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アメリカからの年賀状

2010/01/03

私より1歳年上の77歳の教授の奥様より家族宛てに年賀状をもらった、もう1年現職を続けるとのこと、ニューヨーク州立大学オーバニー分校の教授である。

ご夫妻とも日本人で、大学学部まで日本で教育を受け、彼は1950年代にアメリカの大学院に入り、卒業後大学の教員生活を続けている研究者である。

ニューヨーク州は年齢による定年規定はない。年齢、性別、人種など個人の責任でない理由での差別は許されないという基本的な人権思想に基づくものと聞いた。したがってテニュアー(終身身分保証?tenure)を与えられた州職員は自分で退職時期を決めることができる。もちろん望まれて仕事ができる評価が続いている限りである、誰でも一律に権利を行使できるわけではない。彼の仕事は研究のほかには大学院博士課程の学生の論文指導なので体力は問題ではないからであろう。

彼の専門は、理論物理学のうち特に古典物理学で、アメリカの研究者間では人気のない分野と云えるが、だからと云って競争がないわけではない。この分野はヨーロッパ、特に旧東ヨーロッパに属する研究者が多く、極端な云い方をすれば ”貧者の学問分野” と云っても大きな誤りではないだろう。彼はこの分野の国際学会の指導的役割をしているアメリカでの貴重な存在である。夫妻でヨーロッパをはじめ日本にも毎年ごとく出張している。

2007年夏、ニューヨークの大学をはじめ自宅にも伺って夜のふけるのも忘れ若いころに帰ったようだった。2008年に日本に来られた時には岐阜に宿泊を取っていただいて自宅におよびして一夜を過ごした。別れ際に、お互いに長生きしましょうと云ってわかれた。勝手な老人のつぶやきかもしれないが。

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