気付かない、幼稚な歴史観のない知的レベルが原因しているのではないだろうか。
高齢者の交通行政に関する欧米の政府系報告書を見ていると、バトラー博士の信念が浸透しているのではないかと思いあたる。
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