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運転事故と医学的健康状態との関係

2010/06/27

EUの報告書ウェブ SafetyNet “Older Driver”と題したPDFファイルを見た。

この中で、第10ページに表示されている、医学的健康状態と相対リスクと題した表を簡略化して日本語表示にしてみた。

相対リスクとは、健康な人に比べ、リストされた健康上の疾患を持つ人の事故のリスクの増加率を推定したものである。

オリジナルの表の相対値を%表示に換算して分かりやすくした。また、統計的信頼度の表示として、95%信頼範囲で表されるリスクの下限値を表した。

 

 

  相対リスク(%)

健康状態 中央値 下限
視力障害 9 4
聴力障害 19 2
関節炎/運動機能障害 17 0
心臓血管疾患 23 9
真正糖尿病 56 31
中枢神経の病気(包括的な脳卒中、パーキソン病) 35 8
てんかん/他の発作 84 68
精神病的欠陥 72 48

痴呆; 狂気(医学)、認知症

45 14
アルコール中毒 100 89
麻薬類 58 45
全ての医学的不調の平均 33 28

これで見ると、アルコール中毒の危険率が最も高く、次いで脳疾患、真正糖尿病などで、痴呆、認知症のリスク上昇の下限は14%と低い。

このデータだけでは、既往症診断基準、罹病率、加齢との関係などが分からないので、該当患者の運転による社会的リスクを見積もるのは不可能だが、はっきり言えることは、科学的な(医学)結論が得られていない難しい問題であることである。

警察庁が、単なる言葉の上での分かりやすさを種にキャンペーンして、認知証イコール運転不適格者と決めつけ、医学的根拠も確かめないで、高齢者に人権の侵害と負担となる認知症検査を強制する、これは無知からか、または何か別の意図があると思わざるを得ない。医療教育を受けていない無資格の、とかく批判の多い、知的信頼感も薄い自動車学校で強制する。これは無茶な話である。昔から当然のごとく行われている視力・聴力のリスクも低いことが分かる。

ちなみに参考にしたこのEUの報告書は、全部で48ページ、六つの章に分け、根拠とする研究論文・報告書を参照して多角的な見地から、高齢者の人権と生活の質に関し慎重に論じている。この論文で挙げられている参考文献は120件である。

Project co-financed by the European Commission, Directorate-General Transport and  Energy, 16/10/2009 Page 10

Older Drivers – web text 

http://ec.europa.eu/transport/road_safety/specialist/knowledge/pdf/olderdrivers.pdf

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